商売上手な映画、「マイノリティ・リポート」
2002年7月2日 12:00

日本人には聞き覚えのない言葉かもしれないが、「プロダクト・プレイスメント」は、ハリウッド映画の常識となっている。映画本編の中に、特定企業の商品を登場させることを言い、企業にとっては宣伝効果を期待できることから、映画に出資したり、タイアップ広告を組むこともしばしば。「マトリックス」では、ノキアの携帯電話、「メン・イン・ブラック」では、レイバンのサングラスというように、いまではプロダクト・プレイスメントが行われていない映画を見つけるほうが困難なほど。「映画が企業のコマーシャルと化している」と批判されることもあるこのやり方だが、なんとプロダクト・プレイスメント契約の収入だけで、2500万ドル(約30億円)も回収してしまった映画がある。スピルバーグ監督の最新作「マイノリティ・リポート」がそれで、この映画と契約を結んでいる企業はGAP、ペプシ、ノキアなど15以上にも上る。同作は2054年のアメリカが舞台だが、主人公(トム・クルーズ)が乗る車はレクサス(トヨタ)、立ち寄る洋服店はGAP、駅の広告はアメリカン・エキスプレス、使用する携帯電話はノキアと、あからさまに馴染みのある企業名がつぎつぎと登場する。これほど徹底してプロダクト・プレイスメントを行った映画も希だが、意外なほど批判の声も聞かれない。それもそのはずで、これらは52年後の世界をリアルに描くために使われているからで、登場する商品もすべて架空のものだからだ。ちなみに、2054年型のレクサスを開発したトヨタは、500万ドル出資したんだとか。
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