レア・セドゥー、クリストフ・ガンズ監督と組んだ実写版「美女と野獣」を語る
2014年10月31日 09:10

[映画.com ニュース] アブデラティフ・ケシシュ監督作「アデル、ブルーは熱い色」で、第66回カンヌ映画祭パルムドールを受賞したレア・セドゥー。独特の雰囲気をまとい、魅力たっぷりのキャラクターをつくりあげてきたセドゥーが次に選んだ作品は、クリストフ・ガンズ監督の「美女と野獣」だ。これまでにも実写、アニメと映像化されてきたおとぎ話に飛び込んだセドゥーが、本作を語った。
ガンズ監督が映画化を熱望してきた「美女と野獣」は、1946年にジャン・コクトーによって映画化されている。ガンズ監督は、1740年に初めて書かれたビルヌーヴ夫人版の物語を原作に、「ジャン・コクトーの映画では語られなかった人間と自然の関わり、神と人間の関係性といった神話的な部分」に焦点をあて、宮崎駿監督をはじめとしたスタジオジブリ作品、「大魔神怒る」(三隅研次監督)など日本映画へのオマージュを盛り込む形で映像化に挑んだ。
父の代わりにバラ盗みの罪で城に幽閉されたベル。セドゥーは、幼少期からコクトー版「美女と野獣」に親しんできただけに、ベルをこれまでとは違うキャラクターにしたいという思いがあり、おとぎ話が好きだった自分と同じような少女たちが「自分を投影できるようなベルにしたい」と演じた。
「よりモダンだと思います。コクトー版のベルは、登場した時点で大人の女性でしたが、今回は愛を発見することによって、少女から大人の女性へ成長していくのです。処女喪失のシンボルとしても描かれているのだと思います。もうひとつ、ベルが自分の手で運命をどうにかしようとして能動的に動いている点が現代的ではないでしょうか。コクトー版は野獣を中心にしていますが、今回は現代的なベルを中心にお話が展開しているのです」

セドゥーは、カッセル扮する野獣と恋を紡いでいくが、ラブストリートしての本作の魅力を「ハッピーエンドであり、ふたりにとっての解放の物語」と分析。「野獣は普通とは違っているし、ベルも家族の中であまり理解されない。ある意味、アウトサイダーであるふたりが結びつくということが面白いと思います。ラブストーリーというものは、どの話をとっても唯一無二のユニークなものだと思うんです」
幼いころからおとぎ話にあこがれていたセドゥーは、「夢見がちで、想像の友だちと遊んでいるような子ども」だったという。そんな少女が18歳で女優を志し、「Mes copines」(2006)でデビュー。わずか7年後、青髪のミステリアスな女性を熱演した「アデル、ブルーは熱い色」で、パルムドールに輝いた。
「パルムドールを受賞したことでいろいろなことが変わり、大成功だと言えると思います。でも、カンヌ以前からの積み重ねがあって、少しずつ有名な監督と仕事ができるようになり、重要な役を得られるようになっていたのです。もちろんパルムドールは大きな賞ですが、影にいたものが急に光のなかに出るというような変化ではなかったのです」と歩んできたキャリアへの自信をのぞかせた。
「美女と野獣」は、11月1日から全国で公開。
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執筆者紹介
松村果奈 (まつむらかな)
映画.com編集部員。2011年入社。
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