イマジナリーライン

劇場公開日:2026年1月17日

解説・あらすじ

坂本憲翔監督が東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻18期の卒業制作作品として制作した長編デビュー作。

映画学校を卒業したばかりの山本文子は、アルバイトをしながら音楽好きの親友・モハメド夢を出演者として映画制作を続けていた。1年前に母を亡くし喪失感を抱える文子に、夢は母の遺灰を海に撒くことを提案する。2人は文子の母の故郷である鎌倉を訪れるが、日本で生まれ育った夢が在留資格を持たないことが発覚し、県境を越えたという理由で入管施設に収容されてしまう。苦悩の末、文子と夢はわずかな希望を求めて立ち上がる。

2023年6月の入管法改正案の採択により入管制度の厳罰化が進んだ状況をふまえ、仮放免者や入管の被収容者、支援者への取材を行い、入管内部の実態に深く切り込んだ。「チャチャ」の中島侑香が文子役で主演を務め、俳優で脚本家としても活動するLEIYAが親友・夢を演じる。タイトルの「イマジナリーライン」は映像制作の専門用語で、向かいあう人物の間を結ぶ仮想的な線のこと。カメラがその線を越えないことで被写体の視線や相対的な位置関係に一貫性を持たせることができるが、本作ではそれを人と人との間に生じる「見えない線引き」ととらえている。

2024年製作/90分/日本
配給:Lamp.
劇場公開日:2026年1月17日

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(C)2024 東京藝術大学大学院映像研究科

映画レビュー

4.0 「不明確で不透明なイマジナリーライン(境界線)を坂本監督は問う」

2026年1月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

知的

 上映後映画館のホールで、坂本監督と話す機会があり、2021年に名古屋入国管理局の医療ミスによって収容施設で亡くなったスリランカ国籍の女性の事件が、本作を作るきっかけと話しておられた。

 夢は外国にルーツを持つが、日本で育ち、日本語を話し文子という親友がいる。映画製作をしている文子の短編映画にも出演し、次回作の出演依頼に喜んでいた。文子と夢が旅行した日、夢は突然入国管理局員に連行され収容施設に入れられてしまう。理由は在留資格を持たない夢が県境を越えて移動したからだ。

 難民、難民認定、在留資格、不法滞在という境界戦(イマジナリーライン)を一方的に引くのは入国管理局員だ。収容者には収容日数すら決まっていない。つまり境界線が至って不明確で不透明だ。ただ夢の身体の変化により滞在許可がおりるかもしれない希望もあった。しかし希望はあえなく消え、夢は精神的に落ち込んでしまった。

 文子の幼馴染、船橋は入国管理局員で夢を担当していた。文子が夢のことを聞いても「不法滞在は罪だからしかたがない」の一点張りだ。しかし夢の精神状態が極度に変化していき、最後通告を聞き辞職する。

 文子、夢、船橋、文子の伯母、誰にも境界線を飛び越えることはできない。一度、否とラインを引かれるとどのようにしたら是になるのかまったく不明確で不透明だ。一方的に否と突き付けられただけで、そこにはその人が「人として生きてきた過程」はすべて無視されてしまう。

 坂本監督は現在の入国管理局の体制、収容施設のありかたを、スリランカ国籍の女性の死亡の事件をつぶさに取材しこの映画に反映した。その答えが不明確で不透明な「イマジナリーライン」境界線のひかれかたと、閉ざされた収容施設の実態を明らかにしたことだ。

 現在の日本、外国人、移民問題が選挙でも争点になっている。なんらかの事情で祖国を離れ日本にたどりついた人を、単なる不明確で不透明なイマジナリーラインではなく、人物本位で判断するなど入管法の変更を坂本監督は、世に問うているのだ。

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かな

4.0 あした二人で写真撮ろうね

2026年1月24日
PCから投稿

文子とモハメド夢は親友同士。ちょっとした小旅行に行き、旅館ではしゃぎながら「あした二人で写真撮ろうね」と言い合うが・・・。夢さんがナイジェリアの難民の子どもで、日本で生まれ育ちながら在留許可がない。その事が悲劇を生む。入管に収容された夢を文子は何度も面会に行く。二人が話している面会室にはアクリル板があるはずだが、あえてそこは写さない。まるで面と向かって普通に話しているように・・・。私も5回ほど、入管施設の面会に行った事がありますが、最近、政治家が排外主義を平気で語り、若者たちもこの主人公の文子のように入管制度の実態を知らない。描き方に荒削りなところもありますが、ぜひ多くの若い人たちに観てほしい映画です。

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PTL

3.0 全体的に感情論に流されすぎてる気がするし、古橋君の存在はいらないと...

2026年1月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

全体的に感情論に流されすぎてる気がするし、古橋君の存在はいらないと感じた。そりゃー自分の知っている人がもし、そうだったら罪悪感抱いて、考え方を変えさせるやり方はあまり良いとは思えなかった。ここは全く知らない人でルールを遵守する人間の方が良かったと思う。この娘さんは本当に可哀想だし、お気の毒だけど、おれは安易な難民申請の緩和は反対だな。北欧とかの例をみても明らかだし。入管内部の環境の見直しはしたほうがいいとはおもう。

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ニッシー

2.5 総じて説得力が乏しいので込み上げてこない

2026年1月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

2026年劇場鑑賞5本目 佳作 59点

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サスペンス西島