ペドロ・コスタ最新作「ヴィタリナ」9月公開 「目もくらむ陰影と、完璧な構図、声の陶酔」黒沢清がコメント
2020年6月19日 15:00
「ヴァンダの部屋」(00)から一貫して、移民街フォンタイーニャスを舞台に作品を作り続けているコスタ監督が、カーボ・ベルデからリスボンにやってきたヴィタリナの波乱に満ちた人生を、バロック絵画のような暗闇と光の強烈なコントラスで描き、ロカルノ国際映画祭で最高賞の金豹賞を受賞。その後世界中の映画祭に招待され、リスボンでは多くの女性たちの共感を呼び、公開わずか1カ月で2万人を動員するヒットを記録した。

本作を一足早く鑑賞した黒沢清監督は「目もくらむ陰影と、完璧な構図に配置された俳優たち、そして静寂の中から響いてくる声の陶酔。これは創世期の映画が夢見た、もうひとつの完璧な形式だ。映画はこのような方向に発展していくこともできたのだ」とコメントを寄せている。
ひとり、カーボ・ベルデからリスボンにやってきたヴィタリナ。彼女は出稼ぎに行った夫がいつか自分を呼び寄せてくれると信じて待ち続けていた。しかし、夫は数日前に亡くなり、すでに埋葬されていた。ヴィタリナは亡き夫の痕跡を探すかのように、移民たちが暮らす街にある、夫が住んだ部屋に留まる決意をする。そして、その部屋の暗がりで自らの波乱に満ちた人生を語り始める。
「ヴィタリナ」は9月上旬からユーロスペースで全国順次公開。
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