インドネシア映画をけん引するリリ・リザ監督、分断後のティモールを描いた新作を語る
2012年10月25日 22:00

[映画.com ニュース] インドネシア映画界を代表するリリ・リザ監督の最新作「ティモール島アタンブア39℃」が10月25日、東京・六本木ヒルズで開催中の第25回東京国際映画祭コンペティション部門で正式上映され、リザ監督、プロデューサーのミラ・レスマナが上映後のQ&Aに出席した。
これまでに9本の長編作品を手がけてきたリザ監督は、「エリアナ、エリアナ」(2002)、「永遠探しの3日間」(07)、「虹の兵士たち」(08)が各映画祭で賞を受賞。同映画祭では、「アジアの風」部門で過去作を上映する特集が組まれるなど注目を集めている。リザ監督は「(同映画祭で)過去の作品も上映されており、私にとってもインドネシアにとっても特別」と感激しきり。レスマナプロデューサーは、長年にわたりタッグを組んでおり「一緒に仕事をしてもう15年。この3年間はストップしていたので、今回が新たなスタート」と笑顔をのぞかせた。
リザ監督は、インドネシアと東ティモールの国境の町アダンブアを舞台に、バラバラになりながらも過去の傷と向き合う家族の姿を描いた。題材となった東ティモールを「1999年の分断だけではなく、インドネシアのなかでももっとも貧困な地域」と説明。そして「2011年にドキュメンタリーの撮影で赴き、難民の方と話したりいろいろとリサーチをして、別れ別れになってしまった家族の話などを聞いた。この地域は非常に美しく、強い文化を持ち、伝えるべき物語が多いと感じた」と今作の製作に踏み切った経緯を語った。
リザ監督は会場に集まった観客から、宗教観など違いがあるインドネシアと東ティモールの間に現在も確執があるか問われると「この作品は政治的背景ではなく、あくまでも物語を描こうとしている」と前置きをしたうえで、「分断後はインドネシアに逃げることを余儀なくされ、家族と離れ離れになった人もいて、彼らの大半がアダンブアに住み着いた。5年ほど前は『東ティモールの独立(分断)』という考えが受け入れられず対立も多かったですが、今では両者の関係は穏やかです」と話した。そして、東ティモールの現実を「インドネシア全体が理解して学ぶ必要がある」と感じ、「最近の映画は自分の好きなアプローチをすることができる。自由に自分が伝えたいことを伝えられる」とドキュメンタリーやフィクションという形で表現したことを明かした。
レスマナプロデューサーは、難しいテーマを扱った今作は「非常にチャレンジな作品だった」と振り返り、「予算は少なかったけれどつくる必要性を感じた。一般の方からもクラウンドファンディング形式で資金を募り、約3万ドル集まりました。それだけみなさんの関心が高かった」とニッコリ。今後は、「東ティモールの人に見てほしいけれど劇場がないので、12月か(来年の)1月ころにオープンスクリーンで上映しようと思っています」とインドネシア国内での公開を予定している。
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
メラニア
世界中がさまざまな出来事に揺れ動く今、公開される――あなたにはこの作品が、どう映る?
提供:イオンエンターテイメント
今、この作品にハマりにハマってます
人間ドラマとミステリーが…とんでもなく面白い!!
提供:Hulu Japan
ネタバレ厳禁どんでん返し衝撃ラスト
【個人的に最も“ゾクッ”とした注目作】このゾクゾク、むしろ快感――ぜひご堪能あれ。
提供:JCOM株式会社
あり得ないほど“すごい映画”
【とんでもない、事件的な、想像を絶する異常さで…】これはヤバいエグいの類の言葉じゃ“追いつかない”
提供:ギャガ
あの“伝説の傑作”級との噂を聞きつけて…
【映画.com編集長が観に行ったら】心の底からドハマりでした…規格外の“物語”と“死闘”に唸った
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
アマギフ5000円が当たるX投稿キャンペーン実施中!
【最新作公開記念!】あなただけの“本作との思い出”を教えて下さい! (提供:東宝、CHIMNEY TOWN)