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面白かった。
前半、主人公たちが恨みを溜めに溜め込んで最後に復讐を成就、快哉を叫ぶという、王道韓国ノワール。
大統領候補のドラ息子の悪事やりたい放題、他人を害しようが法を犯そうがまったくペナルティーなく、検察でも警察でも常に率先して証拠をもみ消し特別扱いで罪に問われない様がめっちゃ胸糞悪い。
金も力もない者が権力者の都合で犯罪者に仕立て上げられるのも韓国では普通なのか。
善良な青年だったガンスは、騙されて罪を着せられ逮捕。
服役中に野心満々な検事グァニに取り込まれ、ヤダンとして仕え始める。
頭角を現したガンス、得意の絶頂で若干調子乗りすぎでしたが。
大統領候補のドラ息子、チョ・フンの麻薬乱用をもみ消すために案の定信じた兄貴に利用された挙句裏切られるが、受けた仕打ちが酷すぎ。
また、苦労して追っていた犯人を逮捕直前、目の前で検察にさらわれ続ける、麻薬捜査で「皇帝」の異名をとるオ・サンジェ刑事も、大掛かりな麻薬組織の摘発途中で大統領候補のドラ息子の麻薬問題に関わってしまい汚職の疑いをでっち上げられ長らく拘留され、自分を信じて捜査に協力した女優スジンを逮捕され、挙句、妻子にまで危険が及びそう
力を持つもののやり方がエグすぎる、これも韓国映画。
辛酸舐めさせられたこのふたりと、巻き込まれて転落した元女優のスジンが結託して復讐をたくらむが、計画が甘くグァニたちに簡単に察知され捻りつぶされるばかりで大分歯がゆい。
スジンが浮かばれることなく落ちたままで気の毒すぎる。
一緒にまきこまれた、かわいいお兄ちゃんも気の毒。頼もしい協力者だったのに。
ガンスたちの肝心な計画が粗いのは最後まで変わらずで、向かい側のビルから窓の内側を狙ってばっちりな映像が撮れたからよいが、カーテンを閉められたら水の泡な計画。そこはあらかじめ室内に遠隔操作できるカメラを仕込むとか、もっと確実な準備をしないと。アメリカ映画ならこの辺りもっと緻密に作ると思う。ただ、ライターの仕掛けは良かった。
それでも、ラストは気分よく巨悪が成敗されてすっきり。
このカタルシスが約束されているから見ていられるようなものですけど。
悪どもにあまり弱点がなく、やつらが汚い手を使い尽くしたところからの逆転なので、勝ち方に説得力がありました。
成敗された悪のあがきっぷりをじっくり見せるのも、韓国映画ですね。
但し、もうちょっとコン・ゲームっぽい面白さがあったらよかった。
韓国映画を見ているとよく思うが、司法がまるで機能していない。
時の権力とずぶずぶで腐敗し、やりたい放題が当たり前みたい。
ググってみたら、韓国の検察は「アンタッチャブルの怪物」と言われるほど絶大な権力を持っており、捜査権と起訴権を行使して、誰であれ検察のさじ加減で思いのまま逮捕、起訴ができるそうです。検察が一旦狙いを定めれば、大統領から財閥の総帥、警察庁長官、強いては最高裁長官まで手錠を掛けることが可能で、「気に入らない相手は少しでも罪になりそうなら起訴して苦しめ、味方なら罪が明らかでも大目に見てやる」のは事実らしい。
なので、グァニ検事が大統領候補のドラ息子、チョ・フンに言っていた「我々は大統領候補などつぶせるのだ」みたいなことは普通にあり得るようです。
また、金と力を持った汚い者だけが勝つ、身も蓋もない韓国社会の裏側で暗躍するヤダン。
司法取引を仲介、斡旋するブローカーのようだが、実在するそうです。
韓国の検察庁は2026年10月に廃止、起訴権を持つ公訴庁と捜査権を持つ重大犯罪捜査庁に分けられ、汚職や経済犯罪などの捜査は重大犯罪捜査庁が担当し、大統領や国会議員、政府高官への捜査は独立捜査機関の高官犯罪捜査庁(高捜庁)が担当するとのこと。
そういう法案が昨年可決されたので、時流をみて作られた映画だったんですかね。
ガンスを助けてくれて、ヤクが抜けるまで匿って世話して、その後も協力したのにスジンのクルーザー潜入時の送迎運転手をして一緒にやられてしまったかわいいお兄ちゃんは、ガンスが最初に司法取引で助けた製粉会社の息子だったでしょうか、彼が誰だったか分かりません。。。
ガンスとオ・サンジェ刑事で続編、ありそうです。