ラスト・ショー

ALLTIME BEST

劇場公開日:1972年7月20日

解説・あらすじ

「ペーパー・ムーン」のピーター・ボグダノビッチ監督による青春ドラマ。ラリー・マクマートリーの半自伝的小説を基に、ボグダノビッチ監督とマクマートリーが共同で脚本を手がけ、テキサスの田舎町で暮らす多感な若者たちの青春をノスタルジックに描いた。1951年、テキサスの小さな町アナリーン。高校生のソニーと親友デュアンにとって、元カウボーイのサムが経営する映画館は唯一のデート場所だ。しかし2人とも、それぞれ恋人との関係が上手くゆかずにいた。そんなある日、フットボールのコーチから妻ルースの送迎を頼まれたソニーは、心優しい彼女に惹かれていく。1972年・第44回アカデミー賞で、サム役のベン・ジョンソンが助演男優賞、ルース役のクロリス・リーチマンが助演女優賞を受賞した。

1971年製作/118分/アメリカ
原題または英題:The Last Picture Show
配給:コロムビア
劇場公開日:1972年7月20日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第29回 ゴールデングローブ賞(1972年)

受賞

最優秀助演男優賞 ベン・ジョンソン

ノミネート

最優秀作品賞(ドラマ)  
最優秀助演女優賞 エレン・バースティン
最優秀助演女優賞 クロリス・リーチマン
最優秀監督賞 ピーター・ボグダノビッチ
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映画レビュー

3.5 【今作は、閉塞感が充満したテキサスの小さな町に住む、複数男女のどこにも行けない鬱屈と諦めと倦怠感溢れる姿を描いたペシミズムムービーである。監督が意図的にモノクロで撮影した意味が分かる作品でもある。】

2026年1月18日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■1951年、テキサスの小さな町・アナリーン。
 町でたったひとつの映画館は若者たちが集まる場所で、高校生のサニーと親友・デュエーンにとっても、ガールフレンドとデートをする唯一の場所。
 だが2人ともそれぞれの恋人とうまくいかず、閉塞感が募って行くのである。

◆感想

・高校生のサニーと親友・デュエーンが軸であるが、二人はガールフレンドとも上手くいかず、サニーは高校のコーチから見放された妻と、不倫関係に落ちるが、その妻はサニーと抱き合っても、涙を流すばかりである。

・映画館の主、サムはビリヤード場で突然死し、(そのシーンは描かれない。)サニーは恋人ジェイシーとベッドインしても、セックスが出来ない。

・更にはサニーは恋人ジェイシーと駆け落ちしようとしても、捜査願いが出ていたために警察に止められて、町を出れないのである。
ー まるで、筒井康隆の『ヒストレスヴィラからの脱出』のような、展開である。町を出ようとしても、どうしても閉塞したアナリーンを出れないサニーの姿。-

・時は流れ、サニーとデュエーンは久しぶりに再会する。デュエーンは翌日には朝鮮戦争に行くと言い、二人で且つて行っていた映画館で『赤い河』を見るのである。客は二人と、誰にも相手にされない純朴なビリーの三人だけである。
 そして、デュエーンは戦争に行き(といっても、自由の地ではない。戦地である。)、ビリーはトラックに轢かれて死ぬのである。

・その後、サニーは久しぶりに人妻の家に行くが、彼女は”アンタはビリーとアタシを捨てたんだよ!今更何しに来た。”とコーヒーを入れている最中にヒステリックに叫ぶのである。

<今作は、閉塞感が充満したテキサスの小さな町に住む、複数男女のどこにも行けない鬱屈と諦めと倦怠感溢れる姿を描いたペシミズムムービーなのである。>

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NOBU

3.5 文学の薫

2025年10月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

こういうアメリカの青春文学のような作品を久しぶりに観て、えも言えぬ懐かしさを感じました。1950年代のテキサスなんてよく知らないのに、実際に彼らがこの小さな田舎町でこんな風に生きていたようにとても身近に感じられました。主人公ソニー(ティモシー・ボトムズ)や親友デュエーン(ジェフ・ブリッジス)をはじめ、登場人物たちがまるで実在の人のように物語の世界に馴染んでいました。とりわけ味わい深かったのが、町で唯一の映画館やビリアード場を経営しているサム(ベン・ジョンソン)でした。元カウボーイの彼には秘めた過去があり、また、古き良きアメリカの良心を静かに守っているような人物として描かれていて、とても魅力的でした。男女間の性的な関係が随所に描かれていますが、さり気なく印象的だったのは、生まれつき口がきけないビリー(サム・ボトムズ)の存在でした。主要キャストではないながら、登場人物の中に彼がいる意味は、当然、原作者ラリー・マクマートリーの頭の中にはあったはずです。怪我をしたビリーのことでサムがソニーらを叱咤するシーンやその後のシーン、そして、いつも路上をホウキで掃いているシーンなどで、人として一番大切にしなければいけないことを大袈裟にではなく、静かに問いかけているように感じました。ピーター・ボグダノヴィッチ監督は、今作の2年後に名作「ペーパー・ムーン」(73)を発表するんですよね。久しぶりに観たくなりました!

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共感した! 3件)
赤ヒゲ

4.5 ベストなラスト・ピクチャーズ・ショー‼️

2025年3月23日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

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幸せ

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活動写真愛好家

4.0 切ない、悲しい、消えていく名画座

2025年3月10日
PCから投稿

ピーター・ボグダノビッチはいいねぇ~。
見たのは17歳のころに名画座で見たけど、
それでも、この失われ行く古き良き価値観の哀愁は十分に感じた。
年を取った今、あたらめてこの映画の良さがしみてくる。
ベン・ジョンソン、良かったな~。
年を取ると、なんだか知らないけど頑固になるのが、
やっとわかってきたこの頃です。

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共感した! 4件)
ニューマン

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