モロッコ慕情

劇場公開日:1980年9月27日

解説

激動のダマスカスを舞台に、1人の女をめぐって対立する男同士の葛藤と友情を描く。製作はロバート・ロード、監督は「彼氏はトップレディ」のカーティス・バーンハート。ジョセフ・ケッセルの原作を基にA・I・ベゼリデスとハンス・ジャコビーが脚色。撮影はバーネット・ガフィが各々担当。出演はハンフリー・ボガート、マルタ・トーレン、リー・J・コッブ、エヴェレット・スローン、ジェラルド・モアなど。日本語版監修は山崎剛太郎。白黒スタンダード。1951年作品。

1951年製作/アメリカ
原題または英題:Siricco
配給:インターナショナル・プロモーション
劇場公開日:1980年9月27日

あらすじ

1925年、フランス占領下のダマスカス。そこはエミール・ハッサンを主領とする反乱軍が激しい抵抗運動を展開する激動の地だ。そして、一方で、密輸商人たちによるシリア人への銃の売買が行なわれていた。フランス情報部長官のフェロー大佐(リー・J・コッブ)は密輸商人たちを集め、フランス軍への協力を強制した。その中にハリー・スミス(ハンフリー・ボガート)がいた。フェローの愛人ヴィオレット(マルタ・トーレン)は、この不安に満ちたダマスカスを早く脱け出したいと考えていた。そんなころ、バーの爆弾事件で彼女は、ハリーに助けられた。ハリーは、ハッサンから絶縁を言い渡され、その時はすでにダマスカスにいる必要はなくなっていた。ハリーはヴィオレットと共にダマスカス脱出を企てた。しかしそれを知ったフェローは、それを防害し、ヴィオレットを捕まえてしまった。フェローは彼女をまだ愛していたのだ。そして、彼はラサール将軍(エヴェレット・スローン)の許可をまたずに反乱軍と休戦し、ハリーにハッサンとの会見をとり決めさせた。フェローは死を覚悟していたのだ。彼はハ・リーとヴィオレットにカイロ行きの旅券を残して単身、反乱軍のアジトに向った。彼の心に打たれたハリーは、危険を承知で反乱軍のアジトに向かうのであった。(インターナショナル・プロモーション配給*1時間38分)

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0 モロッコ慕情

2026年1月24日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

「カサブランカ ('43)」と同じフランス領モロッコを舞台にした映画だと思っていたら、実はシリアのダマスカスが舞台であって、邦題のモロッコとは何の関係もなく!因みに原題はSiroccoで、北アフリカのサハラ砂漠から北方の地中海や欧州に向けて吹く季節風のこと。恐らくIP(インターナショナル・プロモーション)配給による劇場公開時に、社長の水野先生(映画評論家 水野晴郎氏)が付けちゃったんだろうなあと思いました。
ハンフリー・ボガートがいつもの如くシニカルで、フランス側につくでもシリア側につくでもなく、中立な立場を装いながら、現地でしたたかに商売をやっている男ハリーを好演しています。そこに一目惚れした女性ビオレ(マルタ・トラン)が現れ、更にその愛人がフランス側のフェロー大佐(リー・J・コッブ)であることが分かり、「カサブランカ」に似たシチュエーションになります。但し、「カサブランカ」のような一度観たら忘れられないような映画的な名シーンは皆無で、全編が同じような薄暗い迷宮のような街中のシーンで進行し、映画的な躍動感、メリハリに乏しいのが難点。それでも退屈はせずに普通に観られたのは、前記、主役級の俳優たちの名演に加えて、脇役陣もなかなか良かったことか?オーソン・ウェルズのマーキュリー劇団の名優エヴェレット・スローン(「市民ケーン ('41)」、「恐怖への旅 ('43)」、「上海から来た女 ('47)」「底抜け00の男 ('64)」、「底ぬけいいカモ ('64)」)、ゼロ・モステル(「ローマで起こった奇妙な出来事 ('66)」、「プロデューサーズ ('67)」「空かける強盗団 ('69)」)、そして「引き裂かれたカーテン ('66)」のリント教授ことルドウィッヒ・ドナスも出て来ます。監督のカーティス・バーンハートは、ボギーとはフィルム・ノワールの佳作「追求 ('45)」で既に組んでおり、ノワール系ドラマを中心に、音楽映画やコメディまでこなす職人監督でしたが、同じくどんなジャンルでも器用にこなした名職人監督だった「カサブランカ」のマイケル・カーティスと比べてしまうと、技量やスケール感がかなり劣ることは否めません。

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ナオイリ

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