泥棒成金

劇場公開日:2014年1月25日

解説・あらすじ

南仏リビエラを舞台に、汚名を着せられた元宝石泥棒が、自分の手口を真似た神出鬼没の宝石泥棒を捕らえるため奮闘する姿を軽快なタッチで描いたラブサスペンス。屋根を飛び回る姿から「猫(キャット)」と呼ばれた宝石泥棒のジョン・ロビーは、今は足を洗い、仮釈放の身で自由気ままに暮らしていた。しかし、ある時、リゾート地の高級ホテルから次々に宝石が盗まれる事件が発生する。その手口がかつてのロビーのそれと同じことから、警察はすぐさまロビーを捕らえようとするが、身に覚えのないロビーは警察の手を逃れ、独自に調査を開始する。自分の偽物が狙いそうな高価な宝石をもった金持ちの旅行客に近づき、犯人を捕らえようと考えたロビーは、保険会社のヒューソンの協力を得て、アメリカ人女性のジェシーとその娘で若く美しいフランセスの2人に近づく。しかし、ロビーとヒューソンが目を光らせていたにもかかわらず、母娘の宝石が盗まれてしまい……。フランセス役のグレイス・ケリーは、「ダイヤルMを廻せ!」「裏窓」に続いて3作連続でヒッチコック作品のヒロインを務めた。アカデミー賞で撮影賞受賞。1954年、日本初公開。2014年、特集企画「スクリーン・ビューティーズ」の第3弾「ヒッチコックとブロンド・ビューティー」にて、デジタルリマスター版上映。

1955年製作/106分/アメリカ
原題または英題:To Catch a Thief
配給:マーメイドフィルム
劇場公開日:2014年1月25日

その他の公開日:1955年10月14日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第28回 アカデミー賞(1956年)

受賞

撮影賞(カラー) ロバート・バークス

ノミネート

衣装デザイン賞(カラー) エディス・ヘッド
美術賞(カラー)  
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映画レビュー

5.0 泥棒成金

2026年1月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

1. はじめに
昨年末の2024年12月24日に、映画「泥棒成金 To Catch A Thief ('55米=パラマウント)」の最新国内版ソフトであるBlu-ray 4K Ultra HDが発売されたので早速購入してみた。
「泥棒成金」は個人的にもっとも好きなアメリカ映画の一本なのだが、これまでに何回観て、何度ソフトを買い直してきたことだろうか?余りに長い年月に渡り嵌まり続けてきたので、そろそろ落とし前を付ける必要があると感じていたこともあり、これまでのTV放映、劇場、ビデオソフト等による鑑賞記録を眺めながら、同じ映画のソフトの画質や音質がどれだけ進化して来たのか、或いはソフトを製作する側の意図や感性の違いによって、どれほど異なる仕上がりになってきたのかについて振り返ってみたいと思う。

2. 「泥棒成金」との出会い
はじめてこの映画を観たのは1979年で日本テレビの土曜午後の放映枠での日本語吹き替え版だったが、106分の上映時間の内、35分近くがカットされた酷い短縮版だったせいで映画の良さが伝わらず、ほとんど記憶に残らなかった。
次に観たのが1982年9月1日(水)、渋谷パルコ SPACE PART3で開催されていた「淀川長治映画祭」においてであり、画面両サイドをトリミングされた16ミリのスタンダードサイズ版で、しかも日本語字幕が被さると画面全体がセピア色に変色してしまうという劣悪なプリントだったが、はじめて正味106分のノーカット版を観ることが出来たことで、同じくパラマウントで製作された前作「裏窓 (’54)」と同様、当時のパラマウント映画ならではの魅力である明るい都会調のタッチが存分に感じられ、それと同時にそれ以前のヒッチコック作品にみられたフィルムノワール的なダークなタッチが影を潜め、それと置き換えたかのようなユーモアたっぷりで円熟味溢れる華麗な演出、ヴィスタヴィジョン&テクニカラーによる超高精細で、且つ色鮮やかな色彩撮影、イーディス・ヘッドによる洗練された数々の衣裳をまとったクール・ビューティーとしてのグレース・ケリーの魅力、ケーリー・グラントのカッコ良さ、ジョン・ウィリアムス、ジェシー=ロイス・ランディス等の名脇役によるこれまた洗練されたユーモア等に惹きつけられ、完全に酔いしれてしまった。それから僅か17日後にTVで再見することになるなどこの時点ではまったく想像すら出来なかった。
1982年9月18日(土)の夜、フジテレビのゴールデン洋画劇場:「泥棒成金 世紀の美女グレース王妃を悼む」
1956年の映画「上流社会 High Society ('56米=MGM)」を最後に映画界を引退し、モナコ公国の王妃となったグレース・ケリーが、同9月14日(火)に交通事故で亡くなった。52歳という若さだった。渋谷で観た直後でもあり、かなりのショックを受け、このショックがその後かなり尾を引いてしまうのだが、TVの吹き替え版で今度は2時間枠21:00~22:55分(CMを差し引いた正味放映時間は約95分)で観ることが出来た。やはり素晴らしい!更にこの時のTV放映用のプリントの質が良好でテクニカラーの発色が美しく、ヴィスタヴィジョン本来の魅力を存分に堪能出来たことで、すっかり心を奪われてしまった。

3. ヴィスタヴィジョンについて
1950年代半ば、台頭してきたTVの脅威に対抗し、観客動員数の維持拡大を目的に、各映画スタジオではスクリーンの大型化、音声のステレオ化、映像の3D化等を競って行っていたのだが、その中でパラマウントが採用したのがヴィスタヴィジョンと呼ばれる撮影システムだった。これは普通の35ミリのネガフィルムを従来の上下(垂直)方向ではなく、写真のカメラフィルムの様に左右(水平)方向に動かして撮影する方式である。これによりそれまでのフィルムの横幅が縦幅となる為、一コマのサイズが格段に大きくなり、超高精細な画質が得られたのである。この時期パラマウント以外のメジャースタジオであるMGM、20世紀フォックス、ワーナーはいずれも35mmフィルムを従来の上下(垂直)方向に動かして撮影するシネマスコープを採用していた。シネマスコープの場合、アナモルフィック(スクイーズ)レンズで左右方向の画像を圧縮したプリントを、上映時にアナモルフィック(デスキュー)レンズで左右に引き延ばすことによって、横長の大スクリーン〔アスペクト比(横:縦)=2.35:1〕が得られるのだが、高精細なヴィスタヴィジョン〔アスペクト比(横:縦)=1.85:1〕に比較するとピントが甘く、粒子が洗いと言った欠点が拭えなかった。ヴィスタヴィジョンで実現した高精細な大スクリーン仕様の撮影システムは、その後のスタンダード65ミリ(Todd-AO、Super Panavision)や70ミリ(Ultra Panavision 70、またはMGM Camera 65)、そして現在のIMAX〔70ミリフィルムをヴィスタヴィジョンの様に左右(水平)方向に動かして撮影する〕に受け継がれていく。
パラマウントは1954年の「ホワイト・クリスマス White Christmas ('54)」を皮切りに、1960年までの同社のほぼ全て(?)の作品をヴィスタヴィジョンで製作している。因みにヒッチコック監督作品としては、「泥棒成金」に続くパラマウントでの3作品、「ハリーの災難 The Trouble With Harry ('55)」、「知りすぎていた男 The Man Who Knew Too Much (’56)」、「めまい Vertigo ('58)」がヴィスタヴィジョンで撮られているが、MGMでの唯一の監督作品となった「北北西に進路を取れ North By Northwest ('59)」をわざわざヴィスタヴィジョンで製作していることからも、ヒッチコック自身が如何にこの撮影システムを気に入っていたかがよく分かる。

4. その後の鑑賞記録と素材の画質、発色比較について
・第4回: 1983年4月5日(火)・・・文芸座ルピリエ(池袋)にて、「鳥 The Birds (‘63米=ユニヴァーサル)」との2本立て上映。なんと、「淀川長治映画祭」と同一の16ミリフィルム〔アスペクト比(横:縦)=1.33:1〕に再遭遇してしまった!
・第5回: 1983年7月30日(土) 0:15~2:05・・・フジテレビでの再放映を観る。
・第6回: 1984年4月20日(金)・・・アテネフランセ文化センター(お茶の水)で開催されていたヒッチコック監督特集にて。16ミリフィルムだが、前記劣悪なプリントではなく、全編良好な色彩のプリントだった。
・第7回: 1989年12月3日(日)・・・国内版ビデオソフト(VHS)がはじめて発売された為、購入した。
当時のスタンダードサイズのTV用ソフトであり、アスペクト比(横:縦)は、1.33:1のトリミング版。画質と色彩が前記フジテレビで2度観た際のプリントの発色には遠く及ばず、かなりガッカリした。(Ref.: Photo 1)
・第8回: 2003年1月25日(土)・・・国内版のDVDが発売された為、購入した。
【2002年版DVD】(Ref.: Photo 2 & Movie 1)
画質、発色は大幅に改善されたが、粒子が粗い。1982年と1983年にフジテレビで放映された際の色彩、画質には達しておらず、不満足。本ディスク以降はオリジナルのヴィスタサイズ仕様になっている。音声: モノラル
・第9回: 2012年8月12日(日)・・・国内版のBlu-rayが発売された為、購入した。
【2012年版Blu-ray】(Ref.: Photo 3 & Movie 1)
フルハイビジョン画質になり、自然で鮮やかなテクニカラーの持つ美しい発色と、ヴィスタヴィジョン本来の超高画質が遺憾無く発揮されている。コントラスト、色合いも映画製作時にヒッチコック監督自身が意図し、「映画術 ヒッチコック/トリュフォー(晶文社刊)」の中で、トリュフォーのインタビューに対してヒッチコックが答えている「夜のシーンで空の青さが浮かびあがらないように、フィルターをかけてテクニカラーの青(ブルー)を消すように努力した・・・あの美しすぎる紺青色の空というのは大嫌いでね。それでグリーンのフィルターを使って、濃い黒ずんだ感じのブルー、ほんとうの夜の色に近いグレーがかったブルーをだそうとした・・・」に限りなく忠実であり、大満足の出来である。過去にフジテレビで2度観た際の色彩にも限りなく近く、且つフルハイビジョン仕様になり、遂に完成領域に達したと言える出来となった。音声: 2chステレオ化。
・第10回: 2021年9月19日(日)・・・国内版Blu-ray(4Kリマスター版)が発売された為、購入した。
【2020年版Blu-ray】(Ref.: Photo 4)
4Kリマスター版と言うことなのだが、画質はともかく、色彩がおかしい。おかしいと言うのは、前記2012年版Blu-rayがヒッチコック自身が目指していたものに限りなく近かった理想的な仕様だったのに対し、本2020年版では夜間シーンのグリーンフィルターの色調が意図的に青色(ブルー)に変更されており、目を疑ってしまった。映画の製作者側の意図が完全に無視されているのだ。また、昼間のシーンについても全体的に言えることだが色合いが黄色(イエロー)側に偏ってしまっている。本件に関しては、米国のとあるWebサイトでも指摘されており、かなり問題視されたようだ。その為か、欧米では今でも、2020年版Blu-rayと2012年版Blu-rayの双方が発売されている。ところが日本市場においては、2020年版の発売により、2012年版の方は残念なことに廃盤になってしまった。音声: 5.1ch化
・第11回: 2024年12月28日(土)・・・国内版4K Ultra HD Blu-rayが発売された為、購入した。
【2024年版4K Ultra HD Blu-ray】(Ref.: Photo 5 & Movie 1)
早速購入してみたものの期待と不安が入り混じった状態だった。なんと夜間シーンが改善されており、元の2012年版に近いグリーン・フィルターの色調に戻されていたのでホッとした感じだった。但し、昼間のシーンについては、ほぼ2020年版のままの状態を維持しているようであり、やはり色合いがイエロー側に偏ったままである。よって、2012年版と2020年版のハイブリッド的な出来栄えだ。音声: 5.1ch仕様

5. 結論
以上より、個人的には、2002年版DVDに比較して格段に改善された2012年版Blu-rayがこれまでに発売された「泥棒成金」のベストである。4Kリマスター版Blu-rayや4K Ultra HD版と比較しても、家庭サイズのモニターで見る限りは大差がなく、充分高画質で且つテクニカラー本来の発色が再現されていること及び製作者側の意図を充分配慮した仕上がりになっているからだ。
とまあ、様々なメディア、素材で観続けて来た「泥棒成金」だが、今後映画館の大画面で理想的な素材で観る機会は訪れるのだろうか?この映画こそ、それこそIMAXの大スクリーンで観てみたいものである。

*:Referenceについて
本当はPhoto 1~5を添付したかったのですが、ここでは無理なので、別の機会に。
Movie 1については、You Tubeで、“To catch a Thief VIDEO COMPARISON”で検索すると、画質比較をした見事な動画を観ることが出来ますが、問題の2020年版Blu-rayは比較対象から除外されています。

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ナオイリ

3.0 ロケ地モナコの美景

2026年1月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

公開翌年にはモナコ公妃のグレース・ケリーの宿命

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chaco

4.0 キャット‼️

2025年12月30日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

楽しい

興奮

ドキドキ

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活動写真愛好家

3.0 超絶美貌

2024年12月8日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ストーリーはそれほど魅力的ではないが、グレース・ケリーの美しさにうっとり。天から降臨されたかと思うくらい、素晴らしい美貌。すごいスピードで車を運転するシーンは、実際の事故を連想してしまい、背筋が冷たかった。

キャットの家の黒猫ちゃん、かわいい。

BS松竹東急の放送を録画で鑑賞。

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ぷにゃぷにゃ