ドッグマン

ドッグマン

3.6    103分 | 2018年 | PG12
ドッグマン

ドッグマン

3.6 103分 | 2018年 | PG12

スクリーン2
配信開始:2021年7月1日(木)~

 字幕版 】 440円

イタリアのさびれた海辺の町で、<ドッグマン>という犬のトリミングサロンを営むマルチェロ。質素な店だが、大好きな犬の世話をしながら、愛する娘と会う時間と、仲間と食事やサッカーを楽しむひと時さえあれば、温厚で小心者のマルチェロは幸せだ。だが一方で、暴力的な友人のシモーネに利用され、支配される関係から抜け出せずにいた。ある日、シモーネから持ち掛けられた儲け話を断り切れなかったマルチェロは、その代償として仲間たちの信用とサロンの顧客を失い、娘とも会えなくなってしまう――。

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映画レビュー

牛津厚信

PRO

この小さな町、小さな人間関係に「世界」が透けて見えてくる

牛津厚信さん | 2019年8月23日 | PCから投稿

犯罪社会の実相をドキュメンタリー・タッチで描いた『ゴモラ』で注目を集めたガローニ監督だが、最近はその不条理感をファンタジーの領域にまで高めた作品が続いていた。で、今回の新作はというと、久々に小さな町の社会、リアルな人間関係を追求しつつも、観た人の誰もが「寓話的!」と評さずにいられない、一人の風変わりな男の心根に深く寄り添った怪作となった。

誰にでも厄介な友人は一人くらい存在するが、本作の「友人」は怪物クラスに厄介な男だ。関わった全ての人を不幸にするし、心を尽くして付き合っても必ず裏切られる。そんな時、我々はどこまで微笑みを絶やさぬキリストになれるのか。ヒョロッとしてギョロッとした主人公の職業が犬のトリマーという着眼点が面白く、ラストもまさに寓話的なオチが待っている。

この小さな町に、時々、世界が透けて見える。とりわけトランプ誕生後の世界政治は、まさにこれと瓜二つなのではないだろうか。

映画レビュー

牛津厚信

牛津厚信さん PRO
2019年8月23日 | PCから投稿

この小さな町、小さな人間関係に「世界」が透けて見えてくる

犯罪社会の実相をドキュメンタリー・タッチで描いた『ゴモラ』で注目を集めたガローニ監督だが、最近はその不条理感をファンタジーの領域にまで高めた作品が続いていた。で、今回の新作はというと、久々に小さな町の社会、リアルな人間関係を追求しつつも、観た人の誰もが「寓話的!」と評さずにいられない、一人の風変わりな男の心根に深く寄り添った怪作となった。

誰にでも厄介な友人は一人くらい存在するが、本作の「友人」は怪物クラスに厄介な男だ。関わった全ての人を不幸にするし、心を尽くして付き合っても必ず裏切られる。そんな時、我々はどこまで微笑みを絶やさぬキリストになれるのか。ヒョロッとしてギョロッとした主人公の職業が犬のトリマーという着眼点が面白く、ラストもまさに寓話的なオチが待っている。

この小さな町に、時々、世界が透けて見える。とりわけトランプ誕生後の世界政治は、まさにこれと瓜二つなのではないだろうか。