ムーンライト

ムーンライト

3.5    111分 | 2016年 | R15+
ムーンライト

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3.5 111分 | 2016年 | R15+

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名前はシャロン、あだ名はリトル。内気な性格で、学校では“オカマ”と呼ばれ、いじめっ子たちから標的にされる日々。その言葉の意味すらわからないシャロンにとって、同級生のケヴィンだけが唯一の友達だった。高校生になっても何も変わらない日常の中で、ある日の夜、月明かりが輝く浜辺で、シャロンとケヴィンは初めてお互いの心に触れることに…。

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映画レビュー

杉本穂高

PRO

人種、ジェンダー、マッチョ幻想

杉本穂高さん | 2017年12月26日 | PCから投稿

黒人差別を扱った作品は数多くあれど、黒人コミュニティのなかの男らしさを強要するようなジェンダー差別に切り込んだ作品は、滅多にない。弱い者たちが夕暮れ、さらに弱いものを叩く。差別の被害者たちもどこかで別の対象を差別している。

本作は、人種的マイノリティの中のさらにジェンダー的にマイノリティの主人公が受ける何重もの苦難を描きながら、美しい恋愛映画でもある。
黒人男性社会のなかのマッチョ幻想はかくも息苦しい。ゲイでひ弱な主人公は、大人になるとマッチョの鎧を着込み、「いかにも」な外見になっている。そうして鎧をまとっていなければ生きられないコミュニティなのだ。
そんな彼が鎧を脱げるのは愛する相手の前でのみ。金歯のグリルを外すシーンが象徴的だ。

人種差別だけではなく、同性愛差別、そして男性社会のマッチョ幻想の抑圧をも描き、愛することの素晴らしさを説く。人が寛容になるために必要なものはなんだろうか。

牛津厚信

PRO

誰のもとにも優しく降り注ぐ、普遍性に満ちたラブストーリー

牛津厚信さん | 2017年3月30日 | PCから投稿

息が止まりそうなほど静かで美しい。オスカーを受賞したことを一旦忘れて、ニュートラルな心持ちでじっくりと味わいたくなる作品だ。

ドラッグ、過酷ないじめ、母親による育児放棄、同性愛といった、どれひとつ取っても重くのしかかってくるような題材を描きながらも、独自の色彩美と、月明かりに照らされ胸の中まで透き通っていくかような神秘的な趣が全ての存在を包み込んでいく。決して社会派ドラマなどではなく、これは自分の人生に影響を与えた様々な人たちに向けた純粋なるラブストーリーなのだ。そこにはもはやLGBTという言葉すら必要とすることはない。月明かりが誰のもとにも優しく降り注ぐように、観る人を分かつことのない普遍性がどこまでも広がっている。

登場人物は少ないが、誰もが印象的だった。彼らもまた、それぞれが月のように独自の輝きを放ち、様々な意味で主人公を照らす。人が歳を重ねて、成長していくことの意味を改めて教えられたような気がした。

清藤秀人

PRO

抑制がもたらす興奮はかくも強烈なのか!?

清藤秀人さん | 2017年3月27日 | PCから投稿

ネタバレ

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映画レビュー

杉本穂高

杉本穂高さん PRO
2017年12月26日 | PCから投稿

人種、ジェンダー、マッチョ幻想

黒人差別を扱った作品は数多くあれど、黒人コミュニティのなかの男らしさを強要するようなジェンダー差別に切り込んだ作品は、滅多にない。弱い者たちが夕暮れ、さらに弱いものを叩く。差別の被害者たちもどこかで別の対象を差別している。

本作は、人種的マイノリティの中のさらにジェンダー的にマイノリティの主人公が受ける何重もの苦難を描きながら、美しい恋愛映画でもある。
黒人男性社会のなかのマッチョ幻想はかくも息苦しい。ゲイでひ弱な主人公は、大人になるとマッチョの鎧を着込み、「いかにも」な外見になっている。そうして鎧をまとっていなければ生きられないコミュニティなのだ。
そんな彼が鎧を脱げるのは愛する相手の前でのみ。金歯のグリルを外すシーンが象徴的だ。

人種差別だけではなく、同性愛差別、そして男性社会のマッチョ幻想の抑圧をも描き、愛することの素晴らしさを説く。人が寛容になるために必要なものはなんだろうか。

牛津厚信

牛津厚信さん PRO
2017年3月30日 | PCから投稿

誰のもとにも優しく降り注ぐ、普遍性に満ちたラブストーリー

息が止まりそうなほど静かで美しい。オスカーを受賞したことを一旦忘れて、ニュートラルな心持ちでじっくりと味わいたくなる作品だ。

ドラッグ、過酷ないじめ、母親による育児放棄、同性愛といった、どれひとつ取っても重くのしかかってくるような題材を描きながらも、独自の色彩美と、月明かりに照らされ胸の中まで透き通っていくかような神秘的な趣が全ての存在を包み込んでいく。決して社会派ドラマなどではなく、これは自分の人生に影響を与えた様々な人たちに向けた純粋なるラブストーリーなのだ。そこにはもはやLGBTという言葉すら必要とすることはない。月明かりが誰のもとにも優しく降り注ぐように、観る人を分かつことのない普遍性がどこまでも広がっている。

登場人物は少ないが、誰もが印象的だった。彼らもまた、それぞれが月のように独自の輝きを放ち、様々な意味で主人公を照らす。人が歳を重ねて、成長していくことの意味を改めて教えられたような気がした。

清藤秀人

清藤秀人さん PRO
2017年3月27日 | PCから投稿

抑制がもたらす興奮はかくも強烈なのか!?

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