ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方

4.1    91分 | 2018年 | G

自然を愛する夫婦が“夢”を追う8年間の奮闘を描く奇跡のドキュメンタリー

息を呑むほど美しい“究極の農場”が出来るまでをカメラに収め、世界各国の観客賞を受賞。

ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方

4.1 91分 | 2018年 | G

自然を愛する夫婦が“夢”を追う8年間の奮闘を描く奇跡のドキュメンタリー

息を呑むほど美しい“究極の農場”が出来るまでをカメラに収め、世界各国の観客賞を受賞。

自然を愛する夫婦が究極のオーガニック農場を作り上げるまでの8年間を追ったドキュメンタリー。ジョンとモリーの夫婦は、愛犬トッドの鳴き声が原因でロサンゼルスのアパートを追い出されてしまう。料理家である妻のモリーは、本当に体によい食べ物を育てるため、夫婦で愛犬トッドを連れて郊外の荒れ果てた農地へと移住する。都会から郊外へと生活環境がガラリと変わった2人は、自然の厳しさに直面しながらも、命の誕生と終わりを身をもって学び、動物や植物たちとともに美しいオーガニック農場を作るために奮闘の日々を送る。映画製作者、テレビ番組の監督として25年の経歴を持つジョン・チェスターが、自身と妻、そして愛犬の姿をカメラに収めた。

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監督: ジョン・チェスター
製作: ジョン・チェスター サンドラ・キーツ
製作総指揮: ポール・グリナス ジェシカ・グリナス ローリー・デビッド エリカ・メッサー
出演: ジョン・チェスターモリー・チェスター
英題:The Biggest Little Farm
アメリカ / 英語
(C)2018FarmLoreFilms,LLC

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映画レビュー

五所光太郎(アニメハック編集部)

PRO

美麗な自然とキャラの立った動物の映像が楽しめる“理想の農場”ドキュメント

五所光太郎(アニメハック編集部)さん | 2020年11月3日 | PCから投稿

ロサンゼルス郊外にある東京ドーム約17個分のやせた土地を、自然と共存した豊かな農場に変えていく8年間のドキュメンタリー。映像がとにかく綺麗で撮り方も格好よく、自然のなかで生きる動物たちの貴重なショットを沢山見ることができます。
夫婦が農場をつくるきっかけになった犬のトッド、出産シーンが印象的な豚のエマ、そのブタと仲良くなるニワトリなど動物のキャラが立っていて、展開も劇映画かと思うぐらい面白くできています。ドキュメンタリーにありがちな辛気臭さやお勉強しましょうといった感じがないのも好感がもてました。
中盤、農場の貴重な収入源である卵を産むニワトリがコヨーテに襲われ、農場主でもある監督はコヨーテに銃を向けつつ葛藤します。害虫や害獣を安易に排除しないことから頓知のように生まれてくる共生のアイデアはゲームのような面白さがあり、「DASH村」の大規模バージョンを見るようでした。

山田晶子

PRO

題名通り、見応えあるドキュメンタリー映画

山田晶子さん | 2020年6月26日 | スマートフォンから投稿

世界各国の映画祭で観客賞など数多くの賞に輝いたドキュメンタリー。ロサンゼルスから郊外に引越し、大自然の中で究極のオーガニック農場を目指す夫婦2人の8年という長い年月で巻き起こる奮闘の様がリアルに映し出されていく。
夫婦が里親となった黒いワンちゃんを筆頭にどんどん「新たな家族」が増える一方でトラブルも増えていくが、それらを乗り越えていく2人から「本能的な人間の強さ」さえ感じる。
コントロールできない自然を相手にしているため、思いもしない状況が常に生まれる臨場感が、通常のドキュメンタリー映画と一線を画す本作の魅力である。
困難は自然だけではなく、夫婦に知恵を与えていた唯一のアドバイザーである師匠が歳を重ねて弱ってしまう切ない状況でも生まれる。それらの困難に夫婦は、自分たちの理想の実現に向けてどのように立ち向かっていくのか?
「オーガニック」という美しい響きからは程遠い「過酷な現実」の課題にぶつかっていく綺麗事無しの本作だからこそ、夫婦の絆や自然の厳しさ、それらを乗り越える瞬間がその都度心に響く。
本作を見ることにより、日常生活では目を伏せがちな「自然の調和による、時には残酷な理想と現実」が垣間見える。
思わぬトラブルにぶつかり続けながらも笑顔を絶やさずに常に自然と向き合う8年間の現実だからこそ、地球(自然)と人間(生命)のあるべき姿などをより深く考察するきっかけにもなる秀作。

高森 郁哉

PRO

小さな生態系、大きな感動

高森 郁哉さん | 2020年3月21日 | PCから投稿

公開1週後の3月23日時点で注目度32位は、比較的地味なドキュメンタリーにしては大健闘だろう。映像作家と料理研究家の若夫婦が、無駄吠えする愛犬と共にアパートを追い出され、郊外の放棄された農場に移住する。農地が荒れ果てた原因は単作だったことから、夫婦は多品目を栽培し、家畜も多種類飼育する複合農業によって土地の再生を目指す。

愛らしい動物たちをとらえた映像が何とも素晴らしい。大きな母豚エマの小屋に物好きな鶏が闖入し、最初は迷惑そうだったエマも諦めて同居するエピソードなんて最高だ。台本通りに動くわけもない、予測不可能な動物たちのふるまいを長期間にわたって追い続けた撮影者の根気強さに感心する。

作物を荒らす害獣や害虫を、飼っている動物たちが餌にして駆除してくれるという展開も痛快で鮮やか。動植物と景観を瑞々しく収めた美麗な映像のおかげもあり、意外なほど大きな感動と癒しをもたらしてくれる。

映画レビュー

五所光太郎(アニメハック編集部)

五所光太郎(アニメハック編集部)さん PRO
2020年11月3日 | PCから投稿

美麗な自然とキャラの立った動物の映像が楽しめる“理想の農場”ドキュメント

ロサンゼルス郊外にある東京ドーム約17個分のやせた土地を、自然と共存した豊かな農場に変えていく8年間のドキュメンタリー。映像がとにかく綺麗で撮り方も格好よく、自然のなかで生きる動物たちの貴重なショットを沢山見ることができます。
夫婦が農場をつくるきっかけになった犬のトッド、出産シーンが印象的な豚のエマ、そのブタと仲良くなるニワトリなど動物のキャラが立っていて、展開も劇映画かと思うぐらい面白くできています。ドキュメンタリーにありがちな辛気臭さやお勉強しましょうといった感じがないのも好感がもてました。
中盤、農場の貴重な収入源である卵を産むニワトリがコヨーテに襲われ、農場主でもある監督はコヨーテに銃を向けつつ葛藤します。害虫や害獣を安易に排除しないことから頓知のように生まれてくる共生のアイデアはゲームのような面白さがあり、「DASH村」の大規模バージョンを見るようでした。

山田晶子

山田晶子さん PRO
2020年6月26日 | スマートフォンから投稿

題名通り、見応えあるドキュメンタリー映画

世界各国の映画祭で観客賞など数多くの賞に輝いたドキュメンタリー。ロサンゼルスから郊外に引越し、大自然の中で究極のオーガニック農場を目指す夫婦2人の8年という長い年月で巻き起こる奮闘の様がリアルに映し出されていく。
夫婦が里親となった黒いワンちゃんを筆頭にどんどん「新たな家族」が増える一方でトラブルも増えていくが、それらを乗り越えていく2人から「本能的な人間の強さ」さえ感じる。
コントロールできない自然を相手にしているため、思いもしない状況が常に生まれる臨場感が、通常のドキュメンタリー映画と一線を画す本作の魅力である。
困難は自然だけではなく、夫婦に知恵を与えていた唯一のアドバイザーである師匠が歳を重ねて弱ってしまう切ない状況でも生まれる。それらの困難に夫婦は、自分たちの理想の実現に向けてどのように立ち向かっていくのか?
「オーガニック」という美しい響きからは程遠い「過酷な現実」の課題にぶつかっていく綺麗事無しの本作だからこそ、夫婦の絆や自然の厳しさ、それらを乗り越える瞬間がその都度心に響く。
本作を見ることにより、日常生活では目を伏せがちな「自然の調和による、時には残酷な理想と現実」が垣間見える。
思わぬトラブルにぶつかり続けながらも笑顔を絶やさずに常に自然と向き合う8年間の現実だからこそ、地球(自然)と人間(生命)のあるべき姿などをより深く考察するきっかけにもなる秀作。

高森 郁哉

高森 郁哉さん PRO
2020年3月21日 | PCから投稿

小さな生態系、大きな感動

公開1週後の3月23日時点で注目度32位は、比較的地味なドキュメンタリーにしては大健闘だろう。映像作家と料理研究家の若夫婦が、無駄吠えする愛犬と共にアパートを追い出され、郊外の放棄された農場に移住する。農地が荒れ果てた原因は単作だったことから、夫婦は多品目を栽培し、家畜も多種類飼育する複合農業によって土地の再生を目指す。

愛らしい動物たちをとらえた映像が何とも素晴らしい。大きな母豚エマの小屋に物好きな鶏が闖入し、最初は迷惑そうだったエマも諦めて同居するエピソードなんて最高だ。台本通りに動くわけもない、予測不可能な動物たちのふるまいを長期間にわたって追い続けた撮影者の根気強さに感心する。

作物を荒らす害獣や害虫を、飼っている動物たちが餌にして駆除してくれるという展開も痛快で鮮やか。動植物と景観を瑞々しく収めた美麗な映像のおかげもあり、意外なほど大きな感動と癒しをもたらしてくれる。