イオンシネマ海老名が営業終了、クロージングセレモニーには“ライバル”TOHOシネマズ海老名の総支配人も駆けつける
2026年5月18日 13:00

1993年4月に開業した日本初(※)のシネマコンプレックス「イオンシネマ海老名」(旧称:ワーナー・マイカル・シネマズ 海老名)が、5月17日に営業を終了した。(※シネコンの定義は日本映画製作者連盟による「同一運営組織が同一所在地に5スクリーン以上集積して名称の統一性をもって運営している映画館を抽出したものです」を採用している)。
同劇場は、日本国内初の本格的郊外型マルチプレックスシネマとして、神奈川県海老名市のイオン海老名店(旧称:海老名サティ)に開業。1997年には年間観客動員数が100万人を突破し、営業開始から33年間で、約1800万人を動員した。
国内の一般顧客向け劇場として初めてといえる、ルーカススタジオ公認「THX(ティー・エイチ・エックス)」サウンドシステムを装備し、“エビナナ”の愛称で親しまれた「THX7番スクリーン」は、「スター・ウォーズ」ファンの聖地としても愛された。
4月24日からはクロージングイベントとして、シリーズ全作品のTHX上映を実施され、最終営業日となった17日の最終上映には、「スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの帰還」が選ばれた。旧3部作の“完結編”となった同作が壮大なフィナーレを迎えると、詰めかけた約470人の観客は大きな拍手を送っていた。


上映後に行われたクロージングセレモニーにて、イオンシネマ海老名の第17代総支配人である加藤曉司氏は「最後の最後に、(4月24日から全国の劇場で行われた)過去作の一挙上映に名を連ねることができ、こうして最後の上映も『スター・ウォーズ』で締めくくることができたのは、映画人として光栄の至りでございます」と挨拶した。
ただ、7年ぶりとなる待望の映画最新作「スター・ウォーズ マンダロリアン・アンド・グローグー」(5月22日公開)の上映はかなわず「非常に残念」とも語っていた。

クロージングセレモニーには、イオンエンターテイメント代表取締役社長の藤原信幸氏、神奈川エリア(茅ヶ崎、座間、新百合ヶ丘、みなとみらい、港北ニュータウン)のイオンシネマ総支配人5名も勢揃いした。
さらに、加藤総支配人から「イオンシネマ海老名を語る上で欠かせない、大事な大事な劇場の支配人に本日はお越しいただきました」と紹介され、近隣のライバル館であるTOHOシネマズ海老名の石黒総支配人が登場すると、客席からはどよめきが。あるファンからは「今回、『スター・ウォーズ』を譲ってくれてありがとう!」の声も飛んだ。
石黒氏は「ちょっとアウェイな感じかと思っていた」と温かな声援に感謝し、「同じエリアで映画の明かりを灯すものとして、深い敬意と感謝を込めて一言ご挨拶を申し上げます」「常にその背中を追いかけ、切磋琢磨する最高のライバルでした」と、先駆者であるイオンシネマ海老名の労をねぎらった。
そして、「皆様が切り開き、育ててきた映画の街・海老名の“熱”は、残された私たちがしっかり引き継いでまいります」「この街から映画の灯は決して絶やしません。共に走り続けた同志としての、私たちの約束です」と宣誓。劇場内は再び大きな拍手に包まれた。



クロージングセレモニーの最後には、加藤総支配人から“3つの希望”が伝えられた。1つ目は「映画館で映画を見ることを続けてほしい」、2つ目は「これからもイオンシネマに足を運んでほしい」。そして、3つ目として「もしも、また海老名にイオンシネマが帰ってくることができましたら、その時はここにいる皆さん全員と新しい劇場のロビーでお会いしたいなと思います」と再会の約束が語られると、この日最も大きな拍手と歓声が“エビナナ”に響き渡った。
最後は『スター・ウォーズ』の名台詞である“May The Force Be With You.”(フォースと共にあらんことを)にちなんで、“May The Movie Be With You.”(映画と共にあらんことを)のコール&レスポンス。ロビーにも多くの映画ファンが駆けつけるなか、33年間に及んだイオンシネマ海老名の歴史に幕が下ろされた。
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