ヒューマノイドの息子に対する夫婦の温度差 綾瀬はるか&大悟、是枝裕和監督作「箱の中の羊」本編映像
2026年5月14日 12:00
現代社会やそこに生きる人々を鋭い視点と温かい眼差しで描き作品を作り上げてきた是枝監督が本作で描くのは、そう遠くない未来。息子を亡くしたある夫婦が、ヒューマノイドを迎え入れ、再び家族としての時間が動き出す。やがて一家を待ち受ける、想像を越えた<未来>を描く。なお、本作は、日本映画では「万引き家族」以来8年ぶりとなるオリジナル脚本で描かれる。
ヒューマノイドを息子として迎え入れることになった建築士の甲本音々(こうもとおとね)役を綾瀬、音々の夫で工務店の二代目社長・甲本健介(こうもとけんすけ)役を大悟が演じる。そして、二人の息子、甲本翔(こうもとかける)と、その姿をしたヒューマノイドを、200人以上のオーディションから抜擢された桒木里夢(くわきりむ)が担う。清野菜名、寛一郎、柊木陽太、角田晃広、野呂佳代、星野真里、中島歩、余貴美子、田中泯が共演。
(C)2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.このほど公開された本編映像は、甲本家にヒューマノイドの翔がやってくるシーンだ。車から降りてきた翔(桒木里夢)に、音々(綾瀬はるか)は「おかえり、翔」と声をかけ、うれしさを隠しきれない様子で家の中へ招き入れる。その一方で、健介(大悟)はどこか戸惑いをにじませた複雑な表情を浮かべる。部屋の中で、音々は翔の取扱説明書を見ながら、GPSや知的レベルの設定を一つひとつ確認していく。たくさん話しかけることでそれに応え、健やかに成長していくという設定を聞き、「たまごっちやん」と言う健介に、音々は険しい表情で睨む。
さらに音々が電源ボタンの位置や充電の表示を確かめていく中、健介はうつむきながら「ルンバやん」と呟き、野球の試合へ行くと言ってその場を後にしてしまう。ヒューマノイドを前向きに受け入れようとする音々と、距離を取ろうとする健介——一見すると軽口のやり取りにも見えるこのシーンだが、大悟ならではの間や言葉のニュアンスによる、悲しきユーモアが、「同じ顔」に違う感情を抱いた夫婦の埋めがたい距離と、それぞれが抱えた喪失の深さを際立てる場面となっている。
是枝監督は綾瀬と大悟の印象的なシーンについて、後半で登場する夫婦喧嘩のシーンを挙げている。物語が進むにつれて、夫婦の間にある感情が次第にあらわになり、二人のリアルな距離感がよりくっきりと浮かび上がっていく場面であり、その理由について、「ひとりのトーンが変わると相手も変わってきます。衝突をどのぐらいの感情のぶつかり合いにするかはテイクごとに違うので、珍しく10テイクぐらい撮っているんです。喧嘩のシーンで初めて二人が向き合うように、それまでのシーンでは座り方も含めて横並びにするなど、なるべく二人が向き合わないようにしています」と語っている。
「箱の中の羊」は、5月29日公開。
©2026フジテレビジョン・ギャガ・東宝・AOI Pro.
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