日本発総合格闘技イベント「PRIDE」をドキュメンタリー的手法で描く感動作 ドウェイン・ジョンソンが挑んだ肉体改造秘話
2026年4月21日 18:00

ドウェイン・ジョンソンが主演・プロデュースを務め、A24が製作、第82回ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞した「スマッシング・マシーン」。実在の格闘家マーク・ケアーを演じるジョンソンが、肉体改造で“霊長類ヒト科最強”を体現したメイキング画像が公開された。
本作は、日本中を熱狂の渦に巻いた総合格闘技の祭典「PRIDE」の創成期にあたる1997年から2000年にかけて活躍した、マーク・ケアーの知られざる軌跡を描くドラマ。当時日本で“霊長類ヒト科最強の男”と称されたほど、恵まれた体型に相応しい華やかな戦歴を誇り、キャリア絶頂期にあったケアー。しかし、やがて訪れたはじめての“敗北”が彼の人生に暗い影を落とす――。
数々の作品で“無敵のヒーロー”像を演じてきたドウェイン・ジョンソンがこれまでのイメージを封印し、屈強な男にのぞく繊細な一面を表現し、新境地を拓いた。
メガホンを取ったのは、兄ジョシュとともに“サフディ兄弟”として「グッド・タイム」や「アンカット・ダイヤモンド」で高い評価を受けたベニー・サフディ。本作が単独での初長編監督作品となるが、彼は監督としてだけでなく、多才なクリエイターとして世界にその名を轟かせている。俳優としても活躍しており、ポール・トーマス・アンダーソン監督の「リコリス・ピザ」やクリストファー・ノーラン監督の「オッペンハイマー」など名監督の映画に次々と出演。特に「オッペンハイマー」では、マンハッタン計画のオリジナルメンバーである理論物理学者、エドワード・テラー役を熱演し強烈なインパクトを残した。さらに、まもなく公開される映画「ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー」では新たに登場する「クッパ Jr.」役の声優も務めるなど、その才能の幅は底知れない。
サフディ監督が本作で追求したのは、徹底したリアリズムだ。撮影監督のマセオ・ビショップと共に、「リングは聖域であり、カメラチームが立ち入ることは許されない」というルールを提言。観客と同じ視点から試合を捉えるドキュメンタリー的な手法を採用し、PRIDE 大会の熱気、そしてロッカールームに漂う仲間の絆と孤独を鮮明に映し出している。リアリティへのこだわりは、格闘技における描写のみならず、マーク・ケアー本人の内面を深く掘り下げることにも発揮されている。「スポーツ映画の中で一番正直で誠実な作品を作りたかった」と監督自身が明かしている。
©2025 Real Hero Rights LLCさらに、監督は主演ドウェイン・ジョンソンにも徹底した体づくりをリクエスト。「今と当時ではファイターたちの体型が大きく異なる。重視したのは、その肉体を2000年頃のファイターのようにすること。もっと“パンプアップ”してほしい。大きくではなく、膨らませる感じで」と具体的な要望を伝え、ジョンソンもそれに応えるため、過酷なトレーニングと食事管理を自らに課して撮影に臨んだそう。
このほど公開されたメイキング画像でもその肉体は、美しいほどに徹底的に作り込まれている。“ザ・ロック”として、ケアーと同時代にプロレスラーとして活躍していたジョンソン。実は PRIDEの参戦も目論んでいたと噂されていた彼が、マーク・ケアーという一人の男の人生を丸ごと引き受ける。そんな覚悟とサフディ監督が追求し続けたリアリズム演出によって、ロック様PRIDE降臨の幻をスクリーン上で実現させた。
多くの痛みを背負いながら、それでもリングに立つケアーが最後に辿り着く“本当の強さ”とは何なのか。かつて日本が世界を魅了した格闘技の黄金時代。本作では、その光り輝く舞台の裏側で、一人の男が踏み出した再起への一歩を、圧倒的な臨場感で描き出している。
「スマッシング・マシーン」は、5月15日から全国公開。
(C)2025 Real Hero Rights LLC
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