”寡作の名匠”橋口亮輔の名作「ハッシュ!」「ぐるりのこと。」4Kリマスター版公開決定
2026年4月9日 10:00
「二十才の微熱」で監督デビューをはたして以降、第25回ロッテルダム国際映画祭でグランプリに輝いた「渚のシンドバッド」や、「恋人たち」「お母さんが一緒」など、国内外の映画ファンが新作を待ちわびる“寡作の名匠”橋口亮輔。
今回4Kリマスター版として公開されるのは、ゲイカップル(田辺誠一・高橋和也)と一人の女性(片岡礼子)、他者と関わることを諦めかけていた三人がつくる“新しい家族のかたち”を描いた「ハッシュ!」と、生真面目な性格ゆえにうつになる妻(木村多江)と彼女を支える法廷画家の夫(リリー・フランキー)、何があっても離れない一組の夫婦の10年を描く「ぐるりのこと。」。

「誰かとつながることで希望は生まれる」という2作品に共通するテーマは、SNSやAIが発達しパンデミックを経て、他者との関係が希薄になっていく現代だからこそ、さらに深く心に響いてくるはずだ。
「ハッシュ!」「ぐるりのこと。」4Kリマスター版は、7月24日からシネマート新宿、シネスイッチ銀座、渋谷ホワイトシネクイントほか全国順次公開。監督、キャスト陣からのコメントは以下の通り。
かつて山田洋次監督が、「ハッシュ!」について「役者が演出通りにちゃんと演技している」と評されたことがあり、当時は当たり前のこととピンとこなかった。今回、4Kリマスター作業のために2作品をしっかり観直して、その意味が初めて分かった気がする。
4Kの鮮明な画像により、演者陣の非常に繊細で卓越した演技を隅々まで確認することが出来て自作ながら感動した。
人との繋がりを求めて悩み傷つきながら、それでも前向きに人生をつかみ取ろうとする人々を描いた2作品。
時を経て伝わる力が圧倒的に増した「ハッシュ!」「ぐるりのこと。」を是非お楽しみ下さい!
「ハッシュ!」は自分を支えてくれる大切な作品です。
カンヌ映画祭では熱く迎え入れられ、映画は国境を越えて通じるんだなと実感して嬉しくなりました。
今でも若い役者や海外の方に「ハッシュ!」を褒めてもらうことが多く、本当に時間を越えて登場人物の熱が伝わっているんだなと実感します。
リマスターのきれいな映像と大きなスクリーンで新たに見えてくる部分もあるので、今回の上映が楽しみです。
「ハッシュ!」公開当時、僕はまだ33歳くらい。まだまだ若くてやる気も夢もたくさん持っていました。「長谷直也」という役は僕の分身のような役でした。俳優として挑戦のしがいもあったし、愛すべき役でした。でも僕はあの映画を見返す事はありませんでした。撮影時、監督とぶつかることもあったし、ゲイの青年を演じることで感じた世間の目や味わった生々しい痛みがそうさせたのかもしれません。今になって思うのは「もう一度あの映画を見てみたいな」ってこと。願わくば映画が今も尚変わらない魅力を放っていますように!
映画「ハッシュ!」への思いは溢れ過ぎてどこをお伝えすれば良いか分かりません。
初めて橋口監督から台本を事務所に送りました。と、ご連絡を受けその足で受け取りに行き読み号泣したこと。そこからの準備期間と撮影中に起きたこと。初めて橋口監督のスーツ姿に見惚れたカンヌ国際映画祭。何があっても映画の女神が微笑む時を橋口組チーム全員で信じ一丸となって乗り越えて来たという思い。強い思いでへとへとになり空回りする片岡の手綱を引いていただきゴールできたこと。
映画「ぐるりのこと。」では、演じる役の深いできごとを台本を軸に想像を越えた現場での限界点へ。側に居てくださるスタッフキャストのおかげで最後まで続けることができました。忘れ難いシーンです。
映画にてデビューさせていただいて以来、橋口組が動くたびに気になり観に行き、願わくばと目指す気持ちは今も変わりません。
私の原点です。
私にとっては宝物のような大切な作品。またみなさんの元に届くのはとても嬉しいです。
撮影中は役と同化してしまい苦しかったのですが、橋口監督が私を役者にしてくださいました。
またリリーさんをはじめ、すごいキャストが集まっていて見返すとびっくりしてしまいます。
生きづらい世の中で、また明日の自分を見てみようと、背中を支えてくれるような作品です。
是非またたくさんの方に届きますように。
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