夢の断片のように美しい、レオス・カラックス22歳の長編デビュー作「ボーイ・ミーツ・ガール」4Kレストア版予告編
2026年1月13日 15:00

1984年のカンヌを沸かせたレオス・カラックスの長編デビュー作「ボーイ・ミーツ・ガール(1983)」4Kレストア版の予告編、場面写真7点が公開された。
「ポンヌフの恋人」「汚れた血」、そして「ボーイ・ミーツ・ガール」3作の主人公ドニ・ラバン演じるアレックス(カラックスの本名)が生まれた本作はカラックスが22歳で監督した。1984年のカンヌ映画祭ではヤング大賞を受賞し、「神童(ヴンダーキント)」「恐るべき子供(アンファン・テリブル)」「ゴダールの再来」と騒がれ、多くの国際映画祭にも招待、85年度シネデクヴェルト(映画発見)賞も受賞。

パリに住むアレックス(ドニ・ラヴァン)とミレーユ(ミレーユ・ペリエ)。失恋したふたりが偶然に出会い、一目惚れ、そして思わぬ悲劇が、コップの水が静かに溢れ出すような緊張感で語られていく。手探りの初々しい語り方、詩的で静かなモノローグ的語りは記憶か夢の断片のようであり、モノクロームの世界は日常の光景を別の美しさに転じる。カラックスとの仕事で名を知られることになる撮影のジャン=イブ・エスコフィエ(1950-2003)との出会いも本作だった。白黒フィルムはイルフォードHP5が使われている。奇しくもイルフォードの高感度フィルムはゴダールのデビュー作「勝手にしやがれ」でラウール・クタールが使用し夜の撮影に革命をもたらしたフィルムだった。多くのシーンが25ミリの広角レンズで撮られたのも特徴だ。

予告編は、夜のパリ、失恋したばかりの男と女が出会う。「もう愛してないのね」「一緒にいるともっと孤独になる」「セックスに憧れてた でも実際にやってみたら…違ってた」「パリからもフランスからも離れよう」「アレックス 愛の力で自己破壊から逃げるんだ」アレックスが夜の町を彷徨いながらカセットで流しヘッドホンで聞くデビッド・ボウイの「When I Live My Dream」。モノクロームの美しさと詩的な言葉が鮮烈な映像となっている。

場面写真には、失恋の悲しみを語り合うミレーユとアレックス、川岸を逃げるように走り去るアレックスの姿、パーティーの女主人が招待客の顔ぶれをアレックスに講釈するカット、アレックスがミレーユの恋人・ベルナールとカフェで隣り合うシーン、口づけを交わす男女を見つめるアレックス、手首にハサミを当てるミレーユ、目を閉じヘッドホンの音楽だけを頼りに街をアレックスの姿などが収められている。
「ボーイ・ミーツ・ガール(1983)」4Kレストア版は、1月31日から渋谷・ユーロスペースほかで公開。
(C)THEO FILM
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