来日中のウェス・アンダーソン監督、高畑勲監督ら日本の巨匠たちへの愛を語り尽くす
2018年5月23日 06:00

[映画.com ニュース] 長編ストップモーションアニメーション「犬ヶ島」でベルリン国際映画祭の銀熊賞(監督賞)に輝いたウェス・アンダーソン監督と、声優を務めたジェフ・ゴールドブラム、コーユー・ランキンくんが来日。東京・TOHOシネマズ六本木で5月22日、来日記念舞台挨拶を行った。
本作は、近未来の日本を舞台に少年と犬たちの大冒険を描いたファンタジーアドベンチャー。3人は相撲の行司風の呼び込みで入場し、カナダ出身で11歳のランキンくんは「『犬ヶ島』という素晴らしい映画に出ることができたおかげで、日本に来られてうれしいです」と流ちょうな日本語で挨拶。「ライフ・アクアティック」以来13年ぶりに来日を果たしたアンダーソン監督は、「6年間毎日、日本のことしか考えていませんでした」と冒頭から日本への熱い思いを滔々と語った。
事前にスピーチを練習してきたというアンダーソン監督は、作品のアイデアを思い付いた2012年当時、共同脚本家たちとあることを自問したと明かし、「クロサワさんならどうするだろうか?」日本語を交えながら、改めて黒澤映画からの影響を強調。続けて、来場していた漫画家の大友克洋氏をはじめ、宮崎駿監督、そして先日死去した高畑勲監督、庵野秀明監督、今村昌平監督、北野武監督からインスピレーションを受けたと語り、仲代達也、三船敏郎、志村喬、香川京子ら名優たちのほか、浮世絵師の葛飾北斎や歌川広重、作曲家の早坂文雄らの名前を挙げるなど、日本愛がとまらないスピーチを披露した。
そして、作品に初期段階から携わってきた野村訓市をはじめ、夏木マリ、伊藤晃、村上虹郎、池田エライザら日本人の豪華声優陣を招き入れ、登壇がかなわなかった野田洋次郎と渡辺謙にも感謝した。監督からプレゼントされた浴衣で登場した村上は、「実はついさっき初めてお会いしたばかり。スカイプで一度話した時も何を演出されたのか覚えていないから、今日ようやく実感がわきました」と暴露。「ウェスは素晴らしいストーリーテラーだと思うので、素晴らしい物語を楽しんでください」(野村)、「こんなにステキな形で日本を舞台にした作品を作ってくださる監督がいて幸せだなと思います」(池田)とそれぞれに思い入れを語った。
スピーチで「日本の観客に見ていただくことを楽しみにしていました。まさに今日の日を夢見ていたんです。一緒に作品をつくったみんなと、皆さんをお迎えして作品をご覧いただけることをとても光栄に思います」と集まったファンたちに語りかけたアンダーソン監督。「すでに公開されている国もありますが、僕にとっては今日が本当のワールドプレミアです」と喜びいっぱいの様子で舞台挨拶を締めくくった。
「犬ヶ島」は5月25日から全国公開。
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