モンタナの目撃者のレビュー・感想・評価
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厳しい自然と傷痕とサスペンスの三位一体
これまで「ボーダーライン」や「ウインド・リバー」をはじめとする硬派な手触りの映画で脚本や監督を務めてきたテイラー・シェリダン。今回は原作モノの脚本のリライトに徹するはずだったものの、気がつくとこの内容にのめり込み、自ら率先して監督を引き受けることに。となると、さすがに気迫が違う。目の前には圧倒的な大自然が広がり、人間の法が全く通用しないこの地で、殺し屋たちが執拗に追いかけるサバイバル劇が展開。かと思えば、反対側からは大規模な森林火災が襲いかかってくるという二段構え。いつも心に深く刻まれた傷痕が重要なファクターとなるシェリダン作品だが、アンジー演じる主人公もまた、似たようなトラウマを抱えながら、今では目の前の少年を救うことで過去を乗り越えようと奮闘する。厳しい自然環境と、傷を負った心と体と、目の前の絶体絶命。これらの三位一体は本作でも効果的に機能し、上質のサスペンスを醸成し届けてくれている。
人の心を癒すのは…
〈映画のことば〉
「あなたは、信用していい人ですか。」
訴訟会計士として、犯人一味に爆殺されてしまった地方検事に雇われて仕事をしていた父・オーウェンと二人きりの逃避行を始めてから、コナーが初めて出会った「信用できそうな人物」というのが、森林局の降下消防士(スモークジャンパー)をしていたハンナだったのでしょう。
父親・オーウェンとの当て所(ど)のない逃避行が、少年・コナーの心をいかに疲弊させたかは、想像に難くないところです。
それだけに、ハンナと出会うことで、コナーは、どんなに安堵したことでしょうか。
(上掲の映画のことばは、彼の、そういう心の内側を吐露して、余りがあったと、評論子は思います)
そして、他方のハンナにしても、仕事柄は「荒くれ者揃い」と思われる降下消防士連中に立ち交じって、男性顔負けの活躍ぶりだったはずが、とある出来事からトラウマを抱えてしまい、独り悶々と日々を過ごす毎日―。
本来が「火災を鎮圧することで(財産や)人命を守る」という使命の消防士であってみれば―そして、『山の多い」という意味のラテン語がその由来となっているというモンタナ州の森林局の消防士であってみれば―コナーとの邂逅(かいこう)で、今度こそは人の命を救おうと心に決めたことで、どんなにかハンナの心も癒されたことでしょうか。
人の心を癒すことができるのは、結局は、人の心だけなのかも知れません。
そういう彼(コナー)・彼女(ハンナ)の心情にも思いが至ると、本作は、なかなか秀逸な一本ではなかったかとも、評論子には思われました。
佳作としての評価としておきたいと思います。
評価子としては。
(追記)
評論子は、本作を観て、初めてフォレンジック会計(Forensic Accounting)なるものを知りました。
これは、「法的な紛争を解決するために財務・会計データを調査・分析・報告する会計技術」であり[ショーリ・ストラテジー&コンサルティング株式会社のウェブサイト]、「不正や横領を調査するための、法的手続きに耐えうる会計・財務の専門分野であり、会計不正の調査、訴訟における営業損害の算定の2つの要素から構成される」[前同]とのこと。
日本では「訴訟会計」とか「法廷会計」と訳されているようで…。
とある組織で法務部門を中心に歩き、それなりの「法律屋」である評論子も、初めて聞く専門分野でした。
(もっとも、経理とか会計の分野には「ド」の字のつくような素人であってみれば、むべなるかなとも思いますけれども・汗)
そういえば、会計の分野と言えば、こちらは映画になっていたかどうかは寡聞にして承知しませんが、「財務捜査官」なんてのもありましたっけ。
いずれにしろ、ためになりました。
いやぁ、勉強になりますね、映画って。
蒙(もう)を啓かれたとでもいうのか…。
「会計」というものについて、新たな知見を得ることのできた本作は、その点でも、評論子的には「新発見」でした。
(斯界でメシを食っているレビューアがもしいらっしゃれば、是非とも本作を観てのレビューも、お聴きしたいところです)
(追記)
それにしても、恐れ入ります。
イーサン副保安官の奥さんのアリソンの活躍ぶりには。
このニッポンでも、こんなことがあったそうです。
駐在所に賽銭泥棒の通報があったとき、旦那の警察官は、たまたま所用で駐在所を留守にしていたとか。
それでも、通報者から話を聞いた奥さんは、そのまま神社に駆けつけ、賽銭泥棒(男性)と対峙。
相手が女性と高をくくって反撃に転じ、襲いかかる賽銭泥棒を、くだんの奥さんが「えいやぁ」とばかりに投げ飛ばし、急を聞いて駆けつけた旦那が、投げ飛ばされてノックアウトの犯人を現行犯で逮捕するという事件があったことを、評論子は思い起こしました。
ちなみに、この奥さんと旦那とは、職場結婚だったとか。
つまり、奥さんも(元)警察官で、しかも柔道は有段者の腕前だったとのこと。
くだんの賽銭泥棒も、運の尽きというのか、当たった相手が悪かったとしか、言いようがなかったのかも知れません。
本作のアリソンは、旦那がもう無理な状態なことを十二分に理解していたのでしょう。
旦那に着せた防火服の右胸には、制服から移したのだろう保安官バッジが着けられていたことが、評論子には印象的でした。
犯人一味を追跡するのに使ったのも、エンジン音がけたたましかったであろうオフロードバイクではなく、愛馬でした。
検察官を辞めて開業した弁護士を、俗に「ヤメ検」と言ったりもしますけれども。
その実は本作のアリソンも、「ヤメ保(保安官)」ということで。妊娠して家庭に入る前は、旦那と同僚の女性保安官だったのかも知れないと、独り妄想する評論子です。
脚本が上手い!
これが100分とは信じられない
3方向から徐々に1つに集まっていく展開も見事、それぞれ決着を付けていくストーリーも見事、アクションも見やすく山火事の怖さも十分、こういうアメリカ映画が見たかったが詰まっている作品でした。
エンタメ作品としても十分楽しめました。
なんつーか、文句無し。
以下蛇足。
殺し屋:
中間管理職感がたまらないですね。
上の意向、下への指示、やれやれ感、でも仕事はできる。
どちら(殺しを指示する側、殺される側)の都合もわかる、わかってしまうが故のやれやれ感。
まさか殺し屋に一番感情移入してしまうとは思いませんでした。
殺し屋部下はいい上司に恵まれました。
最後は酷い死に様まで晒してくれてありがとう。
この殺し屋たちだけで全然映画一作できるでしょう。
そういう贅沢さ、全ての登場人物にこの豊かさがある、がこの映画を名作にしています。
トラウマ抱えた主人公が少年を救う話。トラウマとかがあんまり話で生き...
よかった。 アクションとサバイバルがほぼほぼで、でもその中にちゃん...
大自然
今も変わらず
本筋より脇役のキャラクター設定が非常に生きている作品
何やら大がかりな犯罪組織らしきものに狙われる子供をアンジェリーナ・ジョリー扮するヒロインの森林消防隊員や、周囲の人々が山火事の中を助けるというお話。
ストーリーには特筆すべきものはない。ヒロインの役柄も、過去の山火事で子供たちを見殺しにしてしまった心的外傷を妙に強調するものの、あまり意味があるとは思えない。
しかし、この作品は脇役のキャラクターがとてもいいのである。
とくに生きているのが殺し屋コンビで、ごく普通の実直な会社員のような外見なのに、実はタフで冷酷で頭がよくて決して諦めない真面目な殺し屋ぶりが何とも面白い。
次いで、保安官のその奥さん。保安官は面倒見のいい兄貴タイプで、ヒロインとのやり取りが楽しいし、奥さんは殺し屋相手に逆に手ひどい火傷を負わせたり、馬で追跡して鹿狩り用の銃で一人を仕留めるというのだから、痛快である。
そのほか、保安官の上役らしき人物の朝食、ステーキを細かくナイフで切って食べる仕草も魅力的だ。
本作のセールスポイントは大がかりな山火事シーンで、実際にかなり広い面積に植林して、撮影用の森を作って撮影したそうだ。なかなか大変だったと思うが、さてそこまで苦労した効果はどれほどあったのか、ちょっとクビを捻ってしまう。
自然とサスペンスかな?
山火事の迫力は満点!!
タイトルからサスペンスものかと思ったけど、殺し屋に追いまくられ、死者多数。山火事の怖さだけは伝わってきました。そして、女性もファイティング!!強くなってきたのです。目隠しとして山火事起こした殺し屋は、山火事に泣く。
シンプルでわかりやすい、それだけ
凡庸さがいいのかも、、、??
大雑把にまとめれば、森林火災で自分の判断ミス(だと思ってる)で仲間、被災者を助けられなかったと苦悩しているアンジェリーナ・ジョリーが、とある理由で森を彷徨っていた少年、悪党に付け狙われているんだけど、を助けるという話でした。
で、それ以上でもそれ以下でもないんだよなあ、、、実際。
・アンジェリーナ・ジョリーのアクションが少なめ。もっと暴れて欲しいんだけど物語の構成上、無理かなあ。怪我の治療は男前だった。
・一方、友達なのかな?の妊婦さん、大活躍www
・なんで命を狙われているのか、誰がどんな不正をしているのか不明。物語の主題はそこじゃないので大した問題じゃないかもしれないけれどモヤモヤする/した。
・なんかどデカい不正をやっている組織?みたいだけど、動き方、動かし方がセコいw
森林火災モノならオンリー・ザ・ブレイブがありましたね。
妊婦さんが
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