ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語のレビュー・感想・評価
全368件中、1~20件目を表示
女性のみならず、不遇や抑圧に“弱い立場の人”が立ち向かう姿を描く人間賛歌
オルコットの半自伝的小説「若草物語」が原作。舞台となった19世紀半ばのアメリカで、女性はまだ社会的弱者であり、作家志望のジョーを含む四姉妹が社会の偏見や圧力に向き合い抗いながら成長する姿を描く。
そんな主題を継承する表現者としてグレタ・ガーウィグは最適だ。元々劇作家志望で、美人女優の立場に甘んじることなく脚本や共同監督などで製作にも関わり続け、「レディ・バード」で単独監督デビューし絶賛された。未婚のパートナー、ノア・バームバックとの間に子をもうけ、ウディ・アレンの「ローマでアモーレ」に関して「(性的虐待の)事実を知っていたら出演しなかった」と語るなど、生き方や発言に強さを感じさせる。
多様性が謳われマイノリティーの社会的受容が進んだとはいえ、#MeTooやBLMが示すように差別や不平等の現実は中々変わらない。そんな今、単なる女性映画に留まらず、普遍的な人間賛歌として観られるべき傑作だ。
劇場で優雅な気持ちで味わいたい「不朽の名作」! シーンが変わる際の「時間軸」には要注意
本作は、本年度のアカデミー賞で「作品賞」を含め、脚色賞、 主演女優賞(シアーシャ・ローナン)、助演女優賞(フローレンス・ピュー)、作曲賞、衣装デザイン賞の主要6部門にノミネートされ、衣装デザイン賞を受賞しています。
見どころは多いのですが、まずは、何と言っても超豪華キャスト共演でしょう。主演の次女役のシアーシャ・ローナンはアカデミー賞の常連ですし、長女役のエマ・ワトソン、4女役でアカデミー賞にノミネートされたのは「ミッドサマー」の主演でも話題となったフローレンス・ピュー。そして、4姉妹の母親を本年度アカデミー助演女優賞を受賞(「マリッジ・ストーリー」)したローラ・ダーン、さらには4姉妹の伯母をメリル・ストリープという最強の布陣。加えて、男優も「君の名前で僕を呼んで」で脚光を浴びてアカデミー主演男優賞にノミネートされた、いま最も旬と言えるティモシー・シャラメが準主役級です。
「悩みが多いから、私は楽しい物語を書く」 L・M・オルコット
という言葉から始まる本作ですが、この人物こそが「若草物語」の著者名です。
そして、この「若草物語」という4姉妹を中心とした物語が「半自伝的な本」ということが、本作の作り方に関係しているのも注目点なのです。
最初は主人公の次女ジョーが「ニューヨーク」の出版社に原稿を持ち込むシーンから本編が始まり、長女のメグ、3女のベス、4女のエイミーの4姉妹がバラバラに登場するため状況が少しだけ分かりにくいのですが、すぐに「7年前」の4姉妹が「マサチューセッツ」で一緒に暮らしていたスタート地点に戻るので、頭を整理することができます。
ただ、その後にまた「ニューヨーク」にいるジョーのシーンになります。
このように、時間が「今」と「7年前」のように行き来するため、劇場ならではの集中力が少し必要になります。
しかも、本作が独創的なのは、時間軸を「7年前」といったように示すのは最初の1回だけで、あとは観る側に委ねる点なのです。
そのため、例えば、最初は「ニューヨーク」と「マサチューセッツ」という場所が時間軸を判断する上での助けになります。
また、本作では「今」と「7年前」の間を埋めていくため、例えばジョーが居眠りをする時や歩いている時、立ち止まった時などに、昔のシーンに戻っていたりもします。
つまり、観る際には「時間が行き来する作品」だと最初に分かっていると、場面転換の時に「今はどこ?」と確認することで混乱せずに物語をつなぎ合わせことができるのです。
逆に、この視点を持たずに観てしまうと「起承転結」さえも見えずに、ボンヤリとした作品だと感じてしまうことにもなり得るわけです。
頭を整理して美しい全体像が見えた時には、なぜこの物語が今の時代にもシンクロしているのかが分かると思います。
いつの時代も人間の感情の本質は変わらないものなのです。
この映画は、必要に応じて時間を行き来させる手法により、物語を重層的に広がっていかせることに成功し、観終わった後は多幸感も広がっていく名作だと思います。
(評価を4.5にしたのは、時間軸の話を事前に知らないと混乱する人が出かねないためです)
野暮なこと言う余地無し
最後に盛り上がる
全体的に面白いが、ワンカットが短く、しかも回想シーンが頻繁に入り混じるので、ストーリー展開についていくのがやっとだった。
最後の方でいきなりハッピーエンドの展開になっていくのは個人的に気に入った。
想定内とは言え、心優しいベスが死んでしまうのはちょっと切なくなった。
具合の悪くなったベスのベッドのそばでうたた寝をしてしまったジョー、目覚めるとベスがいないのにびっくり、嫌な予感がした。2階から1階に降りてみるとベスは母と一緒にいて元気になっている。しかもその後、戦場から父親が帰ってきて家族みんな幸せな感じで一安心。ところがその後再びジョーがうたた寝から目覚めるシーン、ベッドにはベスがいない、まさか・・・やめてくれと叫びたくなってしまった。
書くという復讐 人生という本
南北戦争の外の風景
幾度となく映像化された女流作家の名作文学を女優出身のグレタ・ガーウィグ監督が映画化した作品。
主役のジョーを演じたシアーシャ・ローナンは『レディ・バード』(2017)を観た時、ぜんぜん女子高生に見えなくて辛かった思い出が。
本作でも回想シーンで15歳の少女を演じていたが、そんなに違和感はなかった。結局、制服が似合わなかっただけ!?
これから歳を重ねてもっといい役者に成長していくような気がする。
別にファンではないが、『おくびょう鳥が歌うほうへ』(2024)を観に行くべきか思案中。
『レディ・バード』でもS.ローナンのボーイフレンドを演じていたティモシー・シャラメはチャラい容姿を活かして(?)姉妹を翻弄するローリー役を好演。
肩幅狭くて中性的な風貌は竹宮恵子や萩尾望都の漫画に出てきそうな雰囲気(古い?)。
彼もこれからのキャリアでどう変わっていくか注目したい俳優。
マーチ夫人役のローラ・ダーンはオスカー獲ってるだけあって、さすがの安定感。
『ジュラシックパーク』(1993)で初めて見た時は、「何だこのヒドい女優は」と思ったけど、相手が子役と恐竜じゃ、あんまりやる気出なかったのかも。
原作は未読でアニメも見たことないし、ずいぶん昔にTVでエリザベス・テイラーが出てた1949年版を見たような記憶はあるが、内容なんてまったく憶えてない。
はっきり言って自分の好みのジャンルじゃないが、見ようと思った動機のひとつは、南北戦争を時代背景にしていること。
西部劇映画で描かれる南北戦争はどれも悲惨だが、本作は同じ時代なのにまるで別世界。女優や衣裳だけでなく、移ろいゆく風景の描写も美麗。
でも、当時の実情は…、と、つい男目線で講釈を垂れたくなるが、女性監督の感性で女流作家の小説を映像化した作品なので、今回は控えるべきだろう。
もうひとつの鑑賞動機は『バービー』(2023)と同じグレタ・ガーウィグ監督の作品だから。
古典的名作文学に同作のようなポップな感性をどれくらい反映できているか期待したけど、さすがに今回は大人しめ。
でも、これはこれで格調高く仕上がってて観てよかったと思う。
フローレンス・ピューが演じる末っ娘のエイミーが嫉妬心からジョーの原稿を燃やしてしまうなど、堪え性がなく直ぐに表情に出る性格に加えて、画家志望という設定や衣裳の多くが青を基調にしているため、途中から「メアリー・カサットの『青い肘掛け椅子の少女』も成長したらこんな感じ?」なんて想像しながら観ていた。
四姉妹を演じた女優のうち二人がイギリス出身で、あとの二人もアイルランドとオーストラリアが母国。
いけなくはないが、ハリウッドの人材の枯渇を暗示してるみたいで何かちょっと寂しい。
NHK-BSにて初視聴。
どうせなので『バービー」も放送して欲しい。
『フォードvsフェラーリ』(2019)なんて映画放送しておきながら、「タイトルが商品名なんて映画はちょっと…」などとは言わせない。
歩んだ時間【80点】
素敵な姉妹
素晴らしかった。
グレタ、ジョー、オルコットの放浪記
タイトルは、林芙美子、高峰秀子、成瀬巳喜男の作品がまず浮かんだので勝手につけました。
まさに、グレタの映画でした
グレタはウディアレンだ。
実際アレンが気に入ってグレタを起用をしたりしている。
毎回自分自身を主人公に投影している
次女のキャラクターにして
だから早口だ、
おっちょこちょいで、ひとりよがりで、まわりが見えてない。アタマでっかちだからじぶんがよくわからなくなる。揺るがせたくない、理想や信念がある。
しかし、うまくいかない。じぶんはこうあるべきというところで、うまくいっていないから、腹が立つ。他人に支配されたくない。
自由でいたい。しかし寂しい。
フランシス・ハ、レディバード、バービーもだ。
いろいろあって、結局、自分の本心にたどり着く。
この何度も映画になった、クラシック名作古典を
見た目もゴージャスアップデートさせた。
リーンか、ヴィスコンティか、グレタの映画教養が、観客を楽しませる。
シアーシャが見事だ。
シャラメはもう名優じゃないか。
ブロックバスターやアメコミが幅を利かす
アメリカ大衆娯楽映画メジャー大作のなかに
こんな逸品がうまれたという喜び。
原作オルコットの、いろいろあるから、わたしは楽しい話を書く、それは、この映画でありました。
今も昔も変わらない、人間のこと
それは、映画も、同じことが言えたりする
楽しませることはそう変わらない。
都会に疲れたクリエイターが、里帰り。
思い出す内容が、まさに若草物語を読んだことがあるなら、あの忘れじのエピソード。
ベスの猩紅熱、エイミーの事故、近所への捧げ物、そして、ジョーの散髪などなど。
愛されたいというなら、それは、愛ではない。
わたしはずっと毎日怒りはある
それをコントロールしているだけ
ゆるしなさい
あのリンチ作品、リンチに顔も似ているローラダーンがお母さんだ!
ボロ泣きしながら、満たされていました。
トムソーヤ、小公子、西洋古典文学に親しんだ幼少期の宝物は
まだ内に残っていたのです。
ベスト作品のひとつ
ジョーがカッコよかった。生き方も歩き方も。
エイミーは確かに末っ子には見えない役者だったが、演技力と存在感は抜群。
そしてローリー。言葉を交わした時から成立していた三角関係もよくわかり、富豪男子特有の未成熟さも上手く演じていたと思う。そして話してみると自分の意思をしっかり持っているエイミーに惹かれていく様も(結局情けないんだけど)。
南北戦争の頃の人々の暮らしとアメリカの様子、聖職者の家族としての生活や女性の生き方(現代に通ずるところもある)…、などなど。
女性として、人間としての心の揺らぎも四者四様。オルコットの自伝とも言われているだけにそのそれぞれにはリアリティがあった。ボツにした原稿を家族(娘や妻)が読んで、続きを読みたがるところは面白い。
原作と彼女の人生は違っているし、この映画はジョーが仕方なく結婚という物語の結末に至ったこともしっかりと描く(原作は読んでいないので原作通りなのかも)。だからラストは夢物語の様だ。
公開時映画館で観て、今回BSを録画して観たけど、分からなかったことが繋がったし、また観たいと思う作品。
おとぎ話のような風景の中で繰り広げられる四姉妹の青春劇
これまで「若草物語」にはあまり興味が湧かなかったのだが、本作は第92回アカデミー賞6部門ノミネートで衣装デザイン賞受賞ということと、なんといっても豪華キャストに惹かれて鑑賞。
観始めはちょっと複雑な時系列のストーリーに置いてきぼりにされ少々困惑したが、じきにペースがつかめその後はゆったりと鑑賞できた。
おとぎ話のような風景の中で繰り広げられる四姉妹の青春劇は、甘くそして切ない。気がつけば自分が四姉妹の父になったがごとく目を細めて観てしまう。
たくさん好きなシーンはあったが、特にベスのピアノをベアが奏でたシーンは涙なしには観れないほど良い。製本工程もなんだかじんわりとくる。
もちろんとてもつらく悲しいシーンもあるのだが、観終えた時はとても心が澄んだ気がした。やはり名作だ。
背景は美しいが配役が合わなかった
平凡で唯一無二な、あなたの物語
こんなに美しい映画に出会ったのは初めてだった。そしてこの先もこんな美しい作品には出会えないだろうと思う。
ジョー、メグ、ベス、そしてエイミー。平凡な四姉妹それぞれの夢、恋愛、生き方を描いた、平凡な物語。なのに、どうしてこんなに胸がいっぱいになるんだろう。
平凡な物語を紐解くと、そこにあるのは、誰かに憧れたり憎んだりする気持ち、他者と親密になる喜び、何気ないことで家族と笑い合える幸せ、そしてそんな他者や家族を失う深い悲しみ。戦時中のアメリカの四姉妹でなく、現代の日本に生きる一人っ子だとしても、知っている感情だ。それも、心の深いところにある感情。
結婚に幻想は抱かず、独身を宣言し、ひたすら夢を追うジョー。しかし、一番の理解者である姉のメグが結婚し、夢のヨーロッパ行きは妹エイミーに奪われ、天使のような妹ベスは懸命な介護の末、若くしてこの世を去ってしまう。孤独を感じてローリーに甘えようとするも、やはり妹エイミーに取られてしまう。こんなに積み重なると、もうどん底だ。でも、これほどのどん底は、生きていれば誰の身にも起こりうる。私も学生時代に初めてのどん底を味わった。息ができないほど苦しいのに、周りがそれに気づいて手を差し伸べてくれるほど世の中は甘くなかった。そんな状況は、簡単に人を闇に連れていく。あれだけ胸を張っていたジョーだって、夢を諦めると言うのだ。闇は恐ろしい。
だけどそんなどん底から抜け出す鍵は、愛と夢にある。と言うと、なんてクサい綺麗事だと思うかもしれないが、結局のところジョーはベスを想う愛と小説家への夢によって再び自分の人生を取り戻すのだ。
この平凡な物語は、根底に愛や夢という普遍性があるが、そのまま平凡な結末を迎えるわけではない。ジョーは、作家兼校長という、当時の女性ではかなり珍しい、唯一無二の人生を歩むことになる。喜びや悲しみ、愛や夢、誰だって通る道だとしても、そこから見出す結論は人それぞれだ。そしてその過程は時に醜くも、そこから這い出そうとする生き様はいつだって美しい。
演者たちはセリフを読み上げるのではなく、そんな感情の一つ一つを全身で丁寧に表現しており、そこに美しい音楽と綿密なセットと衣装が交わり、かつてないほど力強く、美しい作品となった。
これは平凡な日々の中、様々なことを乗り越え、自分の人生を模索する私たちの物語だ。是非、全ての人に観てほしい。
四姉妹が楽しくウェイウェイしてるのを延々とみていたい😁
ストーリーオブマイライフとてもよかった🤗
四姉妹が楽しくウェイウェイしてるのを延々とみていたかった
時代感とか衣装がとてもいい💃💃💃💃
最近はやりの『自立した女性かっこいい!』映画なのかなと思って見てたけど、ジョーさん色々とへこむことがあったら『メチャクチャさみしい🥶!』とか言いだして『昔告ってきたあいつならワンチャンあるかも🤔!?』って手紙書き始めたときには思わずズコー!ってなった✌️👁️👄👁️
しかし『本気出せば大抵の女はいけっから』みたいな顔してシャラメってるローリーに本気めのグーパンしたり豪快に振るなど全体的にはジョーさんポイント高いので良かった🥳
ローリーは振られたあと吹っ切れた感じでジョーさんに背を向けティモティモ歩きだすんだけど、ジョーがまだ言い残したことがある感じで呼び止めるとすごいスピードで振り返って戻ってくるとことかも良かった🥳
全368件中、1~20件目を表示














