名探偵コナン ゼロの執行人

劇場公開日:2018年4月13日

名探偵コナン ゼロの執行人

解説・あらすじ

青山剛昌原作の人気アニメ「名探偵コナン」の劇場版22作目。サミット会場を狙った大規模爆破事件を発端に、コナンと公安警察が衝突するストーリーが展開し、劇場版20作目「名探偵コナン 純黒の悪夢(ナイトメア)」に続き、謎の男・安室透がメインキャラクターとして登場する。東京で開かれるサミットの会場となる東京湾の巨大施設「エッジ・オブ・オーシャン」で、大規模爆破事件が発生。事件の裏には、全国の公安警察を操る警察庁の秘密組織・通称「ゼロ」に所属する安室透の影があった。サミット当日ではなく事前に起こされた爆破事件と、安室の行動に違和感を抱くコナン。そんな折、爆破事件の現場から毛利小五郎のものと一致する指紋が発見され……。監督は前作まで計7作の劇場版「コナン」を手がけた静野孔文から、新たに「モブサイコ100」「デス・パレード」の立川護にバトンタッチした。2018年4月に劇場公開され、同年10月19日からシリーズ初の4D版も公開された。

2018年製作/110分/G/日本
配給:東宝
劇場公開日:2018年4月13日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第42回 日本アカデミー賞(2019年)

受賞

優秀アニメーション作品賞  
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(C)2018 青山剛昌/名探偵コナン製作委員会

映画レビュー

4.0 【81.2】名探偵コナン ゼロの執行人 映画レビュー

2026年5月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

銀幕の地平において、25作目という節目を迎えた名探偵コナン劇場版シリーズは、商業的成功を重ねつつも、原点であるミステリーの純度を失いつつある転換点を露呈した。本作「ハロウィンの花嫁」は、過去の遺産を借り受けた人間ドラマを装いつつ、アクションの派手さに頼り、初期作品の緻密な論理構築から遠く離れた課題作である。積み上げられた時間の重みを物語に転化するはずが、終盤の非現実的なスペクタクルでリアリティを崩壊させ、シリーズのアイデンティティ危機を象徴する一作となった。
物語の核は、警視庁捜査一課の「警察学校組」の絆と渋谷を舞台にした爆弾魔の死闘だが、脚本の大倉崇裕はミステリーのロジックを犠牲に感情優先の展開に終始した。降谷零の首輪爆弾と地下シェルター設定は一見秀逸だが、初期コナンのフェアネスを欠き、公安の都合良い介入が目立つ。終盤の液体爆弾解除はテロリスト1人の仕込みとして科学的根拠が皆無で、渋谷壊滅回避の強引さが物語の説得力を根底から覆す。こうしたリアリティの欠如は、エンターテインメントの名の下にミステリーの本質を軽視した結果であり、観客に論理的カタルシスを与えられない失敗である。
演出の満仲勧は、カット割りとカメラワークでアクションを躍動させるが、視覚効果優先で論理的整合性を無視。渋谷スクランブル交差点の液体爆弾シーンは色鮮やかだが、物理法則を無視した非現実さが鼻につく。美術の渋谷再現は水準を満たすが、虚構の戦場化が過剰で没入を妨げる。音楽の大野克夫テーマを菅野祐悟がアレンジした音響は無難に機能するが、主題歌BUMP OF CHICKENの「クロノスタシス」も余韻を残す程度で、作品の欠陥を覆すほどの力はない。
本作は、第46回日本アカデミー賞において優秀アニメーション作品賞を受賞した。興行的な成功が質の低下を隠蔽する構図が、シリーズの限界を物語っている。
キャスト陣の演技は、総じて通常の範囲内に収まり、特別な輝きを放たなかった。
江戸川コナン役の高山みなみは、長年の経験を活かした安定した声優ぶりを発揮したが、神髄と呼べるほどの新境地は見られず、シリーズ定番の冷静さと少年らしさを繰り返すに留まった。安室透との対峙や回想シーンの吐息は丁寧だが、声の倍音変化も既視感が強く、膨大な物語を支える大黒柱として期待を超える演技には至らなかった。初期コナンの知的鋭さを体現する機会を、アクションの奔流が奪った感もある。
降谷零(安室透)役の古谷徹は、ヒーローの強さと脆さを声で表現するが、拘束下の演技もベテラン水準の再現に過ぎず、深い感情の掘り下げが不足。佐藤美和子役の湯屋敦子は心理の揺らぎを繊細に描くものの、トーン変化も定型的なプロフェッショナル像の枠内。高木渉役の高木渉はコメディと成長を体現するが、叫びの象徴性もシリーズ常套手段の域を出ない。
エレニカ・ラブレンチエワ役の白石麻衣は、低音ボイスとロシア語で国際色を試みたが、パブリックイメージの脱却は中途半端で、憎悪の造形に説得力を持たせきれなかった。ゲストの存在が作品の格を上げるどころか、全体の凡庸さを際立たせた印象すらある。
本作のテーマである死者の意志の継承は、警察学校組の回想で一定の説得力を得るが、編集の時間軸交錯もスムーズさに欠け、終盤のリアリティ崩壊でカタルシスを台無しにする。初期のミステリー魂がエンタメの華やかさに凌駕された結果、普遍的救済は陳腐な感動に堕した。
結びに、「ハロウィンの花嫁」はアニメーションの利点を活かしつつ、骨太さを欠いた警察ドラマとアクションの両立に失敗した課題作である。伏線回収の緻密さ、キャラクター愛、映像美は表層的に揃うが、ミステリーの原点を失った代償は大きく、2020年代のシリーズに警鐘を鳴らす一作となった。商業的輝きは認めつつ、批評家として真の到達点とは言い難い。
【最終表記】
作品[Detective Conan: The Bride of Halloween]
主演
評価対象: 高山みなみ
適用評価記号と点: B8
助演
評価対象: 古谷徹、湯屋敦子、高木渉、白石麻衣
適用評価記号と点: B8, B8, B8, B8
脚本・ストーリー
評価対象: 大倉崇裕
適用評価記号と点: B+7.5
撮影・映像
評価対象: -
適用評価記号と点: B8
美術・衣装
評価対象: -
適用評価記号と点: B8
音楽
評価対象: 菅野祐悟(アレンジ)、大野克夫、BUMP OF CHICKEN
適用評価記号と点: B8
編集(加点減点)
評価対象: -
適用評価点: 0
監督(最終評価)
評価対象: 満仲勧
総合スコア:81.2

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honey

2.0 備忘録ついで㉒/ワースト2

2026年5月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

単純

日本の刑事組織における公安に主点を置いたディープミステリー作品。
黒田兵衛が初登場。
主要キャラのケガ、入院等は歴代でも珍しく無いが、逮捕が描かれたのは本作が初。(小五郎の推理で容疑者になった例はある。11作目で、正式ではないが無銭飲食、窃盗、あと恐らく酒気帯び運転で小五郎が現行犯逮捕されている)
原作でもまだ語られることがなかった公安の出番をふんだんに描いた映画。
コナン映画では珍しい、ドローンやIOTなど、近代的な技術をメインに登場させた作品。

〜ここから感想〜
良かったポイント
おっちゃんかっこいい。コナンではあまり触れられない公安系の組織図が用いられた珍しい内容が新鮮だった。安室の敵対は構図的に面白く、業火のキッド以上に敵感が出てよかった。それぞれの正義が描かれた数少ない作品。

悪かったポイント
コナンでやる意味がない内容。今回の事件の発端となった安室の会心が特にない上に、最終的に安室カッコいい演出には反吐が出る。
特段本作で明言することではないが、RX-7が横向きに飛んできたときは思わず笑ってしまった。警察学校編のパトランプ片輪走行でも「ん?」と思ったのに、あれは流石に…。
あと、何度も言うが決して下手ではないが主要キャラのゲスト起用はまじでやめてほしい。周りがプロだから嫌でも浮く。
ちなみに、最後の危機的状況はともかく、証拠集めの際に飛行させたドローン操縦は法に触れる。こどもにさせるのは非常にマズい。告知でやたらトリプルフェイスを推していた割にバーボンの出番が皆無だった点も残念。

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だい

3.5 公安を知るにはいい映画

2026年4月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

ドキドキ

自分の中でコナンブームが来ていて、ここ直近3年分の映画を見て、次は何を見ようかと迷った。
このまま遡るのも正直キリがないし、昔の映画を懐かしむのもありだし。
そこで、最近のコナン映画の立役者、安室がメインを張った回をみようとなった。
見ないうちにコナンの相関図がややこしくなり、公安だとかCIAだとかが増えてきてよくわからん。
安室もよく知らなかったので、この映画でちょっとわかった。
安室のことは分かったが、警察と検察と公安の関係が、ややこしくて、集中しないと理解できなかった。

安室のドライビングテクニックは、あまりにも現実離れしていたが、まあコナン映画だから許してやろう。

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りんちゃん

4.0 《最高にスリリング》butサイエンスをちょっと無視してないかしら?

2026年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ハラハラした。ラストは特に解決したかとホッとしたら、2段3段重ねの
二転三転・・・息吐く間も無かった。
正直言って興奮しました。
《ストーリー》
開幕直前の東京サミット会場で大爆発。
その現場には毛利小五郎が公安警察のデータに指紋がのこっていた。
爆破事件の容疑者となった小五郎は対もされてしまう。
爆破事件の真相を暴いて毛利小五郎の無実を証明するじけんですが、
公安警察が深く深く絡んでいた。

●ただサイエンスを無視してるというか、荒唐無稽で、
火星探査衛星「はくちょう」の落下時における阿笠博士のドローンの能力、
幾ら近未来的に考えても、ドローンがロケットみたいに大気圏内で仕事を
果たすなんて。
ドローンは法律で150メートルの高さまでと決められている。
しかし実際には数キロ上昇は可能ということです。
その数キロ圏内で「はくちょう」とドッキングして進路を変更する?
やはり無理無理無理、ですと、思います。

◆サイエンスの仮説としても見どころたち満載な作品でしたが、
◆人間ドラマ・・・公安警察の闇・・・
協力者と呼ばれる闇の公安アルバイター?(番号で呼ばれて仕事をする)
匿名の存在で他人間だから、葛藤も裏切りも、駆け引きもある。
利用されると見せかけて、相手方に情報を流したり、
■この映画の動機は非常に人間的なものでした。
公安の協力者への愛、
見捨てられなかった愛・・・
それがこの大それた事件の裏にあった。
●それにしてラストの氷室の運転・・・
車の能力を超えてません?
生きてると思います?
氷室とコナンくん‼️
でも文句なしに面白かった。
(コナンくんが活躍して嬉しい)

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琥珀糖

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