スリ(1959)

劇場公開日:2026年4月18日

解説・あらすじ

「抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より」のロベール・ブレッソン監督がスリを題材に手がけたサスペンスドラマ。

生まれつき手先が器用な貧しい大学生ミシェルは、いつしかスリをして生計を立てていくようになる。最初は警察に捕まりもしたが証拠不十分で釈放され、次第に犯行は組織だったものになっていく。一方、母親のアパートの隣室に住むジャンヌはミシェルにひかれていくが……。優れた人間は法を犯す自由があると考える青年ミシェルが、スリの技に魅了され自ら破滅の道を進んでいく姿を描く。

前作「抵抗(レジスタンス) 死刑囚の手記より」に続いて職業俳優は起用されておらず、撮影当時16歳だったジャンヌ役のマリカ・グリーンは、本作を機に俳優となった。1960年に日本初公開。2011年、ブレッソンの名作をニュープリント版で上映する「映画の國名作選III ロベール・ブレッソンの芸術」でリバイバル公開。2026年には、ブレッソンの名作をレストア版で上映する「ロベール・ブレッソン傑作選」にて、2Kレストア版でリバイバル公開。

1959年製作/76分/フランス
原題または英題:Pickpoket
配給:エタンチェ、ユーロスペース
劇場公開日:2026年4月18日

その他の公開日:1960年8月17日(日本初公開)、2011年6月25日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

スタッフ・キャスト

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(C)1959 AGNESD ELAHAIE PRODUCTIONS CINEMATOGRAPHIE

映画レビュー

4.0 誕生から60年経った今なお、微塵も色褪せぬ名作

2020年10月22日
PCから投稿

この伝説的な作品をまだ見ていないのか、と怒られるだろうが、その通りだと告白せざるをえない。一人の男の淡々とした独白と、雑踏の中で目線をゆっくりと動かしながら獲物を狙う表情。そこからの「動線」を周到に追いかけるカメラワーク。緊張感とはまた別次元の、ある意味、静謐さすら漂う映像の連なりがそこに刻印されている。とりわけ犯行の瞬間、手の動きを別アングルからアップで克明に映し出す魔術的なまでの美しさには、それが犯罪だとは理解しつつも、ただただ溜息がこぼれるばかり。おそらくは主人公が徐々に溺れゆくのも、この一連の動きの芸術性の高さゆえなのだろう。ただし、あらゆる魔法には午前0時の鐘が伴う。まっとうな人間の感情や暮らしに背を向けて生きてきた彼にも、その尊さに気づく瞬間がやってくる。この時、長い道のりの果てに見せる表情にも一切の無駄がない。誕生から60年が経った今なお効力を失わず観る者を惹きつける名作だ。

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牛津厚信

3.0 スリの手技に魅せられた青年の歩む「回り道」。そのこだわりと執着の深さに監督の影を見る。

2026年5月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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じゃい

5.0 「手」の振付の精緻さ

2026年4月27日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

斬新

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manabu

5.0 簡潔で明瞭なことが魔法を生む

2025年6月26日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

強力なショットが映画を通じて存在していた。音も映像も知覚されたもの以上でも以下でもなかった。
シネマトグラフはかくあるべき。

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悠