母べえ

劇場公開日:2008年1月26日

母べえ

解説・あらすじ

山田洋次監督&吉永小百合主演による人間ドラマ。黒澤明監督作品のスクリプターとして活躍した野上照代の自伝的小説を原作に、激動の昭和初期をたくましく生き抜こうとする1人の母の姿を通して家族の素晴らしさを描き出す。昭和15年の東京。野上佳代は夫の滋や2人の娘と仲睦まじく暮らしていた。しかし、戦争反対を訴えていた滋が治安維持法で検挙されてしまう。

2007年製作/132分/日本
配給:松竹
劇場公開日:2008年1月26日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第32回 日本アカデミー賞(2009年)

受賞

優秀作品賞  
優秀監督賞 山田洋次
優秀脚本賞 山田洋次 平松恵美子
優秀主演女優賞 吉永小百合
優秀助演男優賞 浅野忠信
優秀助演女優賞 檀れい
優秀音楽賞 冨田勲
優秀撮影賞 長沼六男
優秀照明賞 中須岳士
優秀美術賞 出川三男
優秀録音賞 岸田和美
優秀編集賞 石井巌
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映画評論

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(C)2007「母べえ」製作委員会

映画レビュー

3.0 見た

2023年12月31日
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ほのぼのする映画。吉永さんがよかった。

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プライア

4.0 【日中戦争から第二次世界大戦時、人間の尊厳を失わずに思想犯になった夫と娘二人を支え続けた一人の女性の生涯を描いた作品。山田洋次監督の戦争に対する強烈な怒りを描いた作品でもある。】

2023年9月1日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

知的

難しい

■昭和15年の東京。野上佳代(吉永小百合)は家族と共につつましくも幸せに暮らしていた。
 だがドイツ文学者の夫・滋(坂東三津五郎)が反戦思想を持つという理由で検挙され、その暮らしは一変する。
 佳代は不安と悲しみを募らせていたが、ある日、滋のかつての教え子・山崎徹(浅野忠信)が野上家を訪れる。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・何とも切ない物語である。大日本帝国が大東亜共栄圏を掲げ戦争に邁進していく中、家の大黒柱である夫を思想犯として捕らえられ、必死に娘二人を育てる”母べえ”の姿。

・”母べえ”を慕う夫の教え子の山崎徹(浅野忠信)の実直な姿も、心に沁みる。
ー 彼が抱いていた美しき佳代に対する想いを秘め、家族に尽くす姿。-

・画家を目指していた夫の妹、野上久子を演じた檀れいも良い。
ー ”母べえ”が、”山ちゃんはどうなの?”と聞いた際に、”お姉さんは鈍感ね。あの人はお姉さんが好きなのよ。”と言った際の表情と、その後広島で被爆して、命を失った事が淡々と述べられる。-

・奈良からやって来た、デリカシーのない叔父、藤岡仙吉を演じた笑福亭鶴瓶も印象的である。金歯、金の指輪を嵌めながら自由に発言する姿。
ー 彼が、街中で”欲しがりません!勝つまでは!”の誤った愛国心を持つおばさん達に華美な服装を指摘された時に彼が言う啖呵が心地よい。”これは、俺が稼いで手に入れたもんや!”そして、彼が奈良に戻る際に山崎に金の指輪を渡し”警察に渡したらいかんぜ。どうせ、国の為とか言いながら懐に入れるだけや。”と言った台詞。
  粗野だが、国の状況を把握していた男である。-

・だが、戦況は悪化し、夫が獄から出る事は無く、亡き人になる。そして、山崎も戦地で亡くなり、日本は敗戦する。

<今作は、近年のロシアを中心にした状況により「世界終末時計」が過去最悪の1分30秒になっている現況下に観ると、或る家族の強い絆を描いた映画でありながら、山田洋次監督が戦争に対する深い憤りを描いた作品である。
 今、私達に何が出来るか、未来を託す子供達に当時の様な悲惨な経験をさせないために壮年の私達が何をすべきかを問いかけてくる作品でもある。>

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NOBU

2.0 山田洋次監督&吉永小百合主演による人間ドラマ。

2019年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

山田洋次監督&吉永小百合主演による人間ドラマ。

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てかる

4.0 君は母べえを見たか?

2019年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 今から40年ほど前、チョコベーというお菓子があった。不思議感のある画期的なCMがヒットしたためチョコべー遊びも流行ったし、友達の名前に“ベー”をつけて呼び合ったりするほどだったのです。残念ながら食べた記憶はないのですが・・・

 昭和十五年の野上家では、文学者である父親・滋(坂東三津五郎)のユーモアにより、互いに“べえ”をつけて呼び合っていた。その父親が思想犯として特高に検挙されるという悲しい内容にもかかわらず、家族は周りの温かな人たちに恵まれ、娘たちも明るくたくましく育っていく様子が印象的な映画でした。

 たとえば『はだしのゲン』のように、同じく反戦を唱えたために特高に捕まり、近所の人たちからも非国民扱いされて悲劇を強調する作品でもない。また、苦難を乗り越える強き母親像を表に出す作品でもないのです。物語の根底にある反戦思想は同じであるにしても、人間の温かさを前向きに捉えたような・・・特に戦争推進派(?)のような隣組の組長さん(でんでん)などはこの温かさを象徴するようなキャラクターでもあり、時には信念を押し殺してでも、人との絆がいかに大切であるかを丁寧に描いていました。

 主人公母べえを演ずる吉永小百合はすでに60歳を超えているのに、30代であっても違和感がない。型破りの叔父仙吉役である笑福亭鶴瓶よりもずっと若く見えるのです。さらに、サユリストをも満足させるかのような、世間知らずのお嬢様風であったり、男の好意に対する鈍感ぶりという一面も見せてくれる。そして、夫の元教え子である山ちゃんを演ずる浅野忠信がとてもよかったし、壇れいも『武士の一分』に続き好演。

 子役2人に関して、世間的には長女初子役の志田未来(みらい)の評判がいいようですけど、個人的には次女照美役の佐藤未来(みく)のほうがすごいと思った。自然に口の横にごはんつぶを付けるところや、コロッケを取るタイミングの良さや、カステラを我慢するところなど・・・演出の力なんだろうけど、上手くこなしすぎでした。

 全体的には原作者野上照代の自叙伝ということもあって、特高取り調べの拷問だとか戦争の悲惨さそのものは描かれていない。そして、衣装などが綺麗すぎることや子供たちも健康そうだったことなど、なぜか違う時代を見ている錯覚にも陥ってしまいました・・・それでも泣けましたが。

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kossy