夕陽に向って走れのレビュー・感想・評価
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邦題に反して昼夜お構いなしに走ってます。
『明日に向って撃て!』で共演したロバート・レッドフォードとキャサリン・ロス主演の異色西部劇。
先住民の親族間の揉め事が遊説中の大統領一行とニアミスしたせいで叛乱分子と誤解され、大規模な捜索隊が動員された実際の事件(ギルマン牧場事件)は、「西部開拓時代最後のマンハント」と言われている。
作品に登場するウィリーら先住民(パイユート族)は上半身裸で羽根飾りという従来の西部劇で戯画化された出で立ちではなく、部族の祝祭も白人と同じ洋服で行う。
部族の伝統や誇りをかなぐり捨てでも生き残りを模索する彼らは、なお行く先々で差別的な扱いに曝され続ける。
作品には電話に電灯、自動車も登場し、時代の変遷を映し出すが、差別だけは変わらない。
部族間でタブー視されていた従兄妹同士の結婚を巡り、恋人の父マイクを殺してしまったウィリーは反政府の危険人物として追われる羽目に。逃亡者と追跡隊という構図は従前の西部劇からの定番で、その定石に従った本作もモチーフは斬新だが、プロットは平凡。
本作と同じ年に公開されたアメリカン・ニュー・シネマの傑作『明日に向って撃て!』も構図は同じでプロットも平凡のはずなのに、巧みな編集でストーリーにドラマチックな起伏を与え、オスカーを射止めたバート・バカラックの多彩なサウンドが映画を感傷的に盛り上げる。
本作のいちばんの弱点は、同年公開で主演も同じ『明日に向って撃て!』と比較したくなることにあると思う。特に、どちらも悲劇的な結末なのに、両作品のラストシーンがもたらす余韻の差が決定的な評価の違いを物語っているような気も。
エキストラは本当の先住民を使っているものの、ウィリー(ロバート・ブレイク)やローラ(キャサリン・ロス)ら主要な登場人物が白人なのも、旧来の西部劇の演出と同じであまり感心しない。でも、キャサリン・ロスの先住民メイクは黒髪似合っててエッタよりキュートかも。
実際の事件で追い詰められて自殺したのはウィリー(映画同様、銃弾を撃ち尽くしたと言われている)で、ローラのモデルとなったカロタは背中から撃たれていて捜索隊の仕業と結論付けられている。シナリオはもっとセンセーショナルなものに出来たのではと思うと、その点も残念。
脚本を兼任したエイブラハム・ポロンスキー監督は赤狩りの標的にされても信念を曲げずに長く追放の憂き目に遭うが、自身とは逆に同志を売って保身に奔った仲間を生涯赦さなかった硬骨漢。そうした彼の実体験が、白人・先住民双方に内部の対立が生じるプロットに投影されている。
『明日に向って撃て!』を含め生涯3度のオスカー受賞(撮影賞)を誇る名カメラマン、コンラッド・L・ホールが広大な砂漠や岩山を逃亡する二人を敢えて大写しにせず、彼らの孤独や悲劇の予感を際立たせる。
NHK-BSにて初視聴。
0028 俺はここにいるぞ!ウイリーだ!
1970年公開
邦題悪いわ。
キャサリンロスのインディアンメイク可愛い
ま、それだけの映画なんだけど
あらためて考えるにアメ人はインディアン征服を
なかったものにしようとしているが
こういう映画が残っていると人種という立場を
忘れずにすむよね。
75点
初見 1974年10月27日『日曜洋画劇場』
淀川長治さんの解説も力が入っていました。
馴染まないレッドフォードの西部劇
うーん、これは時代が分かってないと…という作品かな。ロバート・レッ...
びっくりするほどつまらない
BS録画にて鑑賞。
ロバート・レッドフォードとキャサリン・ロス主演の西部劇というと、もう一人ポール・ニューマンを加えれば名作の誉れ高い『明日に向って撃て!』。
なので、期待して鑑賞したものの、がっかり。
ひどく単調でつまらないのです。
実話がもとになっているそうですが、実話に甘えたら、つまり本当の事件が基になっているのだからいい映画になるはずと思い込んだら、アウト。
この映画は、そのアウトの見本のような作品です。
人を殺して逃避行を余儀なくされるインディアンの若い恋人同士はまあいい。
問題は二人を保護しようとする保安官(レッドフォード)と女医エリザベス(スーザン・クラーク)です。
ふたりの性格づけや、関係の設定がきわめていい加減で浅い。
だから二人がインディアンの恋人二人とどのように関わろうとしているのか、白人の差別意識がまだ強い1900年頃の時代設定の中で、どういう可能性があり得ると考えていたのかが、曖昧なままに放置されています。
また、エリザベス役のスーザン・クラークは老けて見えて魅力がありません。
キャサリン・ロスはここではインディアンの少女役。
美貌は変わらずですが、一瞬だけヌードを披露しているものの、魅力が十分に捉えられているかどうか、疑問。
特に後半が問題で、本来は逃避行を続ける若い二人と、それを追う側のせめぎあいで緊迫感が出なければならないのに、逆に単調になってしまっている。
残念な結果だと言わなくてはなりません。
テーマとキャスティングのズレが…
観るべき映画とは意識していなかったが、
ネイティブアメリカンの問題を扱った作品
と知って初鑑賞。
この作品は、基本的には先住民の男性と
女性の保護区監督官の物語だ。
だから、ロバート・レッドフォードと
キャサリン・ロスの二人の主演扱いの
キャスティングには大いに違和感がある。
レッドフォードの役は
視野の狭いレベルの保安官補で、
愛欲に付け込んで女性を見下して接する
横柄な人物だ。
また、キャサリンの役は
先住民男性の添え物的人物像だし、
彼を助けようとしたかの
最後の逢瀬の後の自死も
演出的な唐突感が拭えない。
しかも、その想いも生かされることもなく
彼は亡くなってしまうが、
このストーリー上の違和感には
先住民の悲惨を描こうとした
安易な手法としか感じられない。
そして、保安官補が先住民の男性を倒して、
何故か何かをつかんだかのような
ラストの描写には、
何の伏線もなくこれも唐突感を禁じ得ない。
この作品、レッドフォードのネームバリュー
と彼の代表作の一つ「明日に向かって撃て」の
タイトルにあやかって
日本でもヒットさせようとしたのだろうが、
レッドフォードを保安官補に据えたことから
主題がズレてしまい、
本来描くべきテーマを見失って
失敗した作品なのかなと思ってしまった。
「明日に向かって撃て」を期待して、ずーっと昔に観た気がする、そして...
勝者はなし
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