スターシップ・トゥルーパーズ

ALLTIME BEST

劇場公開日:1998年5月2日

解説・あらすじ

「ロボコップ」のポール・バーホーベン監督がロバート・A・ハインラインの小説「宇宙の戦士」を実写映画化し、昆虫型宇宙生物と人類の戦いを過激描写満載で描いたSF戦争アクション。未来の地球。民主主義崩壊後、人類は地球連邦政府の支配下に置かれ、兵役を経た者だけが市民権を得ることが出来た。ブエノスアイレスの高校を卒業した青年リコは、宇宙軍のパイロットを目指す恋人カルメンに影響されて軍に入隊する。最も過酷な機動歩兵部隊に配属された彼は、猛訓練の日々を経て分隊長に任命されるが、訓練中に仲間を死なせてしまい除隊を決意する。そんな矢先、昆虫型宇宙生物アラクニド=バグスの襲撃によって故郷が壊滅したことを知った彼は、仲間たちとともに壮絶な戦いに身を投じていく。

1997年製作/128分/アメリカ
原題または英題:Starship Troopers
配給:ブエナ ビスタ インターナショナル ジャパン
劇場公開日:1998年5月2日

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第70回 アカデミー賞(1998年)

ノミネート

視覚効果賞  
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写真:Album/アフロ

映画レビュー

4.0 プロバガンダをパロってる映画

2026年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

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Masuo

5.0 観客のバカさ加減はヴァーホーベンの思惑を上回っていた

2026年2月8日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館

泣ける

楽しい

ドキドキ

この映画は反ナチズム・反ファシズムではあっても断じて反戦では無い。この映画の大半は戦争アクションエンタテインメントとして制作されている。
 もちろん、戦争アクションは楽しみたいけど実際の戦争はイヤだ、という心性は観客レベルなら許されるだろう。しかし表現者サイドがそれを言うのは欺瞞では無いか?

 もっとも、この映画はそんな中途半端な思想をもって作られてはいない。ましてや戦争に対して批判的であったり風刺やパロディの意図を持つ事など断じてありえない。
 原作であるハインラインの 「宇宙の戦士」 は右翼的であるとして物議を醸したが、企画発案者で脚本のエド・ニューマイヤーは、

 「ハインラインのメッセージは真正直でシンプルだから、今日の観客たちはそれを正しく受け止めるだろう」

と考え、原作の思想をそのまま映画に移植した。その思想とは、

 「男が真の男になるために、自分の仲間のために、いかなる時でも、あわてず喜んで自分の命を犠牲にしなければならない」

という過激な、しかしドラマツルギーとして特に新しくも珍しくもなく、描き方によっては一定の観客の支持が期待できるものだ。

 ドラマのほぼ全ては、若く未熟な主人公たちの挫折と成長を、真正直に、シンプルに、なんのひねりも底意も隠された意図も無くストレートにしかもヒロイズムを伴って描くことに費やされている。恋愛描写は真正直に、シンプルに描かれる。戦争によって引き裂かれた二人、みたいな悲観的視点は一切無い。軍司令部の無能や怯懦には批判的だが、戦地で若者を死に追いやる役目であるはずのラズチャック中隊長やズィム軍曹は人格者としてシンプルに、真正直に描かれる。デラディエ艦長に至っては若者たちを暖かく見守る慈母の如くシンプルに、真正直に描かれる。

 それらの描写が安直で薄っぺらい事を持ってして風刺やパロディの意図を読み取る向きもあるようだが、それは監督のポール・ヴァーホーベンの演出が極めて通俗的なスタイルであるからだ。

 一方でエド・ニューマイヤーは 「君たちはこんな世界に住みたいかい?」という視点もささやかに提示するという意図を持っていたのも確かだ。
 それが時折挟み込まれるプロパガンダ映像なのだが、子供たちが嬌声を上げながら虫を踏み潰す様に狂喜する母親らしき女性と言った行き過ぎたカリカチュアライズが、多くの観客の認知を歪めてしまった。
 おそらくヴァーホーベンは、観客はバカだからこれくらいしないと反ファシズムの意図が伝わらないと考えたのだろう。
 (後述するが彼自身もそんなに賢くないし、思想も薄っぺらい)
 しかし、観客のバカさ加減は監督のはるか上を行っていた。あの狂喜女性の笑顔一発で、真正直に、シンプルに描かれた本編のドラマ部分までが行き過ぎたカリカチュアであると信じ込んでしまったのだ。

 ちなみに、反ナチズムの部分においても制作者サイドの浅薄さが露呈している。
 ナチスの大衆煽動がプロパガンダによる洗脳であるという見解は今日のドイツ現代史では俗説であるとして退けられている。プロパガンダに大衆の意識を変える効果(弾丸効果)は無く、限定的であったという事実は、戦後すぐのメディア効果研究で明らかになっている。(限定効果論)
 大衆は自発的にナチスを支持した。プロパガンダは当時としてはよく出来た政府広報で有り、それによってナチスは大衆を味方につけることができたが、洗脳、ましてや恐怖政治などで強制的に大衆を従わせる意図など無かったし、そもそもそのような芸当は不可能だった。
 21世紀になってからは、単なる秘密主義の投票システムに過ぎない従来の民主主義よりも、国民による自発的な歓呼喝采が明示されるファシズムの方がより優れているという見解も紹介されている。

 この映画の制作は1997年だから、ロバート・ジェラテリー 『ヒトラーを支持したドイツ国民』 (2001) を監督はじめ制作者が読んでいなかったのも無理は無い。しかし限定効果論が脚光を浴びたのは1950年代だ。大衆の支持なしにナチスは成立しなかったという事実を前提としないファシズム批判は一面的に過ぎない。

・・・・・と書いてみたものの、よく考えるとこの映画での国民国家は極めて平穏で自由で民主的であるかように描かれている。暴力は何も解決しないという親の意見を教師の前で表明する生徒、プロパガンダ映像で公然と戦争を批判するレポーター、バグスにも知性があるとまるで反捕鯨団体のような主張を戦わせる公開討論など、表現の自由もある程度認められている様に見える。
 であれば、これらはファシズム国家の実相を正しく反映したものなのか?しかしその上で反ファシズムを主張するのなら、残るのは 「いくら民主的でも戦争で死ぬのはイヤだな」 みたいな利己的感情論のみだし、その姿は卑怯者として滑稽な死を迎えるオーウェン将軍そのものだ。
 そもそもそれはハインラインの思想と真っ向から対立するし、映画自体がそのような複雑な意匠を持って作られているようには到底見えない。
 おまけにヴァーホーベンのインタビューでの発言がそれらの推測を全てぶち壊している。やっぱり彼は一面的な俗説でしかファシズムを理解できていない。

 最後に、この映画は人生で見た映画の中で文句なしにベストワンだ。めちゃくちゃカッコよく、興奮して、10回も映画館に見に行った。DVD含め30回は見ているが死ぬまでにあと20回は見たい。
 通俗的と悪口みたいに書いたがもちろんそこが大好き。これを見て戦争に行きたいとは思わないが、少なくとも国家のために命を賭ける軍人を尊敬したくなるし、映画でも十分に彼らへの敬意は払われていると感じた。

 だからこそ、この素晴らしい映画をねじまげて風刺だのパロディだの笑えるだの嘲笑的に斜め見る連中を私はゼッタイに許せない。

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captain_nemo_1982

3.5 みんないいヤツら

2025年12月13日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

悲しい

興奮

ドキドキ

映像綺麗ですねー。どうやって撮ったんだ。
登場人物がみんないいヤツらで良きですね。

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ジンクス

3.0 必見、だが。

2025年11月15日
iPhoneアプリから投稿

公開98'以来の配信で再見。
当時は皮肉で強烈な反戦反差別がビンビン来たが、
今やそれ程でも。
本作がこれ系の先陣を切り多くがこれを模したゆえか。
チープな特撮の温もりも主題に良く馴染む。
映画史に置くべき一作だが褒め過ぎは禁物、かな。
ま、必見、だが。

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きねまっきい

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