ナギダイアリー

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劇場公開日:2026年9月25日

解説・あらすじ

「淵に立つ」「恋愛裁判」などの深田晃司監督が、松たか子を主演に迎えて撮りあげた人間ドラマ。第39回岸田國士戯曲賞を受賞した平田オリザの代表作「東京ノート」に着想を得て、深田監督自らオリジナル脚本を執筆。「東京ノート」の精神を受け継ぎつつ、岡山県奈義町をモデルにした「ナギ」を舞台に新たな物語を描き、企画の立ち上げから9年の歳月をかけて完成させた。

自然豊かな町・ナギで、ひとり創作に打ち込む彫刻家の寄子。ある日、東京と台湾で建築家として活躍する友梨が数日間の休暇をとり、別れた夫の姉である寄子のもとを訪れる。若くして妻を亡くした寄子の幼なじみ・好浩、息子の春樹とその親友・圭太など、人々との出会いは穏やかな日常に小さな揺らぎをもたらしていく。友梨は寄子の彫刻のモデルを毎晩つとめるなかで彼女の知られざる喪失に触れ、友梨自身にも変化が起こりはじめる。

深田監督とは初タッグとなる松たか子が、癒えない喪失を抱えながら彫刻制作に没頭する寄子という複雑なキャラクターを体現。寄子の彫刻のモデルをつとめる友梨を石橋静河、寄子の幼なじみで役場に勤める好浩を松山ケンイチが演じる。2026年・第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品。

2026年製作/110分/G/日本・フランス・シンガポール・フィリピン合作
配給:スターサンズ
劇場公開日:2026年9月25日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第79回 カンヌ国際映画祭(2026年)

出品

コンペティション部門
出品作品 深田晃司
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© 2026 ナギダイアリー・パートナーズ (スターサンズ/八朔ラボ/ワンダーストラック) / Survivance / Momo Film Co.

映画レビュー

5.0 人がいて世界があれば映画はできる

2026年9月30日
PCから投稿
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共感した! (6件)
村山章

4.0 凪の穏やかさと波乱の気配

2026年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

知的

癒される

深田晃司監督の繊細なフィルムメイキングに以前から感心しているが、この「ナギダイアリー」ではとりわけ音の扱いにそうした美点が表れている。冒頭シーンでピアノを調律している音を聴かせるのが象徴的。全編を通じ、自然音や生活音を丁寧にとらえ整えて映像に添える。山道を歩く音、野鳥のさえずりとはばたき、渓流や雨、歌声、彫像の木材をノミで削る音。録音を担当した益子宏明とのコラボレーションの賜物だろう。「静かな演劇」で知られた平田オリザの戯曲「東京ノート」に着想を得て深田監督が脚本を手がけており、平田演劇の精神を受け継いだ「静かな映画」と評することもできそうだ。

岡山県にある奈義町を本作で初めて知ったが、奈義町でロケ撮影を行いつつ映画では“ナギ”とカナ表記することで、凪(なぎ)とのダブルミーニングになっている。町の人間関係も日々の出来事も凪いだ海のごとく穏やかに淡々と進んでいくが、凪は永遠には続かない。やがて迫りくる波乱を予感させるかのように、表情、眼差し、会話のはしばしに不穏な気配が漂う。演習場から伝わる砲撃音も、嵐の前触れの雷鳴のよう。

ナギで親から継いだ乳牛の世話をしつつ彫刻に励む寄子(松たか子)、その弟の元妻で東京から休暇で訪れた友梨(石橋静河)、寄子の幼馴染で町役場職員の好浩(松山ケンイチ)、3人の人物造形がいい。寄子の秘めた過去が、こだまのように若い世代に反復するストーリー構成も巧みで、それぞれの個性と人生にいかに向き合うかという点でも示唆に富む良作だ。

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高森郁哉

2.0 これを語るなら、日活ロマンポルノ向きか。

2026年10月12日
iPhoneアプリから投稿

ネルシャツ、ウィンブレ、軽自動車の
地方アルアルのリアルに反する
松たか子の化ショーコスギに引いた。
中坊2人の挿話も浮いて借り物感あり。
愛の形への寛容と不寛容を語るなら、
寧ろ日活ロマポ向きか。
石橋静香も只々知的美麗な善人で振るわず。
驚きなし。及第点。

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きねまっきい

3.0 私は今は亡き舟越桂さんの木彫が大好きだ。

2026年10月12日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

木彫に惹かれて、この映画を見た。吉田愛美さんという方が制作した、舟越さんと同じクスノキを使った作品が出てきた。逆に、舟越さんの作品では、(大理石で作った)目が一つのポイントであったことが分かった。また、映画のアトリエには、桂さんのお父さん、舟越保武さんからヒントを得たと思われる作品もかかっていた。
この映画がカンヌのコンペティション部門に選出されたのは、映画作家が尊敬されているからだろう。映画の見本市でもあるカンヌで、多くの国に買い上げられたことは、本当によかった。
映画の構成には、難があるかな。まず、奈義町を舞台にしているのに、大家族は無理としても、年寄りが出てこない。ナギという架空の町を背景にして、演劇的な空間を再現している。北海道ですら、投資に見合った酪農経営は難しいことが知られている。主人公の寄子がひとりでやりくりする小規模酪農なんて。しかも、朝早くから出荷がある重労働なのに、夜だけ創作に打ち込むとは。桂さんがクスノキにノミを振るう姿を映像で見ているので、ありえないことが分かる。これらを許容して、映画を観なければいけない。演習の実弾発射は印象に残ったが。
一番よかったのは、現代美術館の中庭の場面でカメラ・オブスクラが出てきたところ。
頼りない二人の男の子が、少しのお金を借りて出奔するのはいいのだけれど、台湾だったら、年寄りが出てきて、きつくしかって終わりだったろう。だって、命が危ない。台湾には儒教というバックボーンがある。若者は誰も信じてはいないが、存在する。わたしたち日本人には、よくも悪くも何もない。
美術館のキュレーター役で出てきた申瑞季さん(好演!)は亡くなったようだ。残念!

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詠み人知らず