「ミステリーというより会話劇・心理劇」黒牢城 さららさんの映画レビュー(感想・評価)
ミステリーというより会話劇・心理劇
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黒沢清の初めての時代劇ということで話題の『国牢城』見てきました。まず、劇場それなりに混んでてビックリ。今年の大河はだいぶ早めに脱落したのでこんなにこの題材がヒキがあるとは思わなかった。
映像がカッコいい。壁や障子や城の廊下を上手く使ってかなり凝った画角で撮ってて、ダサい映像が全然ないし。会話(言葉遣い)が分かりにくいみたいな意見も見たけど、自分は時代劇大好きっ子なので問題なかったし、むしろ全部の時代劇が『新解釈〜』みたいになっても困る。
内容はミステリーというより会話劇、心理劇。本木さん演じる村重、そして家臣の面々。探偵でもありレクター博士でもある菅田将暉演じる官兵衛の食えない感じが良かった。
最後、城を出ることになった村重が、恐らくこの先悲観的な状況になることは悟りつつも色んな重荷から解放されたように穏やかな表情だったのが印象的でした。
黒沢清の最近のインタビューを読んでたら、ハリウッドの最近の意欲作の名前を上げて“古き良きハリウッド映画を再現するんじゃなくて、その枠組みを利用して現在の社会に突き刺すものを作ってるのが素晴らしい”的なことを話していたので、黒沢清もこの時代劇という枠組みを使ってもっと遊び倒すのかと思っていたら、わりとまっとうな仕上がりというか、カッコいい画面作り以外は黒沢清色が控えめな娯楽作品だった。主役級の役者さんこれだけ集めてそんなに冒険はできなかったのかな…
でも、監督にはまた時代劇作って欲しいです。(幸い興収も好調なことだし)それこそ黒沢清が時代劇というジャンル映画を利用して何を撮るのか興味がありますね。
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