クリーム フェアウェル・コンサート1968のレビュー・感想・評価
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映画としては
絵はレストアされたのかかなり綺麗だが、音のミックスひどく、何よりカメラがひどい。見た人はみんな怒るだろう?笑
まあ、1968年なんてロックをまともに撮れるカメラマンなんてほとんどいなかったのかもね。エリックがソロやってるのに映るのはジャックの手元とジンジャーの顔ばかり。それにジャックが歌ってるときはピントはマイクに合ってるんじゃないかとおもうようなドアップで、歯ばっかり大写し(笑)ライブ映画見に来てジャック・ブルースの歯を延々と見せられるとは思いませんでしたね。演奏的にもLive Cream vol.2くらいかな?ジンジャー・ベイカーが合わせる気がまるでなくてジャック・ブルースを露骨に無視してやんの。
あと、ジャック・ブルースが「歌詩なんてテキトウで」みたいにそれこそテキトウにインタビュー答えてたが、オイオイ歌詩はPete Brownって詩人がちゃんと書いてるだろ?ひでーなー
初ライブ
火花散る瞬間、歴史の記録映像
オンタイムでこのバンドを知らない年代で、アルバムを持っているが、ライブ映像は見たことがなかった。実際は日本ではこれまで映像はみられなかったとか。シンプルなバンド構成、歌詞にこだわりはなく、基本インプロヴィゼーションを楽しみ毎回決めてないので成り行きの演奏、それ、ジャズじゃん。とにかく互いの音をぶつけ合い、摩擦と共鳴を楽しむかのような演奏 まるで圧力と火花が見えるようだ。凄いものを見た。ただ、カメラワークの意図が残念ながら今ひとつ理解出来ず。迫力を捉えたかったのか、一人一人のアップだけで構成されていて、全身の動きやステージングなどがよく分からない。このカメラワークを意図したものだとしても、減点。これライブの映像のはず。顔のアップばかり撮影してどうする?楽器全体の姿を捉えていないので、引きで見たい演奏風景がほとんど無くて、減点。
とんでもない才能とセンスの3人がたまたま出会って自分達の好きなことに没頭した、という映像。全員の手数がとんでもなくとにかく凄い。当時の映像技術なので、音はあまり良くないけれど、迫力はしっかり伝わった。
誰も引かない、それぞれのソロパート、みたいな見せ場をあえて作る構成はなく、ひたすら自分の音を出しまくり、でもお互いをしっかり意識している、だから相乗効果でとんでもない厚みの音が鳴り響いている、しかもそのテンションで一曲20分くらい続けるなんで、そんな音楽これまであったのだろうか!
戦っているようだと形容する人もいるようだが、きっと本人達は自分達だけの世界で楽しんでいて、それは彼らにしか分からない世界なのだろうと感じた。
まさに、歴史に残る記録。
54年ぶりに観た
1972年(札幌オリンピックの年)NHKテレビで見た。
3人の傑出したミュージシャンで構成されたクリーム。ロックを代表するホワイト・ルーム、サンシャイン・ラヴ、クロスロードなどの名曲の白熱の演奏に接することができた。
音楽的に一番目立ったのはジャック・ブルースか。彼はシャウトする一番強力なボーカルであっただけでなく、エレクトリック・ベースでエレキギターのように旋律を弾きこなす。これは彼の創始によるのだろう。彼には、クラシックの素養があった。バッハが好きなチェロ奏者。そうか、彼が弾いていたのは、バロックの通奏低音だったのだ。
それで一番影響を受けるのはドラムスのジンジャー・ベイカーだろう。リズムを刻む比重が高くなるから。彼の真骨頂は、他の映像でも知られているインプロビゼーション(即興演奏)で、この映像でも圧巻のソロが出てくる。むしろフリージャズを思わせる。おそらく彼は、ジャック・ブルースの背後にはクラシックがあることを見破っていて、それが二人の不仲の原因か。彼は、ロックの背景にある商業性、大衆性(ポップス)を嫌っており、自分が演奏しているのはロックではないと言い切っていた。
3人の中で最も、ポップスに近いのはギターのエリック・クラプトンか。この映像のなかでは、エレキギターの性能から出発して、見事にそのテクニックを説明していた。彼のプレーは華麗で、声にはメローな輝きがあり、ルックスも目立つ。アメリカ側が彼を中心にしたプロモーションを考えたのもむべなるかな。
もともとロックは、黒人の労働歌から発したブルースを出発点として、エレキギターを使ったロックンロール/ロカビリーとなり、海を渡ってイギリスの労働者階級を刺激し、ビートルズなどを生む。米国にとって返すと、白人によるカントリーの隣のメッセージ性を持つフォークを巻き込み、ボブ・ディランにエレキギターを持たせる。その結果、ブリティッシュ・グループを中心に、メッセージ性を持つ歌詞をエレキギターで演奏するロックとして確立する。それが、華麗なギタープレーと進歩したアンプ/スピーカーにより大音響化したのがハードロックであり。それを代表するが、このクリームと大観衆の前で演奏することを最も得意としたグランド・ファンク・レイルロードだろう。その頂点を極めたのが、このフェアウェル・コンサートだったのではないか。特に3人の個性がぶつかり合う演奏はロックの到達点をも伝えている。ここから、ヘビメタと私の好きなプログレッシブ・ロックがうまれるが、この1968年はスチューデントパワーが頂点を極めた年であったことも忘れてはならない。
一つだけ気になったこと、歌詞はともかく、曲名も表示されなかったことがあったような気がするが、私の見逃しか。
インタビューに応じるジンジャー・ベイカーの目がイってる
曲の開始とともに腕自慢三人それぞれが楽器で自己主張しはじめるのだが、それは、クラシック的アンサンブルでもジャズ的対話でもない、強いて言えば怒鳴り合いのように見える。こういう剥き出しのエゴの衝突が生み出すエネルギーとか殺気とか気合いみたいなのが束縛への抵抗と結びついたのがこの音楽のキモなのだ、というのが高校1年で初めて「グッドバイ・クリーム」を聴いた時の印象。今回改めて映像付きでみると、ショーアップとは無縁の舞台(照明だけ)や無愛想なステージ・マナー等が無骨さを強調していて益々その感を深くした。まあ、顔のアップばかりのカメラワークや「サイケ調」の視覚効果はご愛嬌。
ただし、せっかくシアター音響で聴いてるのに、音源が低音不足でベースはうねらないしバスドラやフロアタムは段ボール箱叩いてるみたいだし、だったのが残念。
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