ママと神さまとシルヴィ・バルタンのレビュー・感想・評価
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小気味よく描かれゆく「事実は小説よりも奇なり」な人生
その名を知らなくとも「『ウォーターボーイズ』のあの曲の歌手」といえば多くの人は合点がいくはず。と言ってもシルヴィ・バルタンは主人公ではない。これはあくまで、ハンディキャップを抱えて生まれた男の子が、母のぶっとんだ愛情に導かれる中で、バルタンのレコードやTV出演、雑誌など、あらゆるものの虜になりながら成長を遂げていく物語。絶対に自分を曲げない母親の振る舞いについては観客の間でもだいぶ意見が分かれるに違いない。特に大人になっても愛情を押し付けてくる姿にはコメディを通り越した切実さすらにじむ。主人公が頭を抱えて思い悩むのも当然だ。だがこの物語はそういった母親という身近で、ガサツで、強引で、面倒くさい存在を全部あらわにした上で、最終的には穏やかな風が吹く。誰の身にも覚えのある普遍性と、それから再度のバルタンの絡み合いこそ本作の肝。かなり変わってはいるが、ちょっといい映画見たな、と思える良作である。
暴走がすぎる
シルヴィ・バルタンっていうと『ウォーターボーイズ』の演目の一つで使われてたことしか知らなかったけど、劇中曲にいくつか知ってる曲があった。
日本でもだいぶ有名な方だったのですね。
先天性の内反足を根気強く治した、といえば聞こえは良いけれど、エステルさんの非常に強い愛情は、基本的にはモンスター。
家族も巻き込まれちゃってるけど、意固地になっているようにも見えて、なんだかなって感じ。
なんとか歩けるようになったのに、バレエさせるのは如何なものか。やっぱり怒鳴り込んでいってるし。結果としてロランは成功したけれど、美談になるかはビミョーなところ。
途中サイコスリラーくらい恐ろしかったよ、合鍵とか。
幾つになっても息子なのは分かるけれど、大人になっても何かと口を挟む。いい加減に子離れしなさいよと思うのだけれど、ロランもイマイチ親離れ出来てないな。
最後までお互い離れられずにいたけれど、献身的な愛で歩けるようにもなったし、まぁ幸せっちゃ幸せだったのかな。
実話だった事を始まるまで知らなかった。
これは困った
自分のお小遣いで買った生涯二枚目のレコードがシルヴィ・バルタンの『悲しみの兵士』であった僕としては、このタイトルを見ただけで鑑賞が決定しました。ちなみに、一枚目のレコードもフランス人女性歌手のレコードですが、恥ずかしいのでタイトルはトップ・シークレットになっています。
先天的な障害により「一生歩けない」と宣告された子供が、過剰とも思える母親の信念とシルヴィ・バルタンの音楽により心と体を救われ、学校に行かずとも彼女の歌によって読み書きを覚え、やがて歩き始めてダンサーとして踊るまでになり、更には恩人のシルヴィ・バルタンの顧問弁護士にまでなったという実話に基づくお話です。
「この子は歩ける」という母親の信念で物語は爆速で進み、軽やかなコメディタッチもあって楽しく観る事が出来るのですが、冷静に考えるとこの親子をどう評してよいのか迷ってしまいます。母親は明らかにモンスター・ペアレントであり、子離れ出来ない異常さもあります。でも、息子が歩けるようになったのは彼女があらゆる医療機関を探し回ったからというのもまた事実なのです。
本作に勇気づけられる障害者の方もおられるだろうし、「ね、やっぱり私は正しい」と再確認するモンスターもおられるかも知れません。これは困った。
過干渉な母親の思い出を語る映画
内反足で産まれた子どもとママの話。
どういう風にシルヴィ・バルタンが絡んでくるのかと興味があったが、なるほど主人公の内反足ボーイが書いた自伝を映画化した作品なんですね。
シルヴィ・バルタンの音楽もたっぷり楽しめますが、意外にも冒頭から終盤まで、音楽が鳴りまくって飽きさせない。初めて聴く曲ばかりでしたが、疾走感のあるモードジャズ、ソウルっぽい曲などナイスな選曲。
後半はこの映画のテーマである親離れさせてくれない母親の過干渉がメインに。
主人公と結婚する女性が利発そうな良妻賢母タイプで、これほどできた嫁さんに睨まれるダンナと母親ってことで、ドラマの説得力が高まった。助演女優賞を差し上げたい。
結局、母親は反省なく死んでしまう。そんな母親でも憎めないのもわかるけど、何か別の形で思慮深さを遺して欲しかった。
束縛と愛情はちがうと思うけど、こんな母親には通じない
1963年生まれのモロッコ出身のユダヤ人の移民家族の6番目の息子ロランは先天性内反足だった。
子どもが6人以上になるとパリ13区の公営住宅に優先的に入居できた当時のパリ。
母親のエステルは息子の完璧な治癒をめざす。装具をつけて歩く練習を勧める医師たちを全面否定。どこからくる自信? 全く従うことなく、必死に治療法を探すうちに月日は流れ、彼は7歳になっても家の中を這いずりまわるだけ。
アリジゴクじゃん。
ちゃんと歩けるまでは学校には行かせられないと考えるエステル。
見栄か!
小学校に行くのは国民の義務だから、あんたのような母親の元を離れて、里子になった方いいという児童福祉の担当おばさん。ごもっとも。
教育って義務というより、権利なんじゃないの?
お兄ちゃんたちに人間モップにされて、遊んでもらえたのが少しは運動になって良かったのかも。
お姉ちゃんたちがシルヴィバルタンのレコードをヘビーローテーション。
かまってもらって、歌詞から文字を覚えて、学校がわり。
一人っ子でなくてよかったじゃん。
いつの間にか大学生になったロランは小さな音楽雑誌のインタビュアー(ファン代表)としてシルヴィバルタンに出会う。
なんだかんだで弁護士になったロラン。
そんなロラン(ローランド)が書いた半生記を映画化したコメディー映画とのこと。
コメディとは思えないのよね~
まだ呪われているんだよ。
冬彦さんにならないのが不思議。
嫁さんをもらったが、ヨメさんもガンコ。
あるときシルヴィーバルタン(カメオ出演)の顧問弁護士になって家族ぐるみのお付き合い。
嫁さんは癌が再発して、3人の子供を残して逝ってしまう。
それからはエステルが孫を手なずける。
ロランの父親もそうだったが、男親の影はとても薄い。
そんなんで、弁護士できるの???
1960年から70年代の女性のファッション。
おばさま方のファッション。
歳とってもずっと変わらない。
2025年の映画なのに、わざと昭和っぽく作ってある。
あんなだったなぁ。
ざっと50年の歳月。
レイラ・ベクティ(アルジェリア系フランス人女優)の顔はだんだん特殊メイク化していく。
企んでいるような表情がみごとだった。
ホラーか!
このひと強い女の役がよく似合う系。
上映ラストのレイトショーで観た。
終わると午前様ギリギリなのにけっこうお客さんいた。
ちょうどこの日は母親の命日だった😰
70点ぐらい。いい話だけど少し薄いかな…
懐の深い大きな二人の女性が齎してくれた奇跡
どこまでが実話かわからないが、それにしても本当に奇跡のような物語。
主人公の人生の転機となる滅多にないそれぞれの機会を
殊更にすごいものとして誇張しない表現がいい。
運命を引き寄せたママの物凄く強い信念は頼もしくもあるが、
年齢を経てくるとママのお節介な干渉は子供にはちょっぴり煩わしく、
そんな子供のつれない態度がママには悲しい、
というのは多くのひとが共感する部分だろう。
ときに強引、ワンマンな行動派でありつつも、
祈りの呪文を口付さみ、常に神様に対する謙虚さを保ち、
チャーミングさを失うことがないママ、
そして詩や歌の世界を通じて感性を育ててくれたシルヴィ・ヴァルタン、
懐の深い大きな二人の女性に囲まれた主人公の半生に、
多くの苦労もあったが、羨ましさも感じた。
シルヴィ・バルタンと繰り返し口ずさみながら、いざ映画館へ😁
母の愛とシルヴィ・バルタンの歌は最高です
家族
ママの愛が凄すぎる
毎日聴いているラジオでDJの方がおすすめだったのもあり、楽しみにしてた映画。
凄すぎるママの愛情。
男の子ママ独特の溺愛が凄い。
いくつになってもママからは大切な子供で、心配のタネであり、子供の幸せを一番に願うもの。
過保護、過干渉で鬱陶しくて仕方ないけど、失って初めて愛情の深さを感じる。
しかし、あそこまで愛情を注ぐのは異性だからかな?女の子ママはあそこまでしないと思うな。
エステルが若い頃からおばあちゃんまで上手く年老いていってて、若い頃のエステルのファッションがとても可愛くて素敵だった。
行政から何度言われても学校に通わせないのは虐待やん。
何度も何度もやってくるフルーリーをクソ女と呼び、反発するけど、フルーリーはエステルの必死に息子を治そうとしている姿を認めてくれてたところが良かった。フルーリーも凛とした美しさもファッションも素敵だった。
笑ったりホロっとしたり、ツッコミどころはいっぱいだけど良かった。
ママお手製のあの春巻きみたいなお菓子が食べてみたいな。
胸糞
強すぎる母の愛と名曲で綴る実話
まず第一に本作がまさかの実話であることに驚かされます。
内反足というハンディキャップを、母親の強すぎる愛とシルヴィ・バルタンへの愛で克服していく少年ロランの物語です。
ただ、ハンディ克服自体は映画の中盤で早々に達成され、その後は彼のサクセスストーリーやシルヴィ本人との関係性へとシフトしていきます。
前半の母親の描写には、正直かなりの危うさを感じました。結果的にハンディ克服に成功したから良いものの、あの濃すぎる愛情は一歩間違えれば子供を深く傷つける可能性もあり、単なる成功譚として手放しで褒めにくい一面があります。
実際にその強すぎる愛が後々、成長した主人公を苦しめることになり、成功後に過干渉な母を排除したがる彼の姿は、見ていて少し気まずくもなりました。気持ちは痛いほどわかるんですけどね。
一方で、シルヴィ・バルタンの名曲が数多く流れる音楽映画としての楽しさは抜群です。危うさを孕みながらもコメディとしてしっかり成立している部分はとても楽しめました。
ハリウッド映画のような予定調和な結末に陥らないのは良かったですが、一方で後半の展開にやや弱さを感じたのも事実です。
母の愛が止まらない
日本でもお馴染みのシルビー・バルタン。映画「ウォーターボーイズ」でも、印象的なシーンで歌声が流れていた。
母親のエステルは、内反足で生まれたロランが、一人で歩いて学校に行き、他の子と同じように生活が送れるようにするために奮闘する。多くの医師を訪ね歩くが、どの医師からも装具を付けることを勧められる。医師から見放された母のエステルは神に祈るが、布団をめくるたびにまだ奇跡が起きていないことを思い知らされる。夫や子どもたちは、どんな気持ちだったのかと思うが、母の強すぎる愛は止まらない。大人になったロランが、母の影響から離れたいと思いながらも、完全に切り離すことが出来ない葛藤も理解できる。あまり関わることのなかった父と、わずかな時間であったが分かり合えた事は本当に良かった。
母親の強すぎる愛情表現は、捉え方によっては毒親になり、ミチクパラは呪いの言葉にもなるが、私はあまりそう思わなかった。(私自身は母親と距離感をもって関わっているが)
この作品を観た人がそれぞれに、自分の親だったり、我が子との関係について考えたりするきっかけになるかもしれない。自伝的小説をもとに作られた映画であるが、母親の人生を肯定したいという子どもの愛が込められているように思う。
懐かしいシルビー・バルタンはまだ健在だったのね
私が中学生の頃に「アイドルをさがせ」が大ヒットして、私も小遣いでレコードを買った思い出があります。
それ1曲だけだと思っていたけれど、他にもCMで使われた曲があったり、フランスではずっと活躍していたことをこの映画で知りました。
6番目の子供が、生まれつき内反足で歩けないと言われたのを拒否して、母親が奮闘する物語。
その母親に途中呆れましたけどね。
実話だけに、一つ間違えたら、この人はどうなっていたんだろう?と思いました。
母親が奮闘していた時に、その子供がずっと夢中になっていたのがシルビー・バルタン。
その子が大人になって、シルビー・バルタンと出会う。
懐かしさと、今も健在な姿に、観て良かったと思った映画でした。
実話とのことで一生を語るには話の展開が早い
パワフルで子離れ出来ない母とシルヴィ・バルタンの歌声
1963年のパリで、モロッコ系の家庭で6人兄弟の末っ子として産まれたロランは内反足のためひとりで歩くことはできないと医師から宣告された。しかし母エステルは決して希望を捨てず、家族や周囲の人々を巻き込みながら治療法を求めて奔走した。長い治療の間、ロランの心を救ってくれたのは、絶大な人気を誇る歌手シルヴィ・バルタンの歌声だった。その後歩ける様になったロランの半生についての話。
実話らしく、本当に母エステルはパワフルだった。
6人も子供が居たのに末っ子のロランにだけ子離れが出来なかったのは、産まれた時のトラウマなのかも。
主題歌、シルヴィ・バルタンの「あなたのとりこ Irrésistiblement」はもちろん聴いたこと有ったが歌手名までは知らなかった。本作を観てシルヴィ・バルタンを知れて良かった。
モロッコだからイスラム教なのだろうけど、エビであんなに死ぬとか言われたらややこしい。後で調べたらユダヤ人?
ユダヤ教徒かイスラム教徒かわからないが、いずれにせよ食べ物に規律がありややこしいな、と思った。
エステル役のレイラ・ベクティは本当にパワフルで素晴らしかった。
リジー役ののジョセフィーヌ・ジャピは美しかった。
母の愛に溺れそうになるものの、不可侵の領域への侵犯が、彼を鬼に変えてしまった
2026.5.21 字幕 MOVIX京都
2025年のフランス&カナダ合作の映画(103分、PG12)
原作はロラン・ペレーズの自伝『Ma mère, Dieu et Sylvie Vartan』
内反足で生まれた少年と深すぎる母親の愛を描いた伝記映画
監督&脚本はケント・スコット
原題は『Ma mère, Dieu et Sylvie Vartan』で「私の母、神様、そしてシルヴィ・バルタン」、英題は『Once Upon My Mother』で、「かつての私の母について」という意味
物語の舞台は、1963年のモロッコにて、6番目の子ども・ロランを出産するエステル(レイラ・ベクティ)が描かれて始まる
だが、生まれた赤ん坊は先天的に内反足という変形足で、装具を付けなれば歩けなくなると言われてしまう
エステルは装具による矯正を良しとせず、多くの医者や専門家などの意見を聞きに行き、彼の足を治す方法を模索した
それでも、彼(Naim Naji)が7歳になっても打開策が見つからず、児童福祉のソーシャルワーカー・フルーリー夫人(ジャンヌ・バリバール)からは「学校に行かせないのなら、里親に出さざるを得ない」と言われてしまう
彼の引き取り手も用意され、待ったなしの状況の中、エステルは接骨師のウェルジェポシェへと辿り着く
だが、彼はすでに亡くなっていて、最後の望みも途絶えようとしていた
彼の妻(アンヌ・ル・ニ)は不憫に思い、夫の施術をロランに施そうと考えた
それは自宅のベッドに固定したまま数週間を過ごすというもので、外出すらままならない状況になっていく
そんな折、ロランは姉たちのアイドル的存在だったシルヴィ・バルタン(本人役)のことを知る
そして、ベッドに固定されている数ヶ月もの間ずっと、シルヴィ・バルタンの歌を聴き続けることになったのである
映画は、ロラン(ジョナサン・コエン)の半生を描き、法学院を卒業して弁護士になる様子を描いていく
彼は法学院時代にリジー(ジョセフィーヌ・ジャビ)に出会うのだが、当初はすでに既婚者だった
だが奇跡が起き、二人は結ばれる
そして、3人の子どもを持つ親となるのだが、エステルは孫の将来にまで口出しをしてくる
これによって、ロランの我慢に限界が来て、シルヴィを招いた誕生日にて、エステルに出ていくように言い放ってしまうのである
物語はロラン誕生からエステルの死までの約30年間を描き、かなりの大家族が登場するために、その関係性を把握するのが難しかった
主要の数人はそこまで混乱しないものの、友人なのか姉妹なのかわからない人もたくさんいて、特にモロッコ時代がキャラが入り乱れて意味不明だった
クソ女ことフルーリー夫人はおそらく児童相談所の職員のような立ち位置なのだが、彼女が大統領に口添えして褒賞を授与される流れもわかりにくい
そのあたりは本編にほとんど関係ないのだが、あまりにも整理がされていない感じがして、大渋滞の末に物語が終わってしまったように思えた
いずれにせよ、シルヴィ・バルタン世代だとハマる内容で、代表曲を数曲知っているぐらいではほぼ響かない作品のように感じた
かなりの駆け足で人生を追っていくのだが、「母の愛は海より深い」とか、「執着と束縛」がキツい作品なので、見ていて疲れる人もいるように思える
個人的にはフランス語の語感が眠気を誘うので苦労したが、展開と結末が想定内だったこともあったので、このパーソナルな物語をわざわざ小説にして、映画化する意味があったのかは謎である
映画は、いわゆる回想録になると思うのだが、それにしては劇的なシーンが少なく、ストーカー化している母親はホラーに思えるので、そう言った想像を働かせながら観る人向けの映画だったのかな、と感じた
自身の親子関係とその記憶がまだ生々しい人にとっては、印象的にネガティブさが勝ってしまうかもしれないのでやや注意は必要。ただ、後味は悪くなく、バランス的には巧いこといってると思います。
今週はもう1本。IMDbでの評価が高い本作『ママと神さまとシルヴィ・バルタン』を新宿ピカデリーで鑑賞です。
6回目となる出産が目の前に迫っているエステル(レイラ・ベクティ)。今は移民居住区に居ますが、6人目が生まれればパリ13区への移転が許されるため気持ちは非常にポジティブです。そして6回目ともなれば慣れたもので、陣痛の感覚を測りながら家事と夫への伝言、そして周囲への言付けを済ませ、一人公共交通機関を使って産婦人科へ。分娩台でいきむと間もなく赤ん坊の泣き声が聞こえて無事出産を済ませますが、生まれた子・ロランには検査するまでもなく一見して判る先天的な障害がみられます。
本作、まず題名がキャッチー。フレンチポップの女王・シルヴィ・バルタンの名前が堂々と使われていますが、実はこの邦題は原題に忠実。そして勿論、シルヴィはこの物語に「重要人物」として登場し、演じているのもHerself。きちんと終盤にこの物語が出来るきっかけを知ることとなり、原題(或いは邦題)をすんなりと受け入れながらも、、“なにげに”リリー・フランキーさんの自伝的ベストセラー小説『東京タワー 〜オカンとボクと、時々、オトン〜』も思い起こしたりw兎も角、英題『Once Upon My Mother』とあるように、本作の原作者且つ主人公(すなわち自伝)・ロラン・ペレーズのユニークな半生を“司ってきた”と言って過言ではない彼の母・エステルと、運命的に出会ってロランに影響を与え続けることとなるシルヴィ・バルタンとの関係について、ロラン誕生の1963年から順に語り聞かせるストーリーです。
本作、「映画になるだけあって」と言う枕詞がシックリくるくらい“型破り”な人生経験を経てきたロランですが、それは彼にまだ自我が芽生えるよりずっと前の段階から、母・エステルによって植え付けられた考え方に支配され続けた半生とも言えます。エステルは息子の持つ障害を受け入れられず、それを解決する方法を探し求め、行き着く先は“神頼み”とある意味で破綻しているのですが、全ては「ロランが人目をはばかることがないよう」と言う親心。結果的には虐待スレスレ(?)の英才教育が成功し、その子育てが大いに称えられる一方、ロラン自身はいつまでも子供な訳はなく、何とか母のコントロール下から抜け出そうとし始める青年期以降は、観ているこちらに「自分の所業によって母に与えたであろう心労」が思い出されて切なくもなります。
と言うことで、それぞれ観る側が持つ実体験とその情緒によっては「ネガティブ」に感じてしまい兼ねない物語を、時折に笑えくらいあっけらかんとした印象にみせる作風は見事なバランスだと思います。ただ、私が最近観る映画に比べると小粒感は否めず、私の評価は「ややウケ」止まり。エイドクレジットで気づきましたが、本作ってAMAZON MGM STUDIOS製作だったのね。。ってことはいずれPrime Videoで配信もされるだろうし、それを待っても良いかなって感じです。
全44件中、1~20件目を表示












