「誰かの言葉が、誰かの苦しみを優しく癒やす時」人はなぜラブレターを書くのか ななやおさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 誰かの言葉が、誰かの苦しみを優しく癒やす時

2026年4月28日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

癒される

本作は、2000年3月に発生した地下鉄脱線事故にまつわる奇跡のような実話を元に、「舟を編む」の石井裕也監督が綾瀬はるかを主演に迎え製作された映画です。

キャストと予告編だけみて早くから鑑賞を決めていた作品ですが、実話ベースであることも知らずに鑑賞…。最後までタイトルの答えをひたすら探しなら観たのが、少しだけ方向性を間違えた原因かもしれません…。
なぜなら、映画を最後まで丁寧に観てもその明確な答えは示されなかったからです。——けれど、それこそがこの映画の答えなのかもしれません。“観た人それぞれが、自分なりに考える余白を残す作品”。そう捉えれば、答えを探し続けた自分の見方を少し反省しつつも、確かに受け取ったものはありました。

序盤、中盤、終盤とメインとなるキャストが入れ替わるようにストーリーが進んでいきます。序盤は若い2人が初々しく演じ、中盤の主役は菅田将暉くん。ちょい役かと思っていたら、しっかり中盤のメインキャストでした。身体も完璧に仕上げて、こういう野良犬みたいな鋭い眼差しの役どころはかなり好みで、スクリーンに釘付けでした。終盤は、妻夫木聡さんや佐藤浩一さんがしっかりと締める。綾瀬はるかさんは、病気を抱える役どころながら、悲壮感に浸ることなく常に前向きで、どこまでも透明感麗しい。

実話ベースゆえに、脚本としての整合性やエンタメ性のバランスを取る難しさを少し感じましたが、それでも素直に涙する場面はいくつもあり、薄手のハンカチは必須です。

エンドロールで流れるOfficial髭男dismの「エルダーフラワー」が、鑑賞後の余韻にそっと寄り添ってくれます。
ちなみに、エルダーフラワーとは、マスカットのような爽やかな香りが特徴のハーブで、白い可愛らしい花が咲きます。
花言葉は、「思いやり・苦しみを癒す」だそうです。

Q.人はなぜラブレターを書くのか?

A.誰かのことを心から思いやるとき、
どうしても伝えたい言葉が溢れてくるから。

私はそんなふうに考えました。
大切な誰かと一緒に観たくなる一本です🎬

ななやお
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