しあわせな選択

劇場公開日:2026年3月6日

解説・あらすじ

「オールド・ボーイ」でカンヌ国際映画祭グランプリ、「別れる決心」で同映画祭監督賞を受賞した韓国の名匠パク・チャヌクが、突然の解雇で人生が一変するサラリーマンの姿を、アイロニーとブラックユーモアを交えて描いたサスペンスドラマ。パク監督が出世作「JSA」でタッグを組んだイ・ビョンホンを、21年ぶりに主演に迎えた。

製紙会社に勤めるごく普通のサラリーマンのマンスは、妻と2人の子ども、2匹の飼い犬と暮らし、すべてに満ち足りていると思っていた。しかしある時、25年勤めた会社から突然解雇されたことで事態は一変。1年以上続く就職活動は難航し、愛着ある自宅も手放さざるを得ない状況に陥ってしまう。追い詰められたマンスは成長著しい製紙会社に飛び込みで履歴書を持ち込むも、そこでも無下に断られてしまう。自分こそがその会社に最もふさわしい人材だと確信するマンスは、ある決断を下す。それは、人員に空きがないなら自分で作るしかないというものだった。

原作は、コスタ=ガブラスも映画化したドナルド・E・ウェストレイクの小説「斧」。追い詰められていくマンスをイ・ビョンホンが演じ、危機に直面するほど強さを増す妻ミリを「愛の不時着」のソン・イェジンが演じた。2025年・第82回ベネチア国際映画祭コンペティション部門出品。第50回トロント国際映画祭では、新設の「国際観客賞」(北米以外の作品が対象の観客賞)を受賞した。

2025年製作/139分/PG12/韓国
原題または英題:No Other Choice
配給:キノフィルムズ
劇場公開日:2026年3月6日

オフィシャルサイト

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第83回 ゴールデングローブ賞(2026年)

ノミネート

最優秀作品賞(ミュージカル/コメディ)  
最優秀主演男優賞(ミュージカル/コメディ) イ・ビョンホン
最優秀非英語映画賞  
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映画レビュー

3.5 邦画タイトルを「どうしようもない」としなかった、その判断を勝手に深読みしてみる🙄

2026年3月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

斬新

本作の原題は「어쩔수가없다(オッチョルスオプタ)」であり、直訳すると「どうしようもない」「仕方がない」という意味になる。英語題もそれに近く「No Other Choice」。

だとしたら、日本公開版のタイトルもそのまま「どうしようもない」や「他に選択はない」となりそうなものだ。ところが実際についた邦題は「しあわせな選択」。

なぜなのだろう?

映画を観終わって、
私がまず気になったのはそこだった🤫
誰が、何の権限でそのタイトルを決めたのか?
監督は納得しているのか?
そのニュアンスで文化の違いは越えられているのか?

などなど、あらぬ邪推が止まらない。

邦題の「しあわせな選択」は、原題の持つニュアンスと物語の皮肉な対比を表現しているというが、本当にそれでよかったのだろうか?

ここでまた勝手な想像をしてみる。

もし邦題が「どうしようもない」だった場合――
「どうしようもないことないだろう!」
「ちゃんと真面目に働け」
「その選択じゃない!」
「他にも道はあるだろう!」

そんな 1億2千万人の総ツッコミ が聞こえてきそうな気がする🙄

日本人は真面目な国民である。
ブラックユーモアの許容度は、世界と比べるとそれほど高くない気がするのだ。

しかしここでタイトルが「しあわせな選択」になると、そこに妙な余韻が生まれる。

しかも「しあわせ」も「幸せ」ではなく、どこか「仕合わせ(巡り合わせ)」のニュアンスを感じさせる。

途端に運命的な響きが生まれ、原題の持つ「どうしようもない感」が逆に浮かび上がってくるから不思議だ😳

もうタイトルだけで楽しい。
その意味を考えるだけで1時間くらい楽しめる🥳

……あれ?
映画の楽しみ方、間違ってます?🙄

そんなことを考えながら観ていると、この映画の見え方も少し変わってくる。

正直、ラスト直前までは「私は一体何の映画を観せられているのだろう」と、少し心が折れそうになった。

「好みではない」の烙印を押そうと思った、その直前。

この映画を観てよかったと思える瞬間がやってくる。

ブラックユーモアだけで終わらせない、なんとも言えない哀愁に満ちた敗北感。その感覚をうまく言葉にできないのが、またもどかしい。

あなたの敵は、目の前の3人だけではない。

もっと大きくて、圧倒的に無機質で非情な存在。
それと対峙したとき、あなたはどんな選択をするのか。

まるでそう問いかけられているような気がした。

それまで映画の中だけの、どこか極端で馬鹿げた他人事だったはずの出来事が、突然こちらへ矛先を向けてくる。

その瞬間、少し空恐ろしくなった😱

タイトルの意味を考えながら観ると、また違った味わいが生まれる作品かもしれません。

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ななやお

3.0 ミドルエイジの受難と狂気を不条理コメディでラッピング

2026年3月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 2件)
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ニコ

4.0 なんとも形容しがたい手法で紡ぐ狂気

2026年3月10日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

かつて血にまみれた衝撃作で世界を驚かせたパク・チャヌクだが、近年はさらに芸術性とストーリーテリングが優雅にスイングする未踏の境地に達している。本作の冒頭で描かれるのは、しあわせな家族の何不自由ない暮らし。そこであらわになる使い捨て社会の非情が、主人公を思いがけない行動へと向かわせる。もしも開かれた意識の持ち主なら、職を失っても這い上がるチャンスはいくらでもあったはず。だが彼は長年同社に勤務し続け、賞を受賞するほど業界に貢献したからこそ、逆にそれが首を絞め、外への視界を狭めてしまっている。ある意味、資本主義社会の呪縛。もしくは仕事と個人の異常なまでの偏愛。そのシステムの中で「そうだ、ライバルを殺そう」と結論づける狂気を、時にスラップスティックなコミカルさや、上空からふわりと舞い降りるカメラワークで淀みなく描ききる筆遣いが秀逸だ。終始観客を魅了するイ・ビョンホンの一途かつ虚ろな瞳も素晴らしい。

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牛津厚信

3.0 バクダン酒は命取り

2026年3月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
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sugar bread