「キャラ解釈や脚本への違和感」プラダを着た悪魔2 メガネさんの映画レビュー(感想・評価)
キャラ解釈や脚本への違和感
全体を通して物語全体がかなり早口で進められ、前作の間合いの取り方やキャラクターに沿った丁寧な台詞回しが失われていたように感じた。
もうあのような映画の手法が流行っていないのか、作れなくなったのかは分からないが、全て言語で説明しようとせず、演出で説明して欲しかった。
また、キャラクターの解釈が根本的に変わってしまった気がする。
監督や脚本など前作のスタッフも多くいるが、何か根本的な制作チームや重要なスタッフが変わってしまったのだろうか。
ラストシーンでミランダに「仕事が好き」と言わせているシーンがあるが、ミランダは前作で仕事というよりは「仕事の美学を追求する自分を愛している人」だと感じていたので(自己愛的な人間だからこそ他者に冷酷な判断もできるしパートナーともうまくいかない)その点でも違和感を感じたし、新しいパートナーへの優し気な態度も、あれだけ壮絶な場所の一線で戦ってきた人がそう簡単に自分を変えられるんだろうか?と不思議に思った。
アンドレアに関しては前作のラストで、感情を排除し自分のために冷酷な決断をできるミランダを否定し、車を降りて携帯を捨て、仕事と他者を愛する道を選んだシーンが素晴らしかったのに、今作でランウェイに戻ってからはあの素晴らしい決別によって自己理解を深めたアンドレアは失われていたようにも感じた。
エミリーに関しては、DIORに勤めていたり高慢で離婚歴がありお子さんがいる、という設定は本人らしくて良かったのだが、服飾への情熱や熱意がある人物だと理解していたので、パパ活のようなことをして魂を売っている彼女を見ているのが少しだけ辛かった。
(そこはまだ鑑賞に堪えられる範囲ではありましたが。)
レディーガガの主題歌については大変素晴らしかったし何度も繰り返し聴いているが、本人の登場は作品の世界観を壊していたような気もする。
また、時代と共にオワコン化しつつあるミランダ、CEO二世に失礼なことをされるミランダなど、時代の変化に伴って「パワハラ・オワコン権威化」として表現される細かい設定などは面白かったので、上手く調理しきれずに勿体ないと感じた。
また、アンハサウェイの演技がやや玄人化しているというか演技に癖がついており、1作目のアンドレアの性格を上手く再現できていない印象を受けた。ミランダやエミリーなど他の前作の役者さん達は好演されていたと思う。
特にミランダ役のメリルストリープは息をのむほど美しく、1作目のミランダを上手く憑依させており、役者魂を感じさせた。
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