ローズ家 崖っぷちの夫婦のレビュー・感想・評価
全60件中、1~20件目を表示
CAに住むイギリス人夫婦の設定変更が効いてる
調芸達者な2人が主演なので、もうそれだけで面白い。89年にも映画化された作品を大胆にアレンジして、夫婦の泥沼の争いをコミカルに描いた大人のコメディだ。
89年版との違いは、イギリス人夫婦がカリフォルニア州に移住してきたという設定にした点。アメリカとイギリスの文化的差異が巧みに物語に取り入れられている。イギリス人特有のブラックなユーモアなのか、険悪な夫婦の罵り合いなのか、どっちかわからないという点が楽しい。その他、様々な相違点があり、独立した作品として楽しめる。
とにかく、見どころはベネディクト・カンバーバッチとオリビア・コールマンのパフォーマンスだ。プライドの高い建築家のカンバーバッチは、職を失い主夫となり、コールマンはビジネス的成功を収める。プライドを傷つけられながらも、夫婦の愛もあるし子どももいるから我慢し続けても、時折飛び出す不満が皮肉となって噴出していく様の人間くささ。
ギリギリの綱渡りをし続ける夫婦の絶妙なやり取りが可笑しくもスリリング。やっぱり一流の役者はすごい。
水曜日のダウンタウン風に言うと
オリヴィア・コールマンとベネディクト・カンバーバッチが主演している時点で、
シナリオと演出が多少ブレても、
最低ラインは軽々クリアしてくるのではないか説・・・
水ダウ風に言うとそんな感じ。
ジェイ・ローチ、今回も例によって
セリフにカニカニ、ガンガン、小ネタを詰め込みまくる。
旧作に寄せるでもなく、
ブラックコメディに振り切るわけでもない。
飛行機内でスタンガンが飛び出す異常事態も、
別荘で繰り広げられる阿鼻叫喚も、
普通なら〈ここが見せ場!〉と強調される場面を、
ことごとく逆張りの演出で処理してくる、つまり見せない。
オースティン・パワーズみたいな悪ノリも撮るし、
ロジャー・エイルズ告発の社会派も撮る監督だからか、
どこを見せたいのか分からない、
という違和感すら、つきまとう。
それがだんだん分かってくる。
この作品、
派手な破壊でも、感情の爆発でもなく、
〈夫婦がズレたまま並走し続ける地獄〉を
淡々と、ユーモラスに、でも確実に描こうとしている。
見せ場がないようで、ずっと見せ場、
つかみどころがないようで、逃げ場すらない、
を魅せ続けるオリヴィア、ベネディクトが素晴らしい。
改めて、
水曜日のダウンタウン風に言うなら、
〈仲良さそうに見える夫婦ほど、
一番“Happy Together”から遠い説〉
ん?逆か。
どちらの言い分も納得、だけど・・・
ド派手な夫婦喧嘩
製作総指揮兼任の主役二人が嬉々として演じている快作
頭を抱えてしまった
オリビアさんが
あの会話で笑える友人たちのメンタルも怖い
オリビア・コールマンとベネディクト・カンバーバッチ、二人の演技が物語の大半を占めます。表情豊かでスクリーンに引き込まれそうでした(終盤までは)。
性差により脳の構造が異なるようで、それ故に思考も当然異なるのだと、どこかで脳科学者のどなたかが言っていたようなことを観ている最中に思い出しました。
極めて理論的に説明している(つもり)の夫、しかしその論理には「そもそも」の大切な部分が欠落しているから、ややもすれば妻が発するワードのあげあし取りになりかねません、観ているワタシの口からは「あ~あ、だめだこりゃ」と自らを俯瞰し、世を儚むような溜息すら漏れてしまいます。
物事を解決するためのタイミングはそこかしこにあったのだろうと思います。
友人の弁護士が発した「悪いことばかりじゃなかっただろう?良い時のことだけを覚えていて暮らすのさ」そんな内容の言葉が的を射ていたのではないでしょうか。
しかし、ラストに向けての夫婦でのバトルもそうですが、新居完成時に友人たちを招いての食事におけるみんなの会話がエキセントリック過ぎて、そこからのワチャワチャ感には離脱寸前の気持ちになってしまいました。
それでも、ラストシーンはワタシ好みで、何とか持ちこたえて微笑みながらスクリーンを後にすることができました。
犬も食わぬ夫婦喧嘩をコメディに昇華させるというのはやはりハードル高かったようで 英国生まれのプチブル、スノッブ風の夫婦がカリフォルニアでFワードを連発するコメディ
えー、昔から、夫婦喧嘩は犬も食わぬとか申しましてな。よそ様の家庭の揉め事にはあまり関わらないほうがよろしいかと存じます。ましてや、それをネタにして物語を作ろうなどというのは、神をも畏れぬ悪魔の所業といったあんばいでございましょう。
まあ想像してみてくださいよ。東京郊外の町田あたりに25年ローンかなんかで購入したマンションに子供ふたりと住んでいる夫婦の物語を。言いたくもないおべんちゃらを言い、つきたくもない嘘をつきながら、ようやく課長というポジションにたどりついた旦那と近所のスーパーでパートで働いている嫁が上の娘の進路についての意見の相違が原因で(嫁のほうが子供の頃に憧れていたけど入れなかった学園に、娘を中学から通わせたいと主張するのに対して、旦那は公立の中学でいいだろと反論します)、喧嘩が始まり、やがてそれが全面戦争に拡大してゆくなんてお話、誰も聞きたくないでしょ。
そこでこの作品では犬も食わぬ夫婦喧嘩を大人の鑑賞に耐え得るコメディに仕立て上げるためにいろいろと工夫を凝らしております。まずは喧嘩する夫婦に夫ベネディクト•カンバーバッチ、妻オリビア•コールマンという英国を代表する名優を起用、夫が建築家、妻がシェフというという、ふたりともアメリカなら6ケタドルの年収が可能な専門職に就かせ、英国から自由な風を求めてカリフォルニアにやって来た、プチブルにしてスノッブ風味をまぶしたハイソな雰囲気を漂わせる夫婦にしております。で、夫のほうが建築家としてかなり酷い失敗をして職を失ってしまうと、妻のほうがオーナー•シェフとして活躍するレストランが大繁盛し始めるといった具合に、ローンが半分以上残る町田のマンションに住む夫婦ではとても考えられないような劇的な展開をしてゆきます。でも面白いかと問われれば、まあそこそこは面白いけど、それほどでもないよなと答えるしかないレベルかな。
所詮は夫婦喧嘩、お前らふたりで勝手にやってろということなのでしょうか。犬も食わぬという表現には、ふたりの間に割って入って仲裁なんて野暮なことを試みても無駄だよという含意があると思うのですが、実はこの話、報酬を貰ってふたりの間に入る専門職のプロフェッショナルが出てきたときがいちばんコメディとして機能してるような気がします。まずはふたりの結婚についてのカウンセリングを行なうカウンセラーの登場時。お互いの長所を挙げてくださいと問われたふたりはイギリス人がよく使うサーカズムの反転版みたいな物言いで相手の「長所」をあげますが、まあそのえげつなさといったら…… 次に離婚に向けての話し合いにふたりがそれぞれの弁護士を連れてきたとき。特に妻側の弁護士が典型的なパワー•ネゴの手法でガンガン押してきます。で、その妻側の弁護士は脅しみたいな感じで話し合いの場に獰猛な犬を連れてくるんです。まあ英語圏に「犬も食わぬ」なんて表現があるかどうかは別として、「人を食った」話だなあとは思いました。
結局、物語はちょっと鼻持ちならないセンスの小ネタだとか、Fワード連発の罵り合いだとか(ふたりともイギリス人なのでBワードだと思っていたのですが、今はFが主流なのかしらん)を通り過ぎて、とりあえず、こんなオチでもつけとくか、みたいな、やる気が見えない結末で終わります。やれやれ。
これ、どうせスノッブ風味なら、ウッディ•アレンに作らせたら、苦いユーモアを含んだ洒落て粋な物語になったのでは、と思いました。
クジラを海に帰そう
なるほど、オースティン・パワーズですね
鑑賞して、見事な俳優らの台詞回しと間合いに圧倒されニタニタしながら劇場を出たのですが、帰宅して膝を打ちました。なるほど、このスピード感やお下品さはオースティン・パワーズのそれでしたね。 単純で簡単なことを大袈裟に脚色して皮肉も交えて演出するユーモアはほんと、英国人のそれでしたね。 いろんな事情で個人的には英国人は好みませんが、このエリート層の演出する笑いは他国では味わえない独自性があって楽しませてもらえます。題材は夫婦喧嘩で、終わりは少し捻ってみた感じになってますが、行き着くところまで行ってしまったあとで簡単に仲直りで はい、おしまい とも描けなかったでしょうからあんな感じで結ぶより無かったでしょうね。
面白かったですよ、とっても。 英語で聞き取れると面白さはマシマシです。 翻訳の方は苦労されただろうなぁと思いました。
オリヴィア・コールマン、ベネディクト・カンパーバッチの演技が圧巻❗️
ローズ家崖っぷちの夫婦を観たが、予定調和的な内容だったが面白かった。オリヴィア・コールマン、ベネディクト・カンパーパッチの演技が素晴らしかった。さすがハリウッド、イギリスのトップスターである。くれぐれも夫婦で観ない方がいい作品です。ぜひ、お一人で。オリヴィア・コールマンのヒール以外の演技は久々だがやっぱり上手い。
配偶者の不満を理解する勉強になるかも
宣伝も上映館数も地味な作品。他にやっぱり地味な邦画の観賞候補が有って選択に迷ったが、ハリウッド映画欠乏気味の状況が続く中カンバーバッチの名前を見て、彼もしばらく見ていなかったので彼を観たくて選択。
【物語
イギリスで出会ったテオ・ローズ(ベネディクト・カンバーバッチ)とアイヴィ(オリヴィア・コールマン)はアメリカに渡り、カリフォルニアで幸せな結婚生活を送っていた。 テオは建築家として順調なキャリアを積み、アイヴィは夢だった料理店を地元で開き軌道に乗りつつあった。二人の子供にも恵まれ、順風満帆な家庭生活に見えた。
ところがテオが設計し、地元の名所になるはずだった自信の建築物がお披露目当日に大嵐に襲われ、大勢の招待客の目の前で倒壊。 倒壊の原因は設計ミスとされて職を失い、テオの人生は突如として暗転する。 当面アイヴィの料理店経営で生計を支え、テオは専業主夫となって育児、家事を担当することにする。
アイヴィの料理店はマスコミに取り上げられたことで爆発的に客が増え、各地に店舗を増やして行く。 一時的のはずだった夫婦の立ち位置は変わらぬまま10年ほどの月日が流れる。経済的には何ら問題は無かったが、二人の精神的バランスは徐々に崩れて行く。
【感想】
期待通りのカンバーバッチと妻役オリヴィア・コールマンの掛け合いが素晴らしく、それが全てとも言える。大いに笑えて、大いに楽しませてくれた。
コメディー作品として楽しめる一方、男社会から男女同権社会へ移行中の社会の中で、とある家族を描いた社会派作品とも言える。現代の日本ではタイムリーなテーマだと思うが、女性の社会進出で日本の先を行くアメリカでも、こういう作品が作られるということは、アメリカもまだまだ移行途上ということなのだろう。それだけ社会通念の変化には時間が掛かるということらしい。
日本でも現在の若い夫婦では、専業主婦が絶滅危惧種になりつつあるが、我が妻はギリギリ「普通に専業主婦」。「普通」の意味は俺も妻に働いて欲しいとも思わなかったし、妻も働きたかったわけではなく、結婚による転居・退職が発生したため自然と専業主婦に、つまりお互い我慢してそうしたわけではないという意。
しかし、それでも作品終盤でテオがアイヴィにぶちまけたような不満を時々漏らす。簡単に言えば「育児・家事がどれだけ大変か分かっているの?」「外で働く方がよっぽど楽よ」的なこと。こちらからすれば「俺がどれだけ会社で嫌なこと、つらいことを我慢しているか知らないだろう?」と思うわけだ。 こんな思いは我々世代以上の専業主婦家族には「あるある」だと思うし、妻の気持ちも想像出来ているつもりだったが、本作で専業主夫をしている男のテオの口から聞くと、より腑に落ちた。「うちのカミさんの気持ちもこれだな」と。 本作では成功している妻への、テオの妬みも加わっているのだが。
共働きの夫婦であれば、外で働く苦労は共有されているのだと思うが、これからの社会では妻の方が出世して収入にも格差がつくということは普通に起こるだろうし、結果として最初は「半々の約束」だった家事・育児割合が夫の方が高くせざるを得ないという家庭も珍しくなくなるだろう。そういう状況ではテオに近い気持ちになる男達は増えるのではないだろうか?
そういう意味では若い世代も予習を含めて、観ておいて損は無いかも。
コメディながら愛情のすれ違いをリアルに繊細に描く。イギリス人俳優たちの演技合戦を堪能できます。
ローズ家の戦争…
下ネタが…
オリヴィア・ゴールドマンで評価が分かれる
スタッフ、キャスト、そして製作スタジオから察して、インテリ中高年層向けコメディだと思っていたが、その通りの映画だった。
脚本はオリヴィア・コールマンを想定して書いてる感じで、彼女はその期待に応えた見事な演技。映画ファンならそれを観るためだけに映画館に行っても良いと思う。
だがしかしこの映画の最大の欠点はオリヴィア・コールマンなのだ。理由はハッキリと言えないが、彼女が出てくると途端につまらなくなる。ケイト・マッキノンとベネディクト・カンバーバッチの絡みなんてクスクスするけど、そこにオリヴィア・コールマンが加わると笑えなくなってしまう。
映画で一番難しいのはコメディとよく言われるが、どんなに素晴らしい脚本でも何がが狂うと全く面白くなくなる。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主役交代劇は有名だが、作品の本質に主役が合わない、または共演者と息が合わないとなど、コメディにおける役者は最重要。オリヴィア・コールマンがこの映画の本質に合っておらず、そのため、悲劇と喜劇は紙一重とも言うが、その間を行ったり来たりのどっちつかずの展開になってしまって、この映画をどんな角度から観て良いのか分からなくなってしまった。
でもまたコメディは観客のセンスも問われるので、この映画を心の底から楽しんだ人もいても全く不思議ではなく、むしろ己の底の浅さが悔しい感じも。
因みにオリジナルの「ローズ家の戦争」は大好きで、華やかなスターが見せるあざとい笑いが俺の性には合っていた。
サタデー・ナイト・ライブ出身のコメディアンがスクリーンを賑わせ、センスある観客で埋め尽くされた銀座の映画館の椅子が、観客の笑いでリアル4Dになった時代が懐かしい。
全60件中、1~20件目を表示










