「アニメ化で魅力増した物語」クスノキの番人 杉本穂高さんの映画レビュー(感想・評価)
アニメ化で魅力増した物語
物語と演出でしっとり見せるよくできた作品だ。派手さはないから、SNSで切り取りづらいのだけど、終始丁寧な日常芝居で人の心の機微をしっかりと描いていく。伊藤智彦監督の演出力の高さを証明したと思う。
物語は、母親を亡くし天涯孤独の青年が罪を犯し、叔母の千舟から代々伝わるクスノキの番人に命ぜられることから人生を再生させていく様を描く。
クスノキには願いをかなえる力があると言われており、その不思議な力を求めてさまざな人が集まってくる。そんな人々とせっしていくうちに主人公は成長し、千舟とクスノキの秘密も徐々に知っていく。
原作を先に読んでいたのだけど、正直そんなに面白い話じゃないと思った。しかし、これはアニメの画の力で大きく魅力を引き上げたと思う。クスノキの幻想性がインディー作家を起用することで説得力を増していたし、アニメ向きの原作だったのだろう。アニメで引き上げられるポイントをしっかり見極めて、なおかつ人間をしっかりリアルに感じられるように等身大の日常芝居を忘れない作り。
日本アニメにもこういう作品がもっとないといけない。千舟のキャラクターデザインも良かった。漫画家の山口つばさの起用は正解だったと思う。
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