「極限まで削ぎ落とされた傑作」最終楽章 響け!ユーフォニアム 前編 endyさんの映画レビュー(感想・評価)
極限まで削ぎ落とされた傑作
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3期から極限まで枝葉を削ぎ落とし、北宇治高校吹奏楽部の全国金賞を目指す物語がよりストイックに仕上がっている。テレビ版であった息抜きの場面がないことで中盤以降は見ているこちらも息苦しさを感じるほど。それもあって最後の久美子の演説、『一年の詩〜吹奏楽部のため』の演奏シーンのカタルシスは素晴らしいものがあった。
そしてやはり注目すべきは3期でのラスボスとでもいうべき存在である転校生・黒江真由。
私たちは一年の頃から久美子たちを見ているのでどうしても彼女たちに肩入れしてしまうが、真由の立場に立つとあれだけ人望がある部長のソリを奪ってしまうというのは本当に精神的にきついと思う。部長である久美子とドラムメジャーである麗奈にあんなに見せつけられるように(本人たちはそのつもりはないだろうが)振る舞われ、関西大会の本番前で久美子にあの演説をされてしまっては立つ瀬がないだろう。
個人的には合宿で麗奈がトランペットのソリのパートを吹いている時にそれに合わせてユーフォの運指をしている久美子を見つめる真由の姿がめちゃくちゃ心にきた。
久美子にはソリを吹いてほしいし、真由にはそれで苦しんでほしくない。こちらの感情までぐちゃぐちゃである。
前編で全13話のうち10話まで描かれたが、後編で真由がどう描かれるのか。テレビアニメ版での衝撃があったからこそ、それを超えていくような終わり方を期待してしまう。
惜しむらくは葉月がオーディションで初めて名前を呼ばれたシーンがカットされていたところ。3期でも特に印象に残っていたシーンだけにできれば劇場版でもその姿が見たかった。
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