「より深みを増したアクションとドラマが胸に迫る」スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ 牛津厚信さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 より深みを増したアクションとドラマが胸に迫る

2026年7月31日
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鑑賞方法:映画館

トム・ホランド版の第一作『ホームカミング』の公開から9年が過ぎ、スパイディは今やすっかり青年期を越え大人への階段を昇っているようだ。驚かされるのはトーンの変容で、以前のようなワイワイと賑やかな雰囲気ではなく、本作には新たなNYでの日々と共に、触れ合いたいのに触れ合えない寂しさ、孤独、複雑ささえもが横たわる。そこで訪れる身体の変異。未知なる能力を持つ敵の出現。街を颯爽とスウィングするリズムに加え、宿敵の人から人へ伝播しながら駆け巡る動きも印象的。でもそれ以上に心に訴えかけるドラマ部分が豊富なのが本作の特徴だろう。お馴染みの三者だからこそ踏み込めた新展開があり、あのキャラこのキャラが顔を出す楽しさがあり、『ショートターム12』のクレットン監督らしさも『ジャン・チー』以上に際立つ。そして何よりホランドの俳優としての成熟ぶり。これまでになかった表情、心情、身体つきが胸に迫る、成長著しい仕上がりだ。

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牛津厚信