「「最高傑作」だった前作からの期待に応えてくれる傑作映画!」スパイダーマン ブランド・ニュー・デイ 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)
「最高傑作」だった前作からの期待に応えてくれる傑作映画!
前作の「スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム」は映画史に残るレベルの最高傑作であったが、難点があるとしたら、最大限に楽しむには、最低でもサム・ライミ監督以降の「スパイダーマン」シリーズを全て見ておいた方が良い点や、「アベンジャーズ」シリーズも見ておいた方が望ましいなど、予習事項が多かった点だ。
ただ、それらの設定や過去の物語などを見事なまでに有機的に構成する事に成功し、通常のスーパーヒーロー映画とは比較にならないほどの「心に突き刺さるような名作」となった。
そんな「最高傑作」後の本作には当然期待も大きくなるが、決して期待を裏切らないような出来だった。
字幕版と吹替版の両方を連続で見たが、最初の字幕版の際には、少し人物などが入り組んでいるように思えて「まあまあかな」と思える程度の感想だった(この時点だけで評価を求められたら星4とかを付けざるを得なかったでしょう)。
ただ、思いのほか吹替版の出来が良く、例えば字幕版の冒頭のセリフは「誰に向けたものなのか?」も幾つか可能性があって判断できずにいたが、それらも含めディテールが吹替版だと全て理解ができて、ようやく本作の正当な評価が可能になった。
結果は、想像以上に「前作からの4年後」を的確に構築する事に成功していて、「少しの無駄も感じる事の無い傑作映画」と言えるだろう。
さて、本作を鑑賞する際には、理想的には前作くらいは見ておいた方が良いが、とりあえず「世界を救うために、主人公のピーター・パーカーが自分についての存在の記憶を、世界から消してしまう、という選択をせざるを得なかった」という点だけは大前提になっているので必ず押さえておきましょう。
そして、当然その選択は「親友や恋人との関係性も消し去ってしまう」ことも意味する点が、前作からの4年後を描いた本作では、特に重要になるわけです。
字幕版のエンドロールの最初に流れる歌は元々短めでそこまでインパクトを感じないものであったが、吹替版のMrs.GREEN APPLEの歌は同じ長さでもインパクトがあり、それも含めて、内容を理解しやすくアクションシーンにも集中しやすい吹替版での鑑賞もお薦めしたいです。
ただ、字幕版の場合には1箇所だけ「日本語のセリフ」が突然出てくるシーンがあるのです。一方、吹替版だと、それも含めて日本語になっているため、その点に気付けないのは唯一の弱点と言えるのかもしれません。
なお、エンドロールが終わっても短めな映像があるので最後まで席は立たずにいましょう!
