劇場公開日 2024年10月4日

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「監視社会ディストピア、でも青春はいつも希望だ」HAPPYEND 青樹礼門さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 監視社会ディストピア、でも青春はいつも希望だ

2026年3月11日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

管理された中でのヤンチャな不良たちが
つっぱって反抗しながらも仲間を支え合って連帯

いかにもなヤンキー学園ものとは違うのは、

クールでスタイリッシュな画面と音響
ガジェットを使わずアングルやカメラワークの工夫が
臨場感空気感となって思わず没入した
ユニークなSF映画とも観れる

しかも、普遍的な青春映画として
学校内外で彼らが見せる刹那の瞬間が
もう二度とやってこない、かけがえない美しさ

あの高校3年の卒業式の撮り方よ!

馴染みとはいつか、わかれがくる
きちんと画面構図でわからせる見事さよ、
運命の赤い橋を右と左へ

多種多様な人種が共存する無国籍トーキョーにおいて
システムが強要するルールやポリシー、
諦めて受け入れるのか、抵抗しつつ思考するのか

この監督の父、坂本龍一は本で言っていたような
逡巡をやめないこと、簡単には決めつけないこと
物事には常に両義性があるというのを忘れてはならないと

この作品は、政治度が高い
大島渚の日本の夜と霧を想起させた
人物がとにかく主張しまくる

しかし観念カチカチにはなってないのがいい

ハグやボディタッチや目線のやり取り
slam dunkみたいなデリケートさで
身体感覚的に彼らの肉体の汗や体温まで感じさす

そう、これは感じる映画なんだ

そして、ラストには、彼らと同じ瞬間を過ごし、
なんとも言えないせつなさ愛おしさに悶絶した

佐野史郎氏演じる校長先生の造形が素晴らしい
治安維持の権化、威圧するいかにもな感じと
じつは生徒の側にいたい気持ちのアンビバレント

バトルロワイヤルのキタノ先生以来のキャラクターだ
そういえば北野武監督のキッズリターンのような

熱いものが静かにこみ上げる青春映画でした

青樹礼門
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