劇場公開日 2025年3月20日

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教皇選挙のレビュー・感想・評価

全906件中、1~20件目を表示

4.0確信と確信の狭間にあるもの

2025年9月3日
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下から見上げる高みは美しく輝き、気高く見える。その輝きは下々の者の歩みを導く。しかし眩い輝きはその実態を隠す。高みへの歩みは厳しく、誰もがたどり着けるものではない。そして輝きの正体を知る。
際立った高みは、近づけば近づくほど空気が薄くなる。その薄さに気づける者は幸いである。慣れるか降りるか、命がけでさらなる高みへと向かうのか選択ができる。気付かなければ、自らを蝕むのみ。
途中までサスペンスとして面白いと思っていたのだが、後半から人間の業の深さを描いたドラマとして面白いと思った。
結末の具体はともあれ、排除された者であり最も苦しんだ者であり無垢に自らを受け入れた者が高みに昇る姿には希望がある。あると信じたい。

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イズボペ

4.0聖なる中間管理職。

2025年8月1日
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すっかん

4.0前教皇の凄み

2025年5月19日
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興奮

知的

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momokichi

5.0あ・・・ああ・・・。

2025年4月15日
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猿田猿太郎

4.0神を理想とする彼らが1番人間らしい

2025年4月6日
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知的

突然のローマ教皇の死により、次の教皇を決めるために世界中から100人以上の候補者が集められ、外部と完全遮断された礼拝堂で教皇選挙〈コンクラーベ〉が行われる。

文字に起こせばこれだけの話ではあるのに、その話の中に保守派とリベラル派の対立、聖職者のスキャンダル、野心、汚職、多数派と少数派…様々なテーマが次々と何重にも重なってくるのがおもしろい。
神を信じ、神という理想に少しでも近づけるよう生きる彼らが、むしろこれでもかというほど、生々しく人間らしい姿を曝け出すのも、おもしろい。

選挙を取り仕切る主人公ローレンスの息遣いや足音が作品内でもすごく強調して響き渡っていて、それがより一層緊迫感や焦りみたいなのを感じさせてくる。それもあってか、まるで自分もあの場で選挙に参加する1人になったかのような気持ちになった。まさにスリリングなサスペンスエンターテイメント作品!特に最後の衝撃は、是非映画館で味わってほしい。

また、劇中色彩として赤がところどころで印象的に描かれていて、それが絵画のようでとても美しかった。
色彩だけでなく、選挙の準備ひとつをとっても、歴史や気品を感じられる作法や衣装に、思わず「美しい…」と見惚れてしまうシーンが度々あり、その手もこの作品が魅力的だった部分のひとつだった。

宗教に対しての新たな気づきもあり、音と色彩と巧みな脚本で満足度の高い作品だった。

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AZU

3.0スカッとアクション映画並みの鑑賞後感が、よいのか、悪いのか、 奇跡なのか

2025年3月31日
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しんざん

4.0最後に驚きはある

2025年3月25日
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知的

難しい

新教皇を決める教皇選挙のことを「コンクラーベ」というらしい。世界中から集まった100人を超える候補者たちが、システィーナ礼拝堂の閉ざされた扉の向こうでただひたすら投票を繰り返すその様を執拗に丁寧に描き出している。ちなみに「コンクラーベ」とは「鍵をかけた」という意味で日本語の「根比べ」とは無縁とのこと。
権力を前にするとどんな聖職者とされる人間でさえも時に俗物に成り下がる。観ている私たちは観てはならないものを観せられた気がして気が滅入る。決して同じではないと願うが、普段私たちが直接見ることのできない総理大臣選挙など清廉や潔白を求められる選挙が、この映画のように絶望すべき俗物感情のメロドラマだとしたら最悪だと想像してしまう。
ストーリーは地味で単調なのに、役者の重厚でしっかりとした演技と美しい映像が見応えがあり不思議と長いとは思わない。観客は次第に投票を見守るオーディエンスの立場から投票者側の心情に変化していく。一体誰が教皇に一番相応しいのか?答えを探しながら物語に没頭していく。故ローマ教皇の真意はどこにあったのか?その真意と思惑通りに教皇選挙は進んだのか否か?

ラストにもうひと波乱あり?!
うん、驚きはある

なるほど🧐
選ばれるべき人はいつも一番遠くで変わらぬ心を貫き通す人なのか…

【この映画をオススメな人は】
寝不足ではない万全の体調の方
じっくり味わい深い映画が好みの方
アカデミー賞受賞作品はぜひ押さえておきたい方

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ななやお

4.0俗欲にまみれた中高年男性たちの根比べ

2025年3月23日
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ニコ

4.5多様性尊重と反動。疑うことと確信。宗教にとどまらない、現代の問題を突きつける

2025年8月2日
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興奮

知的

驚く

原作は、やはり映画化された「ゴーストライター」など複数の邦訳がある英国人作家ロバート・ハリスが2016年に発表した小説「Conclave」。映画化作品が日本で2025年3月20日に公開され、約1カ月後に当時の教皇フランシスコが死去しコンクラーベが実施されたことで関心が高まり、2カ月を超えるロングランヒットにつながった。原作のほうは8月時点で未訳だが、翻訳出版業界は絶好のタイミングを逸したのでは(どこかの出版社が今頃大急ぎで準備しているかもしれないが)。

ローマ教皇選挙を舞台に、候補者となる有力な枢機卿たちに関する謎や不正をめぐり、選挙を執り仕切るローレンス枢機卿が“探偵役”として真相を探っていくミステリー。レイフ・ファインズをはじめとするキャストらの滋味豊かな演技、重苦しい緊迫感をあおる演出、映像の美しさに引き込まれる。たとえ予備知識がなくとも、ローレンス枢機卿の謎解きによって一人また一人と候補者が脱落していくさまはスリリングだし、思いがけない“アクション”シーンにも驚かされる。とはいえ、先々代のローマ教皇だったベネディクト16世と次の教皇になるホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿(フランシスコ)の対話を描いた「2人のローマ教皇」や、カトリック教会のスキャンダルを米新聞紙ボストン・グローブの記者らが暴いた実話を映画化した「スポットライト 世紀のスクープ」をあわせて観ると、フィクションとはいえ本作が21世紀の教会の現実をかなり反映していることがよくわかるだろう。

宗教の話にとどまらない、現代の世界の問題に通じるテーマを扱っている点も、製作国の米英をはじめ各国でヒットした一因だろう。枢機卿らの論争では、多様性の尊重を進めるべきだとする革新派と、昨今の多様性は行き過ぎだとする保守派が衝突する。またローレンス枢機卿は、疑うことが大切であり、疑いなき確信は敵だと説く。原作者ロバート・ハリスの時代感覚を効果的に表現したピーター・ストローハンの脚本も、アカデミー賞脚色賞にふさわしい匠の技だ。

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高森郁哉

5.0ルックが良い

2025年4月30日
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現実にもローマ教皇が亡くなったことで俄然注目度が増している本作だが、そうした外的要因抜きにしても、非常に面白い作品なので、ぜひ多くの人に見てもらいたい。
まず撮影の見事さ。荘厳な宗教画のような雰囲気が全編に漂うが、登場人物たちは電子タバコを吸っていたり、スマホをいじっていたりして、そのギャップが面白い・古くて厳かなものと新しいものが混ざりあう空間になっているのだ。
古いものと新しいものが混ざり合うというテーマは、物語にも反映されている。保守的な勢力と改革派の勢力が権謀術数を用いながら選挙戦を戦うさまにそれが表れている。史上初のアフリカ出身の教皇誕生の可能性もあったが、保守勢力の策略で失脚。女性の方が信徒としては多いカトリックだが、ここで話し合いをやっているのは男性ばかりという現実。そこに楔を打ち込む存在のメキシコ出身でアフガンの協会からやってきた枢機卿。
亀が印象的だ。亀のようにスピードは鈍いが、ゆっくりとカトリック教会も変化しているのだということの現れか。
レイフ・ファインズはじめ、役者がみな素晴らしい。印象的な顔がいくつもあった作品だった。

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杉本穂高

3.5コンクラーベを肴に、どこまで遊べるか

2025年3月31日
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村山章

4.5選挙という名の極上の密室ミステリー

2025年3月30日
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ヴァチカン中枢の深紅の世界を舞台に据えるという宗教的なリアリティに挑んだ知的興奮もさることながら、本作は選挙という民主主義的過程を通じて浮かび上がる推理小説然とした面白さを併せ持つ。それこそ『裏切りのサーカス』のストローハンが脚色を手掛けたのも、一筋縄ではいかないキャラをチェスの駒のように冷静沈着に動かす手腕が最適とみなされたからではないだろうか。兎にも角にもまるで容疑者の如く候補者が浮かび、一人一人が脱落していくその根拠に至るまでの入念な捜査過程があり、しまいには真犯人登場さながらに最後の一人が、動かぬ説得力と確信性をもって選出される。選挙とはかくも先読み不能なミステリーであり人間ドラマなのかと荘厳な描写力に溜息が出る。まるで『サーカス』のスマイリーのように任務遂行するレイフ・ファインズの機微の演技、さらには自らの信仰心と向き合いながらの葛藤も秀逸。久々に極上の密室ミステリーを仰ぎ見た。

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牛津厚信

4.5狭くて広い視野を持つ傑作にしてエンタメ映画

2025年3月23日
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笑える

興奮

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清藤秀人

4.0ラストいいね!

2026年7月19日
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難しい

驚く

斬新

2025年にチョー同時期に、リアルタイムであった、ローマ教皇選挙。
日本人の枢機卿もいはんねや!ええー黒人の人も!とか思ってて。
友人と「でも、流石に、日本人は、選ばれへんよねぇ…」って。黒人や黄色人種が選ばれへんやろ、と。

この映画でも、
多様性を受け入れるべき!な今どき枢機卿もいれば、
保守派伝統一番!な枢機卿もいはる。

もう、教皇になりたーてたまらん人ばっかり。

映画見ながら「ええー誰が選ばれるねん」と推理下手な自分なりに展開を想像しつつ、誰や誰やと。

からのオチですよ。
なんか、最高やなーって思った。
ええやん、と。

これぞ、これぞ、フィクションの中の教皇選挙。コンクラーベ。

■友達におすすめする?
するね!

■友達に「見たほうがいい?」って聞かれたら?
見たほうがいいと思うー!って言う

■もう一度見たい?
せやな、もうちょい映画の公式HPに、視聴後になら閲覧可のページ合ったから、勉強してからもう一度見たい。

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磯野ゆな

4.0予想より良かったー! 枢機卿といえどもそれぞれの人間模様がうまく描...

2026年7月5日
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予想より良かったー!
枢機卿といえどもそれぞれの人間模様がうまく描かれていて!

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てつ

4.0思った以上にスリリングな展開に目が離せなくなる!そして驚愕のラストに色々なことを考えさせられてしまう

2026年6月24日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

知的

驚く

ドキュメンタリーというわけではないのだけど、バチカンの描写がものすごくリアル(な感じがする)。
バチカン市国でのロケは一切許可が下りなかったみたいだし、外部の人間を遮断するコンクラーベ(教皇選挙)の実際の様子なども分からないだろうけど、相当に綿密な取材を重ねて作ったということが窺える。

犯人探しや謎解きをするような、厳密な意味でのミステリーではないのだけど、候補者のうち誰が教皇になるのかを“推理”する作品である。
そして、謎解きやどんでん返しというわけではないのだけど、驚愕のラストが待ち受けている。

カトリックの信者数は全世界で14億人超えだそうである(2023年度統計)。
これほどの信者を擁する宗教団体の最高位ともなれば国際情勢にも大きな影響を与えうる存在であり、どんな建前も綺麗事も吹っ飛びかねない巨大な権力を握ることになるわけである。

バチカンは否定するだろうけれど、歴代の教皇を選出してきたコンクラーベの舞台裏では熾烈な権力闘争が繰り広げられてきたんじゃないかと、やっぱり誰もが勘繰ってしまうと思う。

本作においても、候補者たちの間で様々な暗闘が繰り広げられる。
彼らの足の引っ張り合いというのはやっぱり陰湿で醜悪なものなのだけど、本作は決してカトリックという宗派自体を貶めてはいない。

それは、レイフ・ファインズ演じる主人公のトマス・ローレンス枢機卿が常識と理性と信仰心を兼ね備えた“真っ当な“宗教者として描かれていることからも明らかである。

この、レイフ・ファインズ演じる枢機卿がもう、どう見てもホンモノのバチカンの枢機卿にしか見えない!
渋い!渋すぎる!
本作はとにかく、レイフ・ファインズの渋〜い演技力をとことん堪能できる一作になっている。

そして、本作における驚愕のラストには色々なことを考えさせられてしまう。

本作のラストを観て自分が一番考えさせられたのは、やっぱりカトリックが伝統的に抱えてきた差別に関する問題である。
これはカトリックという一宗派だけでなく古い伝統を持つ宗教の多くが抱えてきた問題だと思う。

本作には、伝統を重んじる、いわゆる保守強硬派と呼ばれるタイプのテデスコ枢機卿(セルジオ・カステリット)という候補者が登場する。

彼はローレンス枢機卿との会話の中で黒人への嫌悪感を隠そうともしない人物であり、他の枢機卿たちを前にした演説では他宗教に寛容であることによって教会が危機に瀕していると声高に主張し、イスラム教原理主義者の攻撃に対して断固立ち向かうべきであり、これは宗教戦争なのだ!と勇ましい論調で聴衆を焚き付ける。

イタリア人俳優のセルジオ・カステリットが熱演するテデスコ枢機卿の姿は、今や世界中で見られる保守強硬派の政治家たちの姿を彷彿とさせるものがあり、彼の描き方を見ても本作の姿勢というのはだいだい分かる気がする。

ただ一方で、個人の自由や人権を尊重する、いわゆるリベラル派と呼ばれるタイプのベリーニ枢機卿(スタンリー・トゥッチ)の方も、インテリ特有と言うべきなのか、言うことは立派なんだけどイマイチ求心力の弱い人物として描かれていて、これもまた世界中のリベラル政治家たちの姿と重なる気がする。

本作の主人公ローレンス枢機卿はコンクラーベの実行委員長みたいな立場なのだけど、リベラル寄りの人物として描かれているので、本作自体もリベラル寄りの作品だということは言えるかと思う。

でも主人公がリベラル寄りの人物だからといって、本作が伝統の持つ重みや凄味といったものを安易に否定したり軽視しているというわけではない。

チネチッタに巨大なセットを組んだというシスティーナ礼拝堂や、枢機卿や司教が着用する祭服など、カトリック伝統の建築や美術の息を呑むような美しさや、公平なコンクラーベを実施するために考え抜かれた手順など、カトリックの長い歴史の中で育まれた伝統の重みが本作を観ているとひしひしと感じられる。

伝統とは人類の叡智の結晶と言ってもいいのだと思う。
ただ、その中には無知や偏見や欺瞞の産物が複雑に絡み合って存在しているのも事実である。

バチカンが、地動説を唱えたガリレオ・ガリレイに対する裁判を誤りであったと公式に認めて謝罪したのはガリレオの死後350年も経ってからだった。

カトリックの聖職者による少年への性的虐待は、2002年にアメリカの「ボストン・グローブ」紙が大々的に報道したことでようやく明るみに出て(映画『スポットライト 世紀のスクープ 』でも描かれている)、これをきっかけに世界中で同様の事件が報告されるようになった。

バチカンも事件の再発防止に向けて対応に追われる羽目になったのだけど、事件の発覚を恐れた上層部による揉み消しも世界中で報告されており、これまでにどれほどの長期間に渡って少年達が犠牲になっていたのか闇に葬り去られている部分も多いのではないかと、カトリックの隠蔽体質に今も批判の声が大きい。

人類が長い時間をかけて育んできた伝統を継承しつつ、その中から無知や偏見や欺瞞の産物だけを取り出して修正していくというのは、もしかしたら伝統を築き上げたのと同じくらい時間がかかる作業なのかもしれない。

ローレンス枢機卿は劇中で、「確信」は罪であり寛容さの敵であると説き、確信することの危うさを指摘する。

確かに、「自分たちは絶対に正しい」と“確信”する者たちは他者への寛容さを失い、いずれは自分たちと異なる意見の者たちを暴力的に排除しようとしはじめるかもしれない。

「ゲルマン人の誇り高き伝統を復活させる」と豪語した極右政権のナチスも、「資本家の搾取から労働者を解放し完全に平等な社会を実現させる」と豪語した極左政権の旧ソ連や中国共産党も、数千万単位で虐殺を行うという信じられないような恐怖政治を敷いた。

右翼にしろ左翼にしろ、「自分たちは絶対に正しい」と“確信”して極端な政治信条に凝り固まった独裁者が政権を握ると弾圧と粛清の嵐になってしまうことを歴史が証明してしまったわけで、この世に「自分たちは絶対に正しい」と“確信”することほど恐ろしいものはないのかも知れない。

人類の叡智の結晶である伝統を守りつつも、自分たちが本当に正しいのか常に疑い、「問い」を持ち続け、無知や偏見や欺瞞がなくなるよう一歩ずつ改革を進めていくことの大切さを本作は訴えているように自分は思った。

本作の最後に登場する“亀“は、観る人それぞれにさまざまな意味づけができるだろうし、公式サイトでも“亀”について解説してるけれど、自分は長い時間をかけて作られた伝統という甲羅を背負いながら、一歩ずつ改革を進めるカトリック教会であってほしいという希望が“亀”という姿に込められているのではないかと感じた。

さらに言えば、本作において“亀”はカトリック教会のみならず伝統を背負った宗教全体を表すものであり、もっと言えば古い歴史を背負った国家そのものを表しているのかも知れない。

製作陣はそこまで考えてないかも知れないけれど本作は“選挙”という極めて政治的な制度について描いている作品なので、普段は政治と距離を置いている自分もついついそんなことを考させられてしまった。

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盟吉津堂

4.5謎が謎を呼ぶサスペンスでめちゃ良作。

2026年6月13日
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主役があくまでも役職通りで、緊迫する急展開!!みたいなのは無いけど、主人公に共感する面白さもある。
衣装も素晴らしく、絵画的な画面作りも丁寧で自然な美しさだった。
宗教的知識があれば絶対もっと面白く見られるやつ⛪️🐢

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ycc_cinema

3.5コンクラーベ

Rさん
2026年6月8日
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淡々としているのに飽きなかった。ストーリーの意外性もあった。時代にも合っている作品だと思った。
赤を印象的に使った映像が美しかった。

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R

4.0ある意味世界一過酷な選挙

2026年6月7日
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鑑賞方法:VOD

知的

難しい

驚く

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Taishi

4.0首席枢機卿でさえ一人の人間として心揺れる、そんな心境に寄り添うべき作品として…

2026年5月30日
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鑑賞方法:DVD/BD

実際の教皇選挙とのタイミングでの
昨年のアカデミー賞授賞式の開催だったり、
世界の権力者と格闘した教皇に関する
NHKドキュメンタリー番組を見た経緯からも
興味深く観始めた。

そして、
果たして誰が教皇の座を射止めるのか、
というサスペンス要素に惹き付けられる
と共に、荘厳なコンクラーベの世界に
目を見張った。

しかし、そんなサスペンス性や
初めて知るコンクラーベの映像に
鑑賞意識が引きづられて見失っていた、
何故、肉体的秘密を持った枢機卿が教皇に、
との設定こそが大切な作品であったのだろう
と鑑賞後に思い至った。

それは、
首席枢機卿の“確信否定”論から“寛容”論までを
展開するリベラルな視点を超える、
内なる自分と戦うべきと
他の枢機卿に問う姿と共に、
現在の教会の在り方までを否定し、
更には、性的な試練までも神の御心として
受容する一人の枢機卿の姿からだった。

一方で、首席枢機卿については、
そんな“確信否定”と“寛容”の観点から、
“教皇ですら赦しを請えば”と
審議冒頭で説教していたにも関わらず、
何故、若い頃に過ちを犯した教皇候補者に
断念させる設定としたのか。
更には、秘密はうんざりと言いながら、
何故、前教皇に罷免されていたとする枢機卿
の工作を自ら調べ断罪する行動に出たのか。
そんな幾つかの矛盾に
困惑させられたのだが、
しかし、よくよく考えてみると、
そこにこそ、この作品の意味があった
のだろうとの気付きが生まれた。

今回の鑑賞では、
私の浅い理解力が支障となって
観た直後は感動までを至らなかったが、
この映画、エンターテイメント物として
サスペンスの形式を纏いつつも、
実は、首席枢機卿の苦悩の結果としての矛盾
こそが作品の肝で、
崇高な彼でさえ一人の人間として心揺れる、
そんな心境に観客が寄り添うことを期待した
作品だったのだろうと想像し
感慨を新たにした。

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KENZO一級建築士事務所