Cloud クラウドのレビュー・感想・評価
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黒沢清監督は我々とは違う視点で世界を見ることができるのではないか。
菅田将暉さんが演じる主人公が転売で大金を手にし、都会のアパートから湖の畔の新居へ引っ越してから物語世界は、まるで野心に燃える貧しい青年の恋と転落を描いた1950年代の人間ドラマのような、「ダーティハリー」などの70年代のバイオレンス・アクションのようなテイストを帯びます。
すると、緑の多い美しい風景の中で、古川琴音さん演じる恋人との甘い新生活がスタートすると思いきや、当時のアメリカ映画を見ている者は、湖で何かが起きるのではないか、恋人との関係性が豹変するのではないかと邪推してしまうでしょう。
さらに集団の狂気がピークに達する後半のクライマックスも、主人公の勤務先だった会社社長を演じた荒川良々さんがカウボーイか盗賊団の首領に見えてきて、まるで乾いた西部劇のような様相を呈するのです。
黒沢清監督が70歳を前にして、本作は「どうしてもやりたいことを割と素直に実現できた、その最たるものかもしれない」と述べており、映画史への造詣の深さも堪能することができる、破壊と混沌の映画となっています。
黒沢清監督作品にしては“黒さ”が足りない
中堅・若手のメジャー俳優を多数揃えた豪華な座組ではある。それぞれが役に入り込んで熱演しているが、菅田将暉や窪田正孝らスターたちにはどことなく“陽”のオーラが残っているというか、かつて黒沢組常連だった役所広司や西島秀俊が漂わせる底知れぬ闇がじわじわと背景をもどす黒く侵蝕していくような、要所要所でフレームを支配するダークさが足りない気がするのだ。
2020年の「MOTHER マザー」でデビューした奥平大兼は今や超売れっ子で(2023年の映画出演作は4本、2024年は本作含め3本)、主人公の吉井に雇われる佐野の得体のしれない存在感がいい。黒沢監督作との相性が良いように思うので、今後も起用されることを期待する。
スタイリッシュさとは対極にある終盤の撃ち合いのシークエンスは、素人が銃器を持ったらこんな感じだろうなというのが伝わってきて、あの野暮ったさや、彼らがあっさり撃ち殺される無常感が個人的にはよかった。あのアクション演出にはもちろん賛否あるとは思うが。
転売ヤーから言わせてもらうと
苦笑
【WOWOW】
以前からよく耳にする、気になってた1本
初鑑賞
スコア高くしてますが、基本はクソ映画です
非常に評価に困る問題作
というのも
序盤はセリフや音楽少なめで、暗く静かなシーンに意味深な描写を沢山差し込み、こちらにその意味を考えろと投げかける
いわゆる邦画あるある的手法でそれっぽいムードは演出してましたが
中盤から何これ?が続き、クライマックスまで何これに加えギャグじゃんな展開に🥸
吉井(菅田将暉)、それから佐野(奥平大兼)と村岡(窪田正孝)といった、実力者たちが持ち前の存在感で、これ如何にな役柄に何とか応えて物語を盛り上げようとしてたとは思うけど、、
でも流石にこれは無理だったね、うん
オファーを受けた彼らの懐のデカさに感服しました
この3人がクロスオーバーするシーン
もうコントにしか見えなかった😆
しかも彼らが超大真面目にやっている姿に、失礼ながら笑ってしまいました
いや、マジで笑えた
この映画の意図では無いだろうし、製作陣たちからしたら相当不本意な受け止め方だろうけど、しょうもな過ぎて笑けてしまうのです
意味深な描写の羅列でカッコつけた仇が、ここに集約されて、意図とは裏腹にやらかしちゃいましたね
訳もわからずまた1人また1人とお亡くなりになる度、俺は苦笑苦笑苦笑でした😆
そしてこんなクソ展開の上に、まだ意味深演出を被せて、最後までぶっちぎり、コチラに物語を委ねて終わらそうとするあたり
こだわりが強いと言いますか、その執念深さにまた苦笑
カッコ良くねえってば!いい加減気付いてくださいと
【まとめ】
というわけで
非常に評価に困る作品でした
スコアはこの映画の本質を表した数値では無いのであしからず🫷
超イレギュラー、変化球的な1本
観て良かったんだか悪かったんだが…
まさにグレイでcloudな1本だったわ
ってこんな事言わせないでください!
見ちゃうけど
転売ヤーx狩りゲームってどういうこと?と観たところ、なるほど主人公...
転売ヤーへの恨みと信頼の話
佐野くんは神(観客)の視座で行動する
この映画は、転売屋である主人公吉井がなぜ狙われるのか、なぜ破滅していくのかを、感情や善悪ではなく「構造」として見せる作品だ。観客は終始、主人公が自分の判断によって少しずつ足場を失っていく様子を観察する立場に置かれる。
吉井は一見すると合理的で、仕事もできる人物に見える。しかし彼は、他者の感情や警告をリスクとして扱わず、無理解を重ねていく。その結果、他人に恨まれる理由と、攻撃されやすい環境を同時に自分で整えてしまう。彼が被る攻撃は不運というより、物語内部の因果として当然の帰結に見える。回避の分岐点は何度も提示されるが、吉井だけがそれを選び損ね続ける。
この「分かっていなさ」は、彼が警察や不動産屋に職業を尋ねられ、「転売屋です」と一切の躊躇なく答える場面に象徴的。開き直りや反抗でなく、場が何を求め、どう見られるかという視点が欠落していることの表れだ。ネット上の反感も、社会的な摩擦も、彼にとっては最後まで現実的な危険として認識できないまま。
物語の最終盤、吉井は警告を受けていながら”彼女”の殺意を理解できず、抱擁しようとする。結局裏切られ自分自身で彼女を殺すこととなるが、それでもなお涙を流す。この場面は、主人公が最後の最後まで他人の気持ちを何ひとつ理解しなかったことを、念を押すように強調するための配置だと感じられる。
それでもこの映画は、完全な破滅で終わらない。中盤以降に登場する若い助手、佐野という存在が、物語に別の層を与える。佐野は何者なのか、なぜそこまでの力を持つのかは説明されない。ただ、裏社会と繋がり、武器の調達や事件の後始末を電話一本で済ませられるだけの力を持つことが示される。しかも彼は、その力を合理的にも積極的にも使わない。
佐野は圧倒的に上位の力を持つため、吉井の無理解や無神経によって傷つくことがない。吉井を恨まず、裁かず、見放す必要もなく、観察を続けることができる。彼の視座は、主人公の転落を見続けている観客の視線と重なっている。
佐野が行うのは、人格や正しさの救済ではなく、「命だけを守る」という最小限の介入だ。この選択によって、観客には「これ以上の転落を見なくていい」という区切りが与えられる。佐野という存在が、観客と同じ視座に立ちながら物語内部で介入することで、この映画は疑似的なカタルシスを生む。
タイトルが示す「クラウド」という言葉と、最後に主人公が社会活動を続けるために必要とするのが物理的なハードディスクである点の距離感にも、意図的かどうか判断のつかない違和感が残る。登場するネットツールはヤフオク的なものと2チャンネル的なサイトで、全くクラウドではない。これは作りてが狙って対義的な構造にしたのか、適当につけたタイトルなのか判別がつかない。
今時の「見えない敵」を描く社会派ホラー?
めっちゃ面白かった!
悪どい転売でボロ儲けした男が、「あんた誰?」っていう見知らぬ人たちに恨まれて囲まれるっていう話ですが、昨今流行りの「見栄張り型手数アクション映画」に乗れないアナタに激推したい、生々しい「野郎どもの戦い」を見ることができます!
しかし、どこをどう切り取っても映画の空気が出せるっていうのは何なんでしょうね?
センス?経験?哲学?愛?
転売っていう、資本主義を体現したシステムにしがみつかざるを得ない人間世界への皮肉が描かれていますが、そんなことはどうでもいいくらい徹頭徹尾、映画の空気に酔えるのが良い。
あのオシャレな三角構図なんて、邦画離れしたセンスだと思いません?カッコいい!
菅田将暉に、もう少し狂気を感じられたら星5つ!でした。
工場勤務しながら転売で日銭を稼ぐ吉井は、転売一本に絞ることに。転売...
工場勤務しながら転売で日銭を稼ぐ吉井は、転売一本に絞ることに。転売した商品がきっかけで恨みを買うことになる。
後半は正直「は?」という展開でしたが、緊迫感があり面白くはありました。人から恨まれるような仕事はなかなか続かないですね。
15点
映画評価:15点
今、恐怖で手が震えています…。
この作品の内容がホラーだったから?
いいえ、違います。
この作品の登場人物が無茶苦茶だったから?
いいえ、違います。
この作品の監督兼脚本が黒沢清さんだから?
はい、その通りです。
この事実を知らずに友人の勧めで見始めました。
序盤は転売屋の話しからスタートするのですが、
転売屋としての苦労や、悩み、葛藤…売り時や買い時
興味本位に知るには面白く、高みの見物していました。
そしたら、段々と?
いや、あっという間に。
意味不明な殺人ゲームがスタートします。
気持ちとしては無理矢理⚫されたと錯覚するくらい
胸くそ悪くなります。
急に見ていた世界をグチャグチャにされて、
唖然とし、ゲンナリします。
そして、見終わった後に知る監督兼脚本名。
『黒沢清』!!
この方の作品は何個か観ました。
が、見た作品は全て酷かった(個人の意見です)
特に「リアル 完全なる首長竜の日」はトラウマクラスにつまらなかった。
特徴としては、豪華な役者陣の豪華さを全てを破壊する脚本(物陰)なんですが、そこは今作でも健在でした。
黒沢清監督は、他が持ち合わせていない才能と発想を持ち合わせている唯一無二の存在なのかもしれない。
凡人の私にだけ理解できてないのかもしれない。
逆に、尊敬する結果となりました…。
【2026.2.10観賞
【困惑】Netflixで映画『Cloud クラウド』を観たら感情が迷子になった件! 菅田将暉の演技は神だが「転売ヤーvs殺意高すぎ軍団」の超展開に40歳おじさんは置いてけぼりだッ!!
黒沢清監督、菅田将暉さん主演の映画『Cloud クラウド』。事前情報ゼロ。予告編すら見ていない。
「おっ、菅田くんの新作か。サスペンスっぽいし、三連休の締めにちょうどいいな」
……そんな軽い気持ちで再生ボタンを押した私を待っていたのは、想像を絶する「感情のジェットコースター」だったのだッ!!
謎の健康器具からフィギュアまで、安く仕入れて高く売る。彼の働きぶりは驚くほど淡々としていて、そして「どこかにいそう」なリアリティに満ちている。
菅田将暉さんの演技は、相変わらず見事の一言!
「自分さえ良ければいい」という冷徹さがありつつ、どこか小市民的な危うさも同居している。
「ああ、こういう奴、メルカリに生息してそうだな……」
なんて共感(?)しながら観ていた。ここまでは良かった。ここまでは、最高に面白い「社会派サスペンス」の予感がしていたんだよ……!
ところがだ。物語が中盤、吉井が恨みを買い始め、命を狙われるフェーズに入った瞬間。
世界観が「マッハ5」くらいの速度で変貌したんだッ!!
吉井に恨みを持つ人間たちが次々と現れるのだが、その「恨みのパワー」が尋常じゃない。
「いやいや待て待て! 転売で煮え湯を飲まされたからって、そんな『親の仇』みたいなテンションで殺しに来るか!?」と。
私の感情は、雪道をノーマルタイヤで走っているかのようにスリップ。完全に置いてけぼりだッ!
ネットの書き込みや小さなトラブルが、どうしてこうなった……というレベルの「ガチの殺し合い」に発展。
復讐者たちの「殺意の沸点」が低すぎて、観ているこっちは「えっ、えっ、なんで!? 怒りすぎじゃない!?」と、画面に向かって独り言を連発するハメになったぞ。
さらに困惑に拍車をかけたのが、その「殺し方」だ。
日本が舞台のはずなのに、なぜか次から次へとハンドガンが出てくる。しかも、至近距離でバカスカ撃ち合う始末。
「おいおい! ここは過疎村の山奥か? それともヨハネスブルグか!?」
あまりの現実離れした光景に、私は「これは実は、主人公が寝ている間に見ている夢なのでは?」と、夢オチを疑い始めたほどだ。
私は黒沢清監督の『クリーピー 偽りの隣人』は、あのジワジワくる狂気が大好きだった。
だが、今作の「急にバイオレンスアクション映画に転向しました!」という展開には、40歳の柔軟性を欠いた脳みそでは対応しきれなかった。
スカッとするストーリーを期待していた私にとって、この「理不尽なまでの暴力の連鎖」は、まさに吹雪の中で道を見失った遭難者の気分だった。
そんな「困惑の嵐」の中で、私の心を唯一掴んで離さなかったのが、吉井のアシスタントとして雇われた青年だ。
演じるのは奥平大兼さん。
彼がね……いいんだ。めちゃくちゃいいんだよ。
多くは語られない。彼の過去も、そのスキルの源泉も謎に包まれている。
だが、物語がカオスになればなるほど、彼の「只者ではない感」が際立っていく。
「お前、本当は何者なんだ!?」
と、スピンオフ作品を熱望したくなるほどのミステリアスな魅力。正直、彼が登場するシーンだけは、前のめりで鑑賞してしまった。
映画が終わった後、私はしばらく放心状態で窓の外を眺めていた。
そこには、相変わらず12センチの雪が静かに積もっている。
「……何だったんだ、今のは」
菅田将暉さんの名演は間違いなく一級品。映像の不気味さも黒沢監督らしい。
だが、その「展開の飛躍」は、大雪よりも激しく、私の心の平穏を奪い去っていった。「転売ヤー、恐るべし」というか、「黒沢清監督、恐るべし」である。
こんなにも「感情が迷子」になる体験をするとは。でも、これこそが映画の醍醐味なのかもしれないな。
納得はいかない。でも、誰かに話さずにはいられない。そんな不思議な読後感……いや、観後感に包まれた雪の午後だった。
不条理を楽しめる人向けのサイコスリラー
伏線回収や謎解きやホラーではない、楽しめる人だけ楽しめる娯楽映画。
個人的にストーリーはここ最近視聴した映画の中でもかなり面白かったと思う。
ただキャストは無名俳優で構成してくれていたら、もっと不気味さが増して配信映画とし成功したんじゃないかと思う。興行の都あるから難しいが。
若い世代には受け入れられづらいので黒沢清監督作品ワールドを堪能できる層に評価して欲しい。
全244件中、1~20件目を表示













